マリノフスキーの三段階論
オグデン・リチャーズの三角形は、三角形の底辺に象徴と指示物、その頂点に「思想あるいは指示」が配置されているものである。
マリノフスキーの三段階論の1段階と2段階は、オグデン・リチャーズの三角形の底辺だけ、線分(1次元)の図示である。
1段階
音声反応と場が直接に結合する。
2段階
分節的な言語の発端。指示物が場から遊離し始めるが、音声は象徴ではない。行動的音声と指示物が相関する。
3段階
音声は象徴となる。1)行動的、2)物語的、3)儀式的が区別されている。1)行動としての言語(操るために用いられる)の図示は、三角形の底辺だけで、行動的象徴と指示物が結ばれている。
2)3)ではじめて三角形で表示され、底辺はどちらも象徴と指示物。頂点はそれぞれ、物語言語(比喩行動)、儀式的魔術の言語(儀式動作)である。
次に4段階目としてオグデン・リチャーズの三角形が来る。
吉本はマリノウスキーの第三段階で、「行動としての言語」と「物語言語、儀式言語」の区別に、言語の指示表出性と自己表出性との類似を見る。しかし、次のように表出論を対置する。
(引用はじめ)
しかしその意味はまったくちがっている。マリノウスキーはいわば言語がこの段階で、あるばあいに実用的につかわれ、あるばあいには儀式的、物語的につかわれるといっているので、言語の本質が対自であることによって、対他(ここでいう儀式的、物語的に相当する)か、対他であることによって対自(ここでいう行動としての言語)かの構造としてみるべきだと云っているわけではない。言語の本質はマリノフスキーのいうように、行動としての言語と儀式、物語としての言語にわけられるのではなく、ただ指示表出の面を拡大するか、自己表出の面を拡大するかによって、行動としての言語、祭式または物語としての言語があらわれることになるのだ。
(引用おわり)
この後、表出論による発達の段階が提示される。
オグデン・リチャーズの三角形は、三角形の底辺に象徴と指示物、その頂点に「思想あるいは指示」が配置されているものである。
マリノフスキーの三段階論の1段階と2段階は、オグデン・リチャーズの三角形の底辺だけ、線分(1次元)の図示である。
1段階
音声反応と場が直接に結合する。
2段階
分節的な言語の発端。指示物が場から遊離し始めるが、音声は象徴ではない。行動的音声と指示物が相関する。
3段階
音声は象徴となる。1)行動的、2)物語的、3)儀式的が区別されている。1)行動としての言語(操るために用いられる)の図示は、三角形の底辺だけで、行動的象徴と指示物が結ばれている。
2)3)ではじめて三角形で表示され、底辺はどちらも象徴と指示物。頂点はそれぞれ、物語言語(比喩行動)、儀式的魔術の言語(儀式動作)である。
次に4段階目としてオグデン・リチャーズの三角形が来る。
吉本はマリノウスキーの第三段階で、「行動としての言語」と「物語言語、儀式言語」の区別に、言語の指示表出性と自己表出性との類似を見る。しかし、次のように表出論を対置する。
(引用はじめ)
しかしその意味はまったくちがっている。マリノウスキーはいわば言語がこの段階で、あるばあいに実用的につかわれ、あるばあいには儀式的、物語的につかわれるといっているので、言語の本質が対自であることによって、対他(ここでいう儀式的、物語的に相当する)か、対他であることによって対自(ここでいう行動としての言語)かの構造としてみるべきだと云っているわけではない。言語の本質はマリノフスキーのいうように、行動としての言語と儀式、物語としての言語にわけられるのではなく、ただ指示表出の面を拡大するか、自己表出の面を拡大するかによって、行動としての言語、祭式または物語としての言語があらわれることになるのだ。
(引用おわり)
この後、表出論による発達の段階が提示される。