長寿

日本の平均寿命は、全国の男では78・79、女で85・75となっている。
都道府県別で見ると、男では長野県79・84で最も高く、
次いで滋賀県、神奈川の順となっている。

女では沖縄県が86・88で最も高く、次いで島根県、熊本県の
順となっている。日本は世界一の長寿国であるから、
沖縄のオバァは世界一長生きする
遺伝子を持っているわけだ。

沖縄で60歳は男なら「シェーネン(青年)」
女なら「ネェネェ」と呼ばれる。
70を超えてからオジィ、オバァの称号を得られる。
ほんの少し前まで回りには、あたりまもようにオジィ、
オバァがたくさんいた。

道でも会いたくないオジィや、会うのがわずらわしいオバァがいたものだ。
そんなオジィやオバァがいつのまにいなくなったのか、
気づけばいなくなっている。
うっとおしいオジィやオバァに会えなくなることが、
こんなに淋しいことだとわかっていたら、もっとたくさんの話を
聞いたのに。

沖縄は全国でも長寿県だといわれていたが、とっくにトップの
座から降りている。長寿だといわれていたオジィやオバァたちは、
芋しか食べられなかった時代に育った人たちで、戦後、
アメリカの食生活がドカドカ入り込んだ時代に育った世代は、
欧米型の食生活で、昔　おような食事形態ではない。

また、日本において、肺癌の死亡率が胃癌を抜いたのが1998年だそうだが、
沖縄は全国に先駆けて上回っている。
沖縄に来た頃は太っているお年寄りなど見かけなかった。
今、病院の待合室にいるのは肥満の年寄りが目立つ。
この肥満が今は深刻な問題となっている。