この度、やっと、『あの戦争さえなかったら 62人の中国残留孤児たち(上巻)(下巻)』上梓いたしました。二冊同時というのは、校正の段階がかなり大変でした。昼も夜も寝ても覚めてもという感じで、「疲れた」が口癖になってしまいましたが、娘の前では禁句で、30連勤とか、33連勤とかしているので、「疲れた」と言うと怒られます。
最初は1冊の予定でしたが、削ることができず、2冊になりました。それでも原稿はかなり削りました。ルビも振ることができたので、婦人編よりもかなり読みやすくなっていると思います。
一昨日と昨日、近所の友人に手伝っていただいて、証言者・支援者・関係各機関への発送作業をしました。
今朝は、一番に池田澄江(中国残留孤児国家賠償訴訟団長)さんから、電話がありました。続いて支援者、証言者、研究者、証言者の奥様、友人…と、献本へのお礼の電話やメールがひっきりなしにあり、対応していました。嬉しかったのは証言者の皆さんの電話です。独特の日本語で「感動した。涙出るよ」や「人生で一番のプレゼントよ」や「苦労多かったね」の慰めの言葉や、「夜寝られない(嬉しくて眠れない)」と言ってくれた皆さん。私も嬉しくてウルウルしてしまいました。皆さん本当に苦労してきた分、情が厚いのです。皆さんの言葉で、疲れも何のその、また頑張ろうという気になります。
また、古い友人からは昨夜、面白くていっきに上巻を三分の二まで読んだと電話が来ました。前作よりも読みやすいという感想も添えて。
もう一人の友人からは、「森本毅郎 スタンバイ!」というラジオ番組で、前作の私の本が紹介されたというお話を伺いました。ご主人様がラジオを聴いていたとのことで、詳しい内容はわかりません。残念です。どんなふうに紹介されたのか聞きたかったですが、当方には全く連絡はありませんでした。
昨年、東京新聞に『不条理を生き貫いて 34人の中国残留婦人たち』が取り上げられましたら、驚くほどの反響がありました。まだまだこのような分厚くて地味な本を読みたいと思ってくださる方がいることが嬉しくて、今回の孤児編を書く上で大きな励みになりました。
次回作、『WWⅡ 50人の奇跡の証言集』では、満蒙開拓青少年義勇軍、元軍人、従軍看護婦、満州からの早期引揚者、サハリン残留邦人、台湾の元軍人等が登場します。
JRC人文社会科学書流通センターが取次店となり、注文すれば、日本中の書店で買えるようになりました。アマゾンは当分お休みします。
世界一小さな出版社、津成書院のこのような地味な本が、本当に読みたいと思ってくださる方の手に渡ることを願っています。
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