大神島は、宮古島本島の北西に位置する周囲約2・2キロ、
面積0・27㎢の小さな島。小高い山のような形で平地は少ない。
人々は島の中腹に居住地を定めており、見た目よりも急な坂道を
登らないと集落につかない。全戸数十数戸の過疎の島。
集落を抜けて雑木林に囲まれた畑を進んで木々の間を
登っていくと展望台のある頂上に出る。
山の上に立つと宮古島本島が見える。生活音がなく、聞こえてくるのは
風の音と自分の呼吸音だけ。
ほとんど誰とも会わないが、常に自分が注視されているような気がしてくる。
神々の島といわれているのもわかるような気がする。
そんな生活音もない静かな島に昭和12〜3年ごろ、
アメリカの有名な新聞が、海賊キッドの財宝の一つは
「東経125度の線上にある珊瑚礁の島のデス・オブ・バーレイ(死の谷)」
に埋めてあるという記事を載せた。
すると一攫千金を求める山師たちが大神島にやってきた。
島内のあちこちを掘り返し、神聖な場所にも踏み込んだが財宝は発見できなかった。
不思議なことに山師たちはその後謎の死を遂げる。
大神島は、神の宿る島として祖神祭が年に5回行われていた。
男子禁制で写真撮影も録音も禁止されている。
秘祭とされている所以である。