きんちゃんのぷらっとドライブ&写真撮影

「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

韓国大統領選 新たな選択② 僅差の主役は女性たち

2022-03-14 07:19:12 | 国際政治
韓国大統領選 新たな選択② 僅差の主役は女性たち
韓国大統領選(9日投票)は、得票率0・73ポイント差という大接戦になりました。投票終了後に発表された出口調査でも同0・6ポイント差。これには常に世論調査でリードし、勝利を確信していた最大野党「国民の力」の尹錫悦(ユン・ソンニョル)前検事総長の陣営も衝撃を受けたといいます。僅差(きんさ)の状況をつくった主役は、20代、30代の女性たちでした。


11日、ソウル市内で記者会見する「フェミニスト主権者行動」の人たち(韓国女性団体連合のホームページから)

差別告発し対抗
恵泉女学園大学の李泳采(イ・ヨンチェ)教授は「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)前京畿道知事が追い上げた要因の一つとして「尹氏の当選で女性差別が深刻になるという20代女性の危機意識がある」と分析します。
韓国では2016年、面識のない男性に女性が殺害された「江南事件」を契機に、女性たちが日常から受けている差別を告発し、対抗する行動が沸き起こります。米国発の#MeToo運動にも呼応。構造的差別に反対し、差別禁止法の制定を求める動きも活発になりました。
一方で、「男性も差別されている」などと反フェミニストを声高に叫ぶ人たちが出現。尹氏はこの層からの集票を狙い、女性政策を統括してきた女性家族省の廃止を公約しました。
女性団体は、女性に対する嫌悪をあおった集票をやめるよう要求。選挙戦最終盤には、デジタル性暴力の問題に取り組んできたバク・ジヒョンさんが李氏の選対に加わることを宣言するなど、尹氏の当選阻止に行動しました。
李氏に投票した女性(24)=大学生=は「尹候補は、対立をあおり男性の既得権を守ろうとしている。そんな政治は終わりにすべきだ」と語りました。

出口調査では…
出口調査では女性の得票率が、60代以上を除くすべての年代で、李氏が尹氏を上回りました。李教授は「20代30代の女性が大統領選で、初めてこれだけ意志を表明した。今後、韓国の政治を左右する存在になるだろう」と語りました。
129の女性市民団体で構成する「フェミニスト主権者行動」は11日、ソウル市内で会見を開き、「(尹氏は)女性差別と嫌悪に反対する女性有権者の抵抗に直面し、20代男性の圧倒的な支持も受けることができなかった。これは差別や嫌悪、憎悪扇動の分裂政治が失敗したことを意味する」と述べ、尹氏に対し男女平等社会をつくることを要求しました。
尹氏は当選後の会見で、女性家族省の廃止に言及しませんでした。
(ソウル=栗原千鶴)(おわり)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2022年3月13日付掲載


李氏に投票した女性(24)=大学生=は「尹候補は、対立をあおり男性の既得権を守ろうとしている。そんな政治は終わりにすべきだ」と。
出口調査では女性の得票率が、60代以上を除くすべての年代で、李氏が尹氏を上回りました。李教授は「20代30代の女性が大統領選で、初めてこれだけ意志を表明した。今後、韓国の政治を左右する存在になるだろう」と。
いくら保守だろうと、女性差別は許されないという世論には逆らえない。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 韓国大統領選 新たな選択① ... | トップ | 有料職業紹介料 介護も高額... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

国際政治」カテゴリの最新記事