ヘーゲルは、弁証法の創始者として、ゼノン・ヘラクレイトス・プラトンをあげていました。それに対して、わたしは、プラトンとアリストテレスの二人をあげました。
弁証法といえば、ヘラクレイトスの「万物流転」と直結しています。しかし、この結びつきは、ヘーゲルとマルクス主義によってもたらされたもので、たかだか、19世紀以降の現象にすぎないのではないでしょうか。
ヘラクレイトスの「万物流転」は、弁証法から排除すべきイメージではないかと考えます。
プラトンとアリストテレス。「アテネの学園」(ラファエロ)の中央で、並んで歩いているのが、この二人です。こちらのほうが、弁証法の本質的で普遍的なイメージであると考えます。
わたしが主張している複合論にあるのは、ヘラクレイトスの「万物流転」(panta rhei)の流れではありません。プラトンとアリストテレスの「対話」(dialogos)の流れなのです。
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