今回特急に乗って驚いた
いつも読む車内誌に、小檜山博さんがエッセイに14年前に
話題になったご自分の盗作騒動について書いているからである。
ひそかに小檜山文学を愛読していた私・・・当時あの記事を読み
気分が悪くなった
どう弁解してもあれはあきらかに
盗用である。
そっくりさんだったからである。
それ以後私は彼の小説を一切読まなくなった。
彼をよく知る私の友人Hさんも強い批判をしていた。
それなのに
また何故今蒸し返ししたのか・・・
彼とちょこっとかかわりがあった物書きのとは
彼を話題にするのは禁句である。
部外者である私でさえあの騒動は苦い思い出なのに
ご本人さんの記憶は薄れたのか・・・それとも
ご自分の中で
盗作とは思っていなかったのか
不思議だ。
今回の件でますます小檜山文学とは遠ざかった。
車内誌のエッセイだけは読みますがネ。
今回のエッセイより
「ある時飛行機内にそなえてある新聞で読んだ読者投稿欄の善意の話に感動その趣意を小説に創って多くの人に伝えたいと思った。そなえつけの新聞のため繰り返し読み、二カ月後に記憶を頼りに書いた小説の文章の三つか四つの言葉が同じだったり筋も似てしまったのである。、そのことが新聞に出たことでぼくは自分の不手ぎわを知り、気が動転した。
曖昧な記憶を頼ったゆえ、記憶に残る言葉と自分の作り出す用語の識別に混濁と錯覚が起こったものに違いなかった。小説という虚構のかたちに創ってあるはずだなど、説明したいことはいろいろあったが言い訳はしたくなかった。無意識だったとはいえ、再度、新聞を探して見直さなかったのは、ぼくの手落ちだった。すぐに原作者に会ってお詫びをし、納得してくださってぼくの家へ遊びにきたりなど、その後、10年以上もおつきあいが続いている。」
当時の新聞記事などからまとめたもの
2008年札幌市在住の小檜山博さんが盗用をしたというので、批判されていた。小檜山さんは北海道新聞社に勤務していたときから執筆活動を始めており、76年には「出刃」で芥川賞候補。その後、83年には「光る女」で泉鏡花文学賞を受賞するなどしており、北海道を活躍の場とした作家として知られている。
JR北海道の車内誌『THE JR Hokkaido』(毎月8万部)を特急などに乗せている。そこで、問題になった文章は、2004年4月から連載されている「新・人生劇場」という記事。その2008年1月号に、毎日新聞の読者投稿欄「女の気持ち」を盗用していたことが分かった。「電車で」のタイトルで、主人公が女子中学生に席を譲られた体験を娘に話したところ、娘が感激して泣いたというエピソードを描いた。
ところが、このエピソードは前年10月30日付の「毎日新聞」に「めんどくせ~」との見出しで掲載された茨城県土浦市の主婦、坂本裕子さんの投稿と同じ内容だったということだ。さらに、表現も投稿では、「席を詰めてくれてありがとう。おかげで助かりましたヨ。本当にありがとう」とあり、小説は「席をあけてくれてありがとう。お陰で助かりました。本当にありがとう」と酷似している。
このことに気付いた岩手県内の毎日新聞読者から、車内誌を発行しているJR北海道の子会社に指摘があって、今回の一件が発覚。小檜山さんは「小説にはヒントやモデルがある。僕自身としては、未熟で飛びついたところもあり(投稿を写した)メモを見て構成してしまい、言葉を咀嚼できなかった」と釈明している。
今回は、イメージを自分のものとできずに、酷似した表現を多用したことは、大いに問題であり、作家として、プロの地位にある人が、素人の書いた文章を盗作するという結果になり、モラル面も問われることになった。小檜山さんはこの事実を認め、投稿者に文書で謝罪する考えを明らかにしており、さらに、JRでは車内誌の回収を始めた。