喜久家プロジェクト

日本一細長い半島、四国最西端「佐田岬半島」。 国内外からのボランティアとともに郷づくり「喜久家(きくや)プロジェクト」。

二宮金次郎から学ぶ復興・再建のヒント

2012-04-22 | ブログ
「出会いが人を変える」
と常々思っている。

 そんなすばらしい出会いが昨年あった。
その人は、中桐万里子さん。
知る人ぞ知る二宮金次郎(尊徳)の7代目の孫にあたる。

 年輪塾主催の講演会で、二宮金次郎の血を引く身内として、
おばあちゃんから伝え聞いた金次郎の興味深い話を聞かせていただいた。
 それはまさに人間味ある二宮金次郎像であった。
 歴史上の偉大な雲の上の存在であった二宮金次郎が、
少し身近な存在に感じられた。

 今回は、大洲市田処地区の大杉年輪塾の開塾にあたり、
再び中桐さんのお話を聞くことができた。
1回目よりも金次郎のことがストン、ストンと自分の中に落ちていった気がする。

 あまりの感激にお礼のメールを送ったところ、
次のようなすてきな返信があった。 



『わたしの力など小さなちいさなものですが、
金次郎や大好きだったおばあちゃんが、わたしを守り、
わたしを佳いご縁へとつないでくれているのだなぁ・

とつよく感じる日々です。

 子どもたちも、そして村の仲間たちも、
一人ひとりがもつ小さな力が目覚め、主体性に火が灯されるとき、
きっとそこには途方もない大きな動きが生まれるのだろうと

少なくともわたしはそう信じています。

 今回の大杉年輪塾生の方々が160名ものひとを集め、
あの夜学を開催したことなども、その一例ではないでしょうか?

 金次郎が向き合った農民たちも、わたしたちが向き合う子どもたちも、
一見すると小さき者たちにみえる彼らも、実のところ、
決して教えてあげなければいけない小さな対象ではなく、
ともに手をとり、協力をしてゆく偉大なる仲間なのだと思うのです。


 そうでなければ金次郎もまた600もの村の再建にかかわるなど
なし得ることではなかった気がするのです。

 教育も子育ても、どうしたら子どもたちに眠っている
力や主体性を覚醒させることができるか
、にかかっていると思います。

 ほんとうは、新しいものを「教える」「与える」必要はなく、
いまここにいる子どもたちを「活かす(生かす)」こと、
そのために眠っているものを呼び覚ますこと
、そんな作業ではないかと・・。

 そして、そのなかで自分もまた気づきや発見とともに「活きる(生きる)」こと
それが水車のモデルような、楽しくハッピーな活かし合いの構図かな・・
なんて思ったりもしています。』

 何と洗練された言葉だろう。
大切なことがストレートに伝わってくる。

 今あるもの、今ある人を活かす(生かす)ことを考え、
まだ埋もれているものを呼び覚ますことが最も大切なこと。
そんな取組をとおして、新たな気づきや発見があり、
自分もまた活きる(生きる)ことにつながる。


 まさに地域づくり・人づくりの根源。
 新たな希望の光が見えてくる。



                     岬人


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