上野の森美術館から谷中へ向かってぷらぷらと歩く。
お!作品だ。
上野恩賞公園芸術の散歩道。東京藝術大学2022年東京都知事賞作品展示。
「YOCA」。
三澤萌寧。
ここにこういうのいいなぁ。
現代美術の展覧会はエキサイティングだけど消耗する。藪蚊が多いから実際にご一緒にごろりともいかないけど、心はごろり。
「currve tunnel」。
石田己和。
不思議なくるくる作品だ。
「わたしの秘密基地」。
岩井りと。
風景に溶け込む。
カメラを手にした年配のご婦人が近づいてくる。
どんな風に写すかなと見るともなしに見ていたら、目当てはヒガンバナ。そこに作品があることに気が付いてすらいない風だった。
そう。
だから秘密基地なのだ。
「うずくまる少年」。
永井遼太朗。
どんな時代でもいつだって少年はどこか孤独なものなんだ。
その背にそっと手をおきたくなるけど、その孤独がこれからを醸す。