対話とモノローグ

        弁証法のゆくえ

ベルヌーイの美しい発見について1

2020-07-15 | オイラーの公式
(「負数と虚数の対数」と「回転」)

ベルヌーイの等式は
  log i / i=π/2  (1)
である。オイラーは「円の面積を虚数の対数に帰着させるというベルヌーイの美しい発見」と形容している。ここから負数と虚数の対数の問題を取り出してみよう。
(1)式を i 倍すると、
  log i=i・π/2   (2)
である。これは「虚数の対数が虚数になる」ことを示している。これを指数で表現すると、
  e i・π/2=i
だから、「虚数の対数」は今日からみると、複素平面上の単位円で、 i はπ/2(90°)の回転を表わすことを暗示していたことになる。

(2)式を2倍すると、
  2log i=i・π
  log i2=i・π
  log(-1)=i・π  (3)
である。これは「負数の対数が虚数になる」ことを示している。これを指数で表現すると、
  e i・π=-1
だから、「負数の対数」は、-1 はπ(180°)の回転を表わすことを暗示していた。