次のように並べたパスカルの三角形において、水平方向は母関数(1+x) nによつて、垂直方向は母関数(1-x) -nで統一的に見ることができた。

これをオリジナルの数3角形で確認してみよう。
これは将棋盤のように見えるので、駒の動きを援用しよう。水平方向の母関数(1+x) n(二項展開)の係数(1,11,121,1331,14641,……)は直角二等辺三角形の斜辺に並ぶ。この動きは角行の動きに見立てることができる(左下から右上の方向)。
垂直方向の母関数(1-x) -nの係数は、水平方向と垂直方向のどちらにも並んでいる。上からも左からも
f1 , f2 , f3 , f4 , …
が並んでいる。これは飛車の軌跡に見立てることができる。
フィボナッチ数列はこの将棋盤を桂馬跳びすることによって作られる。左側の単位数列の1から桂馬跳びしていく。例えば、赤色で示された1,5,6,1はフィボナッチ数列の7番目(左の単位数列の上から7番目に対応する)の項13になる。桂馬跳びだから上に2つ移動するときに右へ1つ移動する。右へ移動するときf2 , f3 , f4 , …を横切り、その項を取り込んでいく。上に2つ移動するから取り込む次の母関数の項の次数は2つずれる。
桂馬跳びによって取り込まれていく数は次のようになる。最上段(111…)は縦のf1である。2段目(123…)は縦の f2、3段目(136…)はf3である。フィボナッチ数列の最初は次のようになる。
桂馬跳びで取り込む項は、次の母関数の次数を2つずらして、同次になった項と言いかえることができる。
フィボナッチ数列の母関数をFとすれば、
F=f1+x2f2+x4f3+x6f4+……
となる。
これを求めてみよう。
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これをオリジナルの数3角形で確認してみよう。
1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | |
1 | 3 | 6 | 10 | 15 | 21 | 28 | 36 | ||
1 | 4 | 10 | 20 | 35 | 56 | 84 | |||
1 | 5 | 15 | 35 | 70 | 126 | ||||
1 | 6 | 21 | 56 | 126 | |||||
1 | 7 | 28 | 84 | ||||||
1 | 8 | 36 | |||||||
1 | 9 | ||||||||
111 | 111 | 111 | 111 | 111 | 111 | 111 | 111 | 111 | 111 |
垂直方向の母関数(1-x) -nの係数は、水平方向と垂直方向のどちらにも並んでいる。上からも左からも
f1 , f2 , f3 , f4 , …
が並んでいる。これは飛車の軌跡に見立てることができる。
フィボナッチ数列はこの将棋盤を桂馬跳びすることによって作られる。左側の単位数列の1から桂馬跳びしていく。例えば、赤色で示された1,5,6,1はフィボナッチ数列の7番目(左の単位数列の上から7番目に対応する)の項13になる。桂馬跳びだから上に2つ移動するときに右へ1つ移動する。右へ移動するときf2 , f3 , f4 , …を横切り、その項を取り込んでいく。上に2つ移動するから取り込む次の母関数の項の次数は2つずれる。
桂馬跳びによって取り込まれていく数は次のようになる。最上段(111…)は縦のf1である。2段目(123…)は縦の f2、3段目(136…)はf3である。フィボナッチ数列の最初は次のようになる。
1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | ||
1 | 3 | 6 | 10 | 15 | 21 | ||||
1 | 4 | 10 | 20 | ||||||
1 | 5 | ||||||||
1 | 1 | 2 | 3 | 5 | 8 | 13 | 21 | 34 | 55 |
111 | 111 | 111 | 111 | 111 | 111 | 111 | 111 | 111 | 111 |
フィボナッチ数列の母関数をFとすれば、
F=f1+x2f2+x4f3+x6f4+……
となる。
これを求めてみよう。