いよいよ梅雨も終わり夏本番といったところでしょうか。
今年の夏は観測史上まれにみる猛暑になると、気象予報士がテレビの向こうで情報配信していました。地球規模で温暖化が進んでいるようですが恐ろしい話です。
この宇和島市は立地的に海に依存しています。その海も、都会に比べれば幾分綺麗だと言う方もおられますが、どうしてどうして呆れるほど汚れています。個人的に海は大好きで、泳ぎに潜りに釣りにと週末の遊び場所としていますが、夏本番前にして既に赤潮がでています。熱さにより海中内の飽和酸素が欠乏し、プランクトンが酸欠で死にます。それが赤潮の正体なんですが、プランクトンの死骸(赤潮)は魚の鰓に付着して、こんどは魚が酸欠で死にます。海は恐怖の連鎖で汚れてしまうわけです。なら昔からそうだったのかというと、そうではありません。護岸工事が海の水を浄化する砂浜の生物を海から消してしまったことや、養殖技術が躍進したことにより養殖業が増え、結果人工餌の残りが沈殿し腐敗する等の理由が昔は無かった為、今に比べ海が綺麗だったと思われます。こんな南の田舎の海ですら泳ぐににもまままならない状況なのですから、一般的に言う都会の海では更に悲惨な状況にあるのでは無いでしょうか・・・。
以前私は10年ほど東京で生活していました。その頃、地元の友人に当時開発中であったお台場の臨海公園に海水浴場があるので泳ぎに行こうと誘われて、水中眼鏡とシュノーケルを買って勇み足で出かけたことがありました。着いてびっくり!海の色が茶色なのです。「え!?ここで泳ぐのか?」と尋ねると「何か問題でも?」と言われ「俺は体調が悪いので」と断ったことがありました。思い出せばあれ程では無いにしろ宇和島の海も、市の湾内で泳ぐなんてとんでもないって言う程汚れています。
ここを利用される方の殆どが高齢者です。皆、古き時代の宇和島を知る方々です。「当時の海は覚めるような青色で透明度が高く、特別に海水浴場があるわけでもなく、どこででも沢山の人がこの時期泳いでいたよ。今は海から腐敗臭がする」と嘆く話をよく耳にします。
夏の過ごし方、家屋の作りやクーラーの普及に伴い昔と今に違いが出て然りなのでしょうが、自然と共に夏を過ごす生活も、今考えると実に充実した時間だったと目を細めるのは年をとった証なのでしょうね。多分(苦笑)