歳のせいなのか、脂っこいものをさけるようになる。
沖縄の料理は脂っこい!
オジィやオバァは三枚肉の脂部分を好んで食べる。
豚の脂のことを方言で「アンダ」という。
沖縄の定番サータアンダギーは砂糖を油で揚げるという意味。
アンダは沖縄の暑さを乗りきるための重要なカロリー源であり、
薬や調味料であった。元気がないと「アンダカーギー」(脂が不足している)
といってアンダ(脂)を舐めたそうだ。
油脂が貴重であった時代は、年に一度、各家庭で屠殺された
豚の脂肪からアンダを取りアンダガーミと呼ばれる脂専用の瓶に保存して
一年を通して大切に使っていた。
アンダは命の糧であった。沖縄料理はアンダ無しには成り立たない。
沖縄料理の旨さは、しっかりとした出汁とアンダによるといわれている。
アンダを使うと野菜が柔らかくなり、味に深みが出て風味を添えてくれる。
アンダがじゅうぶんでないとマズイとされ、アジクータが調理の際の
基準であり、何を入れたらアジクータになるのかが基本であるという。
昔は各家庭で、鍋に豚の白い脂身を水と一緒に入れて煮詰めたそうだ。
また脂を使ってサータアンダギーや天ぷらも作る。
あの脂っこいポークの缶詰もフライパンに脂をひいて揚げるように炒める。
脂なくして沖縄の料理は成り立たない。
体質なのか歳のせいなのか沖縄の脂っこい料理をさけるようになってきた。