対話とモノローグ

        弁証法のゆくえ

4元数の積1

2017-01-25 | 4元数
4元数 (a+bi+cj+dk)と(x+yi+zj+wk)の積を考える。
まず、ij=-ji=k,k2=-1を基礎に虚数単位i,j,kの関係を確認しておこう。
jk=jij=-ij2=i
kj=ijj=ij2=-i
ki=iji=-i2j=j
ik=iij=i2j=-j
ij=k,jk=i,ki=j
である。虚数単位の積は、循環していて整合的である。
4元数の積が計算しやすいように、積を次のように分けておこう。
内積
i2=j2=k2=-1
外積〈非可換〉
ij=-ji=k
jk=-kj=i
ki=-ik=j

この2つの積の他に、1と1,i,j,kの積がある。
境積(内と外の境界の積)〈可換〉
1・1=1・1=1
1・i=i・1=i
1・j=j・1=j
1・k=k・1=k
これらに基づいて4元数の積を計算する。
(a+bi+cj+dk)(x+yi+zj+wk)
実数部分(1の係数)は1・1=1と内積i2=j2=k2=-1
からすぐに
(ax-by-cz-dw)
とわかる。
虚数部分iの係数は境積1・i=i・1=iと外積jk=-kj=iを用いる。kjのときだけ負の項になり、3つの正の項と1つの負の項で構成される。
(ay+bx+cw-dz)i
同じように虚数部分j,kの係数は次のようになる。
(az+cx+dy -bw)j
(aw+dx+bz-cy)k

したがって、4元数の積は次のようになる。
(a+bi+cj+dk)(x+yi+zj+wk)
=(ax-by-cz-dw)
+(ay+bx+cw-dz)i
+(az+cx+dy -bw)j
+(aw+dx+bz-cy)k

4元数の積は4元数になっている。閉じている。4元数の積は体の原則を満たしている。
次に、絶対値の原則について調べてみよう。

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