アジサイの老化現象

アジサイが赤っぽく見える。はじめて気づいたのかもしれない。近づいていくと、たしかに赤い。上の方は赤っぽく見えるが、花を持ちあげてみると、下の方は黄緑色である。それも鮮やかな色もあればくすんだ色もある。

赤っぽく見えるのはアジサイの老化現象だという。これまでは枯れたアジサイの印象しかなかった。その前の現象である。この花は青色の花だった。日が経つにつれ、アントシアニンが分解され葉緑素だけの黄緑色の花にもどった。そしてこんどは葉緑素自体が分解され、アントシアニンがつくられることで赤くなっていく。いわばアジサイの紅葉である。アジサイの花のように見えるのは萼（ガク）だから、正確にいえばアジサイの紅萼である。これから全部赤くなって、そのあとで枯れていくのだろうか。