わくわく惑星 新発見④ 第2の地球はあるか
国立天文台のすばる望遠鏡は、若い星の周りにある塵の円盤「原始惑星系円盤」を直接撮影するための特殊な観測装置を備えています。中心の明るい星を覆い隠し、周りのかすかな円盤のようすを詳しく調べようというのです。
惑星そのものを撮影するだけでなく、まだ塵の向こうに潜んでいる生まれたばかりの惑星の兆しを捉え、惑星誕生のメカニズムを解明できると期待されます。大型望遠鏡と観測技術の進歩がもたらした画期的な観測です。
原始惑星系円盤を持つ恒星の想像図(提供国立天文台)
2009年、NASA(米航空宇宙局)は地球タイプの系外惑星探査を目的とした「ケプラー」という宇宙望遠鏡を打ち上げました。このケプラー探査機は間接的な方法(第1回の②の方法)で系外惑星を探していますが、観測開始から2年足らずの間に、すでに多くの発見を重ねています。
このケプラー探査機の大活躍と地上の望遠鏡での発見を合わせると、現在540個以上の惑星系を持つ星と、720個以上の系外惑星が発見されています。数多くの惑星の発見が続くと、地球に似た惑星の発見に期待が高まります。
惑星が液体の水と大気を持つためには、主星から適切な距離の範囲(ハビタブルゾーン)にあることが必要です。
ハビタブルゾーンに位置すると考えられる惑星もいくつか見つかっていますが、生命の生存には主星からの距離以外にもさまざまな条件が必要で、ほんとうに生命生存に適した惑星の発見はまだまだ先になりそうです。
私たちの住む惑星・地球が、生命にとって奇跡的なほどにめぐまれた環境にあること、また、宇宙の中で生命が存在するための条件の難しさについて、思い知らされるばかりです。
(国立天文台天文情報センター専門研究職員 小野智子)(おわり)
「しんぶん赤旗」日刊紙 2012年2月24日付掲載
たとえ、地面があって、水と大気がある惑星を発見しても、生命が存在している可能性のある惑星を発見するのは至難の業なのですね。
この地球の大事な自然を守り後世に残していくのは人類の仕事ですね。オゾン層や適度な二酸化炭素濃度で、有害な宇宙線や紫外線を遮断して、適度な保温効果で地球を温めている絶妙なバランス。
地球の過去にも温暖化や寒冷化の時期はありましたが、産業革命以降の温暖化ガス排出による地球温暖化のカーブは過去に例のないものだそうです。
「人のふり見て我がふり直せ」ではありませんが、太陽系外惑星を発見できるほどの英知をもった人類が、この地球を後世に残してやることはできるはずです。
国立天文台のすばる望遠鏡は、若い星の周りにある塵の円盤「原始惑星系円盤」を直接撮影するための特殊な観測装置を備えています。中心の明るい星を覆い隠し、周りのかすかな円盤のようすを詳しく調べようというのです。
惑星そのものを撮影するだけでなく、まだ塵の向こうに潜んでいる生まれたばかりの惑星の兆しを捉え、惑星誕生のメカニズムを解明できると期待されます。大型望遠鏡と観測技術の進歩がもたらした画期的な観測です。
原始惑星系円盤を持つ恒星の想像図(提供国立天文台)
2009年、NASA(米航空宇宙局)は地球タイプの系外惑星探査を目的とした「ケプラー」という宇宙望遠鏡を打ち上げました。このケプラー探査機は間接的な方法(第1回の②の方法)で系外惑星を探していますが、観測開始から2年足らずの間に、すでに多くの発見を重ねています。
このケプラー探査機の大活躍と地上の望遠鏡での発見を合わせると、現在540個以上の惑星系を持つ星と、720個以上の系外惑星が発見されています。数多くの惑星の発見が続くと、地球に似た惑星の発見に期待が高まります。
惑星が液体の水と大気を持つためには、主星から適切な距離の範囲(ハビタブルゾーン)にあることが必要です。
ハビタブルゾーンに位置すると考えられる惑星もいくつか見つかっていますが、生命の生存には主星からの距離以外にもさまざまな条件が必要で、ほんとうに生命生存に適した惑星の発見はまだまだ先になりそうです。
私たちの住む惑星・地球が、生命にとって奇跡的なほどにめぐまれた環境にあること、また、宇宙の中で生命が存在するための条件の難しさについて、思い知らされるばかりです。
(国立天文台天文情報センター専門研究職員 小野智子)(おわり)
「しんぶん赤旗」日刊紙 2012年2月24日付掲載
たとえ、地面があって、水と大気がある惑星を発見しても、生命が存在している可能性のある惑星を発見するのは至難の業なのですね。
この地球の大事な自然を守り後世に残していくのは人類の仕事ですね。オゾン層や適度な二酸化炭素濃度で、有害な宇宙線や紫外線を遮断して、適度な保温効果で地球を温めている絶妙なバランス。
地球の過去にも温暖化や寒冷化の時期はありましたが、産業革命以降の温暖化ガス排出による地球温暖化のカーブは過去に例のないものだそうです。
「人のふり見て我がふり直せ」ではありませんが、太陽系外惑星を発見できるほどの英知をもった人類が、この地球を後世に残してやることはできるはずです。