対話とモノローグ

        弁証法のゆくえ

エカントの実体論

2017-09-06 | 楕円幻想
武谷三段階論の実体論的段階に対して、武谷が強調した物理としての構造ではなく、実体論的段階は本質論的段階からみれば偶然的なものを原理としている段階と考えてきた。実体を「物質」ではなく「本質と偶有性」と考えてきたのである。武谷三段階論を修正して「実体論的段階」を想定してきた。修正した三段階論にあってもニュートン力学の形成過程においてケプラーの段階は実体論的段階である。また、物理から離れて、メンデレーエフの周期表は周期律の形成過程における実体論的段階である。この場合、本質論的段階は量子論を内在した周期律である。
例を付け加えよう。円から楕円へ。プトレマイオスの離心点と等価点によって構成される離心円の軌道は、楕円軌道の発見過程において実体論的段階である。すべてはそろっていた。惑星は離心円上を非一様に運動していた。