浜下り

ハマウリ 旧暦の3月3日は「サニツ」または「ハマウリ(浜下り)」
この日は干満の差が一年でもっとも大きい大潮の干潮時にあたる。
干上がったリーフが普段以上に広がるので潮干狩りをする風習がある。
ただし、男子禁制で女性だけのお祭りとして行われている。
前日からご馳走を作って浜に行く。

浜下りの由来となった昔話がある。 昔、アカマタという大蛇が人間の青年に化けて、
村の美しい娘の元へ毎夜 訪ねてくるようになった。
はじめは困惑していた娘も、毎夜、訪ねてくる青年の熱意に負けて、
青年を 受け入れるようになった。青年の正体も知らずに恋仲になった娘は、
いつしか アカマタの赤子を身ごもってしまう。

一方で、娘の様子がおかしいと気づいた母親が、娘の元へ通う青年の正体を
探ったところ なんと、アカマタが人間に化けていたことが判明！
驚いた母親がユタに相談したところ、旧暦の3月3日に海水に身を浸して
「穢れ」を 落とすことで、身ごもったアカマタの赤子を海に流した(流産した)
と伝えられている。

言い伝えによってあらすじが異なる場合もあるが、女性が海に入って身を 清める
という展開は同じ。 今も伝わる男子禁制のお祭りが「浜下り」である。