オイラーは a0 = 1から始めている。0は加法の単位元、1は乗法の単位元である。a>1のとき、両辺に微小な変化を想定する。
(引用はじめ)『オイラーの無限解析』より
まずa0 = 1。しかももしaが1より大きな数であれば、aの冪指数が増大するにつれて、それに伴って〔aの〕冪の値もまた増大していく。これより明らかになるように、もし冪指数が無限小だけ0を越えたなら、冪もまた無限小だけ1を凌駕する。そこでωは無限に小さい数、すなわち、どれほどでも小さくてしかも0とは異なる分数としよう。
(引用おわり)
そして、ψを無限に小さい数として、
aω = 1+ψ
と設定している。ここから無限小のψと無限小のωの関係を想定し、底aに依存する数kを導入してψ=kωとおき、
aω = 1+kω (1)
としている。aを対数の底とすれば、
ω=log(1+kω)
である。
これが指数と対数の起源になる。
『dxとdyの解析学』(高瀬正仁著、日本評論社、2015)の「指数と対数」54-55頁を読んでいたら、
(引用はじめ)
「ふたつの無限小量は有限比をもつことがある(もたないこともある)」という認識こそ、無限小解析の根幹をなす偉大な発見だったのである」
(引用おわり)
とあり、認識を新たにした。しかも、ここでの有限比、(1)式の比例定数kは、
k=limω→0(aω-1)/ω=log a (2)
の関係にあると指摘されていた。
これは「冪を用いて表示される対数6」で導いた
nx1/n-n=log x (3)
と同じ関係にあると気づいた。
(2)式は高瀬正仁がオイラーの(1)式に付けている注にある式だが、この計算は高木貞治『解析概論』定本49頁にあるといっている。ここは先日(3)を導出するとき参考にした箇所と一致しているだろう。軽装版では45頁である。
(1)式
aω = 1+kω
に対する見方が深まったと思う。
(引用はじめ)『オイラーの無限解析』より
まずa0 = 1。しかももしaが1より大きな数であれば、aの冪指数が増大するにつれて、それに伴って〔aの〕冪の値もまた増大していく。これより明らかになるように、もし冪指数が無限小だけ0を越えたなら、冪もまた無限小だけ1を凌駕する。そこでωは無限に小さい数、すなわち、どれほどでも小さくてしかも0とは異なる分数としよう。
(引用おわり)
そして、ψを無限に小さい数として、
aω = 1+ψ
と設定している。ここから無限小のψと無限小のωの関係を想定し、底aに依存する数kを導入してψ=kωとおき、
aω = 1+kω (1)
としている。aを対数の底とすれば、
ω=log(1+kω)
である。
これが指数と対数の起源になる。
『dxとdyの解析学』(高瀬正仁著、日本評論社、2015)の「指数と対数」54-55頁を読んでいたら、
(引用はじめ)
「ふたつの無限小量は有限比をもつことがある(もたないこともある)」という認識こそ、無限小解析の根幹をなす偉大な発見だったのである」
(引用おわり)
とあり、認識を新たにした。しかも、ここでの有限比、(1)式の比例定数kは、
k=limω→0(aω-1)/ω=log a (2)
の関係にあると指摘されていた。
これは「冪を用いて表示される対数6」で導いた
nx1/n-n=log x (3)
と同じ関係にあると気づいた。
(2)式は高瀬正仁がオイラーの(1)式に付けている注にある式だが、この計算は高木貞治『解析概論』定本49頁にあるといっている。ここは先日(3)を導出するとき参考にした箇所と一致しているだろう。軽装版では45頁である。
(1)式
aω = 1+kω
に対する見方が深まったと思う。