堀江忠男は『弁証法経済学批判』(早稲田大学出版部、1980)の結語として、マルクスの「正しい方法」(下向・上向法)は、現代的な言葉でいえば、「仮説検証法プラス弁証法」に近いといっている。そして、「正しい方法」から「弁証法」を削除しなければならないと方向づけている。堀江にとって弁証法(「矛盾の論理」)は、「論述あいまいの虚偽」・「論理の矛盾」のことで、これを削除すれば、「正しい方法」として「仮説検証法」が残ることになる。
(引用はじめ)
マルクスの下向・上向法、ベイコンの上向・下向法、現代的な仮説検証法のいずれも、基本的には、科学の研究が、帰納と演繹の組み合わせによらねばならないという科学方法論上の常識を土台としていることがわかる。
(引用おわり)
「仮説検証法」は「仮説演繹法」のことと思われるから、アインシュタインの思考モデルと対応させることができる。似たような過程を見ているのだと思う。
弁証法を否定する堀江は「仮説検証法」を残す。これに対して、弁証法を発想に限定するわたしは「仮説検証法」に「弁証法(発想)」をプラスする。それは論述あいまいの虚偽を内在する「正しい方法」には戻らない。「仮説検証法プラス弁証法(発想)」は、パースの探究の論理学(三段階論)と対応する「正しい方法」に接近する。
(引用はじめ)
マルクスの下向・上向法、ベイコンの上向・下向法、現代的な仮説検証法のいずれも、基本的には、科学の研究が、帰納と演繹の組み合わせによらねばならないという科学方法論上の常識を土台としていることがわかる。
(引用おわり)
「仮説検証法」は「仮説演繹法」のことと思われるから、アインシュタインの思考モデルと対応させることができる。似たような過程を見ているのだと思う。
弁証法を否定する堀江は「仮説検証法」を残す。これに対して、弁証法を発想に限定するわたしは「仮説検証法」に「弁証法(発想)」をプラスする。それは論述あいまいの虚偽を内在する「正しい方法」には戻らない。「仮説検証法プラス弁証法(発想)」は、パースの探究の論理学(三段階論)と対応する「正しい方法」に接近する。