うんたま森のキジムナー

カミンチュウ

かれこれ20年以上前の話・・・・

いつものように漁に出た。
漁を終えて港に入るのが夜中の2時頃。
草木も眠る丑三つ時。その日はいつも出る港ではなく、少し
離れた小さな漁港。

たまたま車を車検に出していたので漁師仲間の車に
乗せてもらった。

その帰り道に「ここは出るよ。」と言われる地元では
有名な心霊スポット。その前を通りかかったそのとき、
車のフロントガラスが真っ白になった。
(これホントの話)
おそらくクーラーかなにかの故障と思われる。

しかし場所が場所であったので、気味が悪かった。
漁師仲間がセリの時間まで「俺の家で酒でも飲もう」と誘うので
彼の家でセリまでの時間まで飲むことになった。

家に到着して玄関を開けると同時に奥さんからいきなり塩を
ぶっかけられた。
「そんなもの連れて帰ってくるな!」
私のことではない。

こんな経験をしたことがある。
信じるか信じないかは、あなたしだいです。

この奥さんはユタではなく「カミンチュウ」と呼ばれる人。
「神女」と書いて「カミンチュウ」
民間の巫女であるユタとは違い「生れで決まる」そうだ。
カミダーリ(神がかり)を経て霊的能力に目覚めた人だけが
なるともいわれている。

どうして今、こんな話をするかというと、このカミンチュウと
呼ばれる人が少なくなって
神事や祭事を行えないことが増えてきているそうだ。


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