うんたま森のキジムナー

冬至(トゥンジー)

今年は22日が二十四節気の「冬至」だった。
一年の内で昼がもっとも短くなる日で、この日をさかいに
昼の時間が徐々に長くなっていく。
本土ではお風呂にユズを入れて入る習慣があった。

子供の頃、銭湯に行くとユズが浮かんでいた。
「これは食べるものではない。」と言われたのが懐かしい。
ユズ湯に入ると、一年間風邪をひかないとか、
健康が約束されると言われている。
これは「ユズ」と「融通」
「冬至」と「湯治」とが二重のごろ合わせで、
ユズ湯に入って湯治をすれば、無病息災で冬を過ごせて、
ピンチになっても「融通できる」という
縁起担ぎだとか。

ここ沖縄では、水が貴重なことから湯舟のある家が少なくて
ユズ湯に入る習慣がない。
ユズ湯自体知らない人の方が多いだろう。

沖縄の冬至は「トゥンジービーサー」と言って、この日に
寒波が押し寄せてくる日と言われている。冬至の日は、
沖縄風炊き込みご飯を作って、まずは台所に祭られている
ヒヌカン様にお供えをして、家族でジューシー
(沖縄風炊き込みご飯)を食べる。
具材は各家庭によって異なるが、芋や豚肉、ニンジンなどを
入れて栄養をつけて冬の寒さを乗り切る。

ユズ湯と同じようにジューシーを食べれば、冬のあいだ風邪を
ひかないと伝えられている。年末の忘年会シーズンで、
二日酔いで疲れた胃袋にも優しい。


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