姑蘇藍氏で禁止されている
酒を藍忘機に勧めてくる金子勲。
ここでも誰も強くは止めに入らない。
誰しも遠くから、傍観するだけ。
射日の征戦以降、
岐山温氏に成り代わった蘭陵金氏の
見えない威圧。
魏無羨が静かに現れ、
笑顔の中に怒りを纏いながら
藍忘機に差し出された酒を横取りする。
怒りを纏い
金子勲を見据える全身は、
最初は冷たい炎のように。
蘭陵金氏の言い分は
温氏の生き残りはすべて抹殺。
罪の重さなど関係ない。
殺して、
死んで当然と。
ならば、
極論、自分がここで皆殺しをしても
文句はないなと。
魏無羨は怒りを吐き出す。
それに呼応する陳情笛。
魏無羨は独りで全部背負うことを決めた。
江澄や藍忘機の立場を考えれば
誰にも頼ることは考えられない。
自分が正しいと思うことをする。
だからもう自分は
独りでいい。