昔から言い慣わされてきた格言、「物忘れは、惚けの始まり」と言うのは、誤りなのです。
意識(ここを「クリック」して下さい)の機能構造について殆ど何も分かっていなくて、前頭葉の機能とか注意の分配力の機能の廃用性の機能低下の進行と言う視点が無かった時代の権威者達が、外観からの観察方法だけで、推測し憶測した類のものに過ぎないのです。ハーバード大学を筆頭にして、我が国では東大や京大や理化学研究所等の権威ある機関が、「アルツハイマー型認知症は、発病の原因が不明で、治すことも発病を予防することも出来ないタイプの認知症である」と主張し、我が国での発病者数が600~700万人との予測数値が厚労省から発表され、「徘徊対策」がメインの対応策とされている現状を見て、惚けたらどうしようと心配していることと思うのです。
権威が有るとはいえ、彼らは、発病の結果としての『認知機能の障害』が「記憶障害」が原因で惹き起こされてくると誤解し、今日の主題である『注意の分配力』の機能も、「前頭葉」の機能も備わっていない「マウス」が檻の中で餌を探して徘徊する行動を研究対象にして、推測や憶測ばかりしているのです。分かってみれば、コロンブスの卵程度のものなのに、彼らは、仮説しか提示できていないのです。
権威の力と言うのは恐ろしいもので、間違っていても、世の中に浸透していくのです。特に、主題である『アルツハイマー型認知症』については、権威の主張内容は、間違いだらけなのに、世界中に拡散していて、我が国の権威もその内容(誤り)をそのまま信望し、受け継いでいて、『間違いだらけの内容が、医学界にも、医療機関にも、行政機関にも、更には、小さな島々の隅まで含めた我が国全体に浸透している』のです。
私たち「二段階方式」の主張内容は、個別の有償契約に基づいた452の市町村での実践展開により、正しいことが疫学的に実証されていて、有効性と有益性を実証する脳機能データも提示され、十分な説明も行われたのです。厚労省認知症施策推進室との協議の結果は、「我が国や世界中の権威が主張する内容と真反対の内容」 と言うだけの理由で、棚上げにされているのではと推測するのです。
様々な種類が数有る認知症の内の大多数、90%以上を占めているアルツハイマー型認知症は、意識が関わるタイプの認知症なのであり、その本態は、廃用性症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なのです。仕事とは無縁となる「第二の人生」を送る上で日々繰り返される単調な「生活習慣」、追及すべき特別のテーマもなく、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い、ナイナイ尽くしの単調な『脳の使い方としての生活習慣』が、発病を惹き起こす生活習慣病に過ぎないのです。食生活も、糖尿病の発病も無関係なのです。
アルツハイマー型認知症は、「第二の人生」を送る60歳を超える年齢の高齢者だけを対象に発病するもの、「老年発症」が特徴なのです。「アルツハイマー型認知症の発病」は、左脳の出番が極めて多い『仕事と言うテーマ』とは無縁となる『第二の人生』が、20年も、更に人によっては30年も続くことになる「超高齢社会」に特有な社会現象であり、発病することになるか/ならないかは、日々の脳の使い方としての生き方が、問われることになるタイプの認知症なのです。本態が、廃用症候群に属する「生活習慣病」に過ぎないので、早期診断と脳のリハビリの実践により治せるし、様々な種類の「実行機能」を使う場面が多い「テーマ」の遂行という日々の暮らし方が「注意の分配力」の機能の出番を増やすことにより『前頭葉』を活性化させることで、発病自体を予防することが出来るのです。発病の原因要因である「廃用性の機能低下」の進行に際しては、『注意の分配力』の機能が真っ先に衰えを開始していくことに、権威達が未だに気づいていないのです。
ボケーッとした暮らし方を続けていると、身体が持つのに脳が持たない結果として、発病することになるのです。私は、喜寿を迎えた年齢なのですが、私が子供だった頃は、「アルツハイマー型認知症」を発病するお年寄りの数は、極めて少なく、社会問題にはならなかったのです。アミロイドベータとかタウタンパクとかが脳内に蓄積することで発病すると主張している権威とされる人達の主張内容が誤りであることは、このことだけでも説明がつくのです。
( プロローグ )
自殺による死亡よりも遥かに死亡者数が少なくて、欧米の先進国と比較し、実際には大成功であった我が国の新型コロナ対策に対し、殆どのマスコミが、こぞって社会不安を掻き立てて、野党の支援に回った衆議院選挙が終わってみれば、自民党が、大勝利した前回よりは議席数を或る程度減らすことになったとはいえ、「敵の出方」論による「暴力革命」の方針を堅持している(by警察庁)共産党と組んだ立憲民主党が、当初目論んだ議席数の大幅な増加どころか、大幅に議席数を減らす結果となりました。共産党の独裁国家である中国の動向を見て、国民の総意は、共産党との共闘にくみしなかったのです。そのことは、政権を担うべき政党の選択をする比例票の出方を見れば、明らかなのです。上流に向かって進もうとしている舟に、下流へ向かうことを主張する船頭を乗せる。そんな船に、国政が任せられる訳が無いのです。共産主義政権がどのような国を作るのか、隣国を見れば明らかなのですから。
今回の結果は、誰もが予測できなかった結果となりました。自民党が大敗すると予測し、立憲民主党が躍進するとの予測がほとんどだったからです。政権担当能力は勿論のこと、政策立案能力も、国会での審議能力さえもない立憲民主党が、あろうことか共産党と組んだ政権を望んだ政権選択選挙の結果が国民の支持を得なかったとはいえ、政権与党、特に自民党は、真摯に猛省しなければならないのです。新型コロナ後の「経済活動の再生」が最大の重要項目となるのは当然のことながら、「正規労働者雇用」の達成に因る「非正規雇用労働者」の出来るだけ大幅な削減が必達となるのです。社会の不安定化要因の大きな一部を占める程の割合に増えてきた「派遣労働者」は、例外的な状況となる早期の実現が不可欠となるのです。経済的にも心理的にも不満を持つ不安定な層が社会の底辺に増えてきて、一定の規模を構成してしまうと、テロさえも起きかねないのは、欧米の社会を見れば明らかなのです。経済原理だけにゆだねるのでなくて、新しい資本主義を標榜するのであれば、この問題にこそ真っ先に手を付けるべきなのです。その上で、将来的には中間層の割合が拡大する政策を実現すべきなのです。今回の選挙結果を大いに反省して、「非正規雇用」の大幅な減少について、確たる方針と戦略と具体的な政策を打ち出すべきなのです。現状では、衆議院選挙を乗り切っても、社会不安がついて回ることになるのです。
最初に手を付けるべきは、米国が要求する中国とのデカップリングの方向性を明確に持つ政策の確立と実行なのです。これを好機ととらえて、他の国で対応できない技術的に高度な分野について、技術力が高い中小企業群を活用し、活性化した状態を復興させて、我が国がかつてのように、受け皿となるべきなのです。見方を変えれば、チャンスでもあるのです。そのことに加えて、「少子化に歯止めを掛ける」確固たる政策が不可欠なのです。このままでは、日本は沈没してしまうのです。地方の疲弊も、もう一つの大きな問題です。掲げるべき旗は、自民党に考えてもらうとして、射るべき3本の矢を、示しておきましょう。第一の矢は、脱中国異存、デカップリングをチャンスに変えること。第二の矢は、アルツハイマー型認知症の発病の予防の国策化。第三の矢は、少子化の歯止め対策。必用な額の原資は全て、第二の矢が稼ぎ出してくれることになることを注記しておきます。
さて、今日の本題は、『アルツハイマー型認知症の発病自体の予防』の国策化による制度化のことなのです。「末期の段階で発病を見つけて居るだけ」の診断と症状を治したり、症状の進行を遅らせる効能、治療の効能が無くて、単なる「対症療法薬」(症状の発現の仕方を昂進させたり、抑制する効能しか有していない薬)でしかない薬の処方だけの「医療費」が、一般会計と特別会計を合わせた総額で、どの程度の規模なのかを国民が、もっと関心を抱いて、監視すべきなのです。こうした内容、診断とは名ばかりの診断費用の総額並びに発病の予防や早期診断による回復には目もくれないで、発病が起きるままに放置されて居て、症状の進行が進むままに放置されて居て(現在処方されている4種の薬は、単なる対症療法薬に過ぎなくて、治療効果はない)、症状が『末期の段階』にまで進行してきて、「介護」が不可欠となる「お年寄り」の数が、増加の一途を辿っていて、介護の費用の総額もまた、天文学的な規模になってきているのです。医療費の総額と介護の費用の総額とを併せた総額が(一般会計と特別会計の総額)、どれ程の規模のものとなっているのか、国民はもっと関心を持つべきと思うのです。
1万円札の新札の束で積んだ時、1cmの高さが100万円で、1mの高さが1億円で、1kmの高さが1000億円で、10kmの高さが1兆円で、100kmの高さが10兆円。ここまでの数値を挙げた意味が分かるでしょうか。医療費と介護費用の両者を合算した高さ(金額)は、上空何百キロにも達するのです。これらは全て、単年度ベースでの金額なので念の為。『放置しておいて良い』ものでしょうか。政権の選択が終わったところで、この問題に目を向けて頂きたいのです。
発病自体を予防して(発病者を大幅に減らして)、出来るだけ早期の段階で発病を見つけて、脳のリハビリの実践指導により治せるものは治して(「介護」が不可欠となる末期の段階にまで症状が進行するお年寄りの数を減らして)、少なくとも症状の進行を遅らせることにより、介護の予防に貢献することが出来る政策を、国策として実行すべきと考えるのです。それでも猶、末期の段階にまで症状が進行してしまって「介護が不可欠」の「高齢者」(「アルツハイマー型認知症」は、『老年発症が特徴』なのであり、発病する人はお年寄りだけなのです)については、その全員について、「介護保険」で対応できる状況を作り出して、現状社会問題となっている「認認介護」や、「介護離職」等を一掃すべきと考えるのです(介護離職した人の数は、累計で100万人を超えてきているのです)。「高齢者」の発病の割合及び総数から見て、持続可能な『超高齢社会』の実現と維持には、「アルツハイマー型認知症の発病の予防の国策に依る実施の制度化」が不可欠なのです。
私たち「二段階方式」の主張は、世界中の権威とされる機関や人達の主張内容とは、真反対の内容ではあるものの、北海道から九州に跨る全国452の市町村での実践展開により、極めて有効(発病の予防効果)で、有益な(費用対効果)具体的な対策が実践されて、主張内容が正しいことが疫学的な方法により実証されてもいるのです。カロリンスカ研究所やランセット委員会に「論文を提出していない」ので、知られていないだけなのです。国策化を阻んでいるものが、何なのか分からないのですが、民意が、国民の総意が、国策化を要求して欲しいのです。私たち「二段階方式」には、未だ権威が無いのが弱点なのです【但し、二段階方式の主張内容や手技の内容、各種マニュアルに記載の内容、更に、このブログに公開している内容及び図式や脳機能データの分析結果については、著作権が成立しているのです。そのことを認識して、取り扱いには注意して頂きたいのです。著作権法が認める引用の手続きに因らないで、二段階方式の実務研修会を受講して、配布されたマニュアルの記載内容の一部を勝手に自分の著作物で書いている医師や学者がいる、不心得者が居るのです)。新型コロナの感染も全国的に落ち着きを見せてきているし、衆議院選挙が終わったので、政権が落ち着いたら、国策化を再度提言しようと考えて、あれこれ準備しているところなのです。
2012年の3月から、このブログ上に公開し続けていて、毎月最低一回、各回3万字の字数制限枠の中で目一杯、書き続けてきていて、累積総字数が500万字を超えようとしていても、何も変化が起きてこないのです。このブログの存在について、SNSでもっと情報交換して頂けたらと思うのです。kinukototadaoと入力して検索すれば、このブログが出ます。
&1 『DSM-Ⅳ』の規定内容の重大な誤りと問題点
1.米国精神医学会が策定した「アルツハイマー型認知症」の診断規程は、現在改訂されて、「DSM-Ⅴ」が最新版なのですが、要件が極めて曖昧な内容となり、一般化されてしまって、基準となりにくく、「DSM-Ⅳ」の規定内容が、医学会、医療機関及び行政機関に対する影響力を、未だに、保ち続けている状況に在ります。
2.「DSM-Ⅳ」の第一要件と第二要件の規定内容の問題点
「DSM-Ⅳ」は、「アルツハイマー型認知症」の発病であると診断するに際しては、認知機能障害(cognitive deficits)を確認する条件として、「記憶の障害」(memory impairment)の進行(第一要件)の確認及び「失語、失認、失行、又は実行機能の障害を含む機能障害(cognitive disturbance)の進行(第二要件)の確認を要求しています。
(1)ところが、『この規定の内容自体に大きな混乱があり、重大な誤りが有る』ことが、見過ごされているのです。「記憶の障害」が発病を惹き起こす要因であるとする「第一要件」の規定内容も、失語や失認や失行の症状が発病を確認する基準となる症状(発病の初期症状)であると規定する「第二要件」の規定内容も、両者共に重大な誤りなのです。
「第二要件」に関しての問題を指摘すると、失語や失認や失行の症状は、「注意の分配力」の機能及び「実行機能」の機能障害、言い換えると、「前頭葉」の機能障害(左脳、右脳及び運動の脳と言う三頭の馬が牽引する三頭立ての馬車の御者が眠り込んでしまっている状態) に起因して発現してくる末期段階の『極めて重度の症状』の例示なのであり、4者が並列的に規定されていること自体が、重大な誤りでもあるのです。「実行機能の障害」(disturbance in executive functioning)には、軽い物から重いものまで、様々な程度がある一方で、失語や失認や失行の症状は、極めて重度の症状(末期の段階である大ボケの段階の、更に後期の段階で、初めて発現が確認される症状)であること並びに失語や失認や失行の症状は、実行機能の機能障害に起因して発現してくる症状なので、論理的な誤りが存する規定でもあるのです。
これらのことに加えて、第一の要件と第二の要件とは同時に確認されることが要求されているのです(cognitive deficits manifested by both )。その結果、第一要件は、単なる記憶障害(例えば物忘れ)の症状ではなくて、「極めて重度の記憶障害」の症状であることが、要求されているのです。その結果、専門の医師達も、極めて重度の記憶障害の症状を確認して初めて発病と診断しているという訳なのです。
(2) 私たち人間だけに特有な世界である『意識的な世界』では、「記憶に無いこと」について、思考することも、行為することも、行動することも出来るのです。例えば、新機軸のテーマの発想、或いは、作曲についての創意、工夫の例のように、『意識的な世界』における思考、発言、行為や行動は、「体験や知識」の記憶がなくても、実行することが可能なのです。『記憶』と言う機能は、重要ではあるが、意識的な世界にとって不可欠の機能ではないのです。『意識』が関わる世界、『意識的な世界』(且つ、目的的な世界)では、「注意の分配力」の機能こそが、最も重要で、不可欠で、核心的な機能なのです。『注意の分配力』の機能は、『異なる3つ以上の意識及びテーマを同時に並行して処理』する上で不可欠の機能であり、『あの人は、頭の回転がとても速い』と言う言葉に代表されるように、とっさの判断及び処理に不可欠の機能でもあるのです。注意の分配力の機能の基礎に「注意の集中力」の機能があり、注意の集中力の基礎に「意欲」の機能があるのです。私たち「二段階方式」が、前頭葉の三本柱の機能と名付ける意欲、注意集中力及び注意分配力の機能が、最も核心的な機能であることに、権威とされる人達が未だに気づいていないことが問題なのです。
意識が覚醒している状態下では、基本的に異なる複数の意識、覚醒の度合いがそれぞれに異なる複数の意識が併存しているのであり、それらの意識の構築、統合、分離、統括は、『注意の分配力』の機能が担っているのであり、分析、発想、比較、選択、企画、計画、検索、シミュレーション、推理、洞察、抑制、決定、決断、感動等の個別認知機能群の総称である『実行機能』の働き具合(機能レベル)を支配し、下支えている要の機能が、『注意の分配力』の機能なのです。記憶は、記銘し、保持して、想起するという行程を辿ります。その際、記銘度が高いほどよく想起されるのですが、記銘度の高さは、注意の分配力の機能の関与の在り方に左右されるのです。「注意の分配力」の機能について、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行ったとき、末期の段階である「大ボケ」の世界では、記銘度は極めて低いものでしか有り得なくなるのです。
『直接の因果関係』の有無と言う視点から厳密に言うと、『注意の分配力』の機能がほとんど働かなくなってきていることに起因した「直接」のアウトプットが、失語や失認や失行の症状として発現してくるものなのです。記憶の障害に直接起因して発現してくる訳ではないことに、注意して頂きたいのです。このことに気付くことが『アルツハイマー型認知症』の発病のメカニズムの解明に不可欠となるのです(「アミロイドベータ仮説」が主張の組み立ての根拠にしている「マウス」には、『注意の分配力』の機能が備わっていないのです)。
(3)『アルツハイマー型認知症』の発病は、前頭葉の三本柱の機能の「廃用性の機能低下」の進行が出発点となるものなのです。『注意の分配力』の機能について、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行してきている末期の段階、失語や失認や失行の症状が発現してくる段階(極めて重度の症状)では、「実行機能」(Executive Function)の機能の発揮が出来ないのです(機能発揮上の二重構造の存在)。「実行機能」が機能を発揮する度合い自体については、「注意の分配力」の機能が、左右し、支配し、下支えている機能構造をしているからです。
前頭葉の三本柱の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行してきた結果、機能構造関係の反映の結果、「実行機能」が働かないのでは、『前頭葉』(前頭前野に局在する前頭葉の三本柱の機能、実行機能、評価の物差しの機能、記憶の倉庫の機能等を含む脳機能総合体)の機能は、顕現化して来る場面が出てこないのです。この機能構造の連鎖を理解することが、『アルツハイマー型認知症』が、「廃用症候群」に属する老化・廃用型の『生活習慣病』【ただし、食生活とか糖尿病の発病とは、無関係であり、『第二の人生』を送る上で日々展開される「脳の使い方としての生活習慣」、追及すべき特定の「テーマ」が無く、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」であることに留意する)であることを解明する上で、不可欠となるのです。その意味で、「注意の分配力」の機能も、「実行機能」も、「前頭葉」の機能も備わっていない「マウス」を追いかけまわしていたのでは、どんなに深く掘ろうと、掘る手段を変えようと、発病の原因を解明することは出来ないのです。
(4)そもそも、「アルツハイマー型認知症」の症状の発現は、記憶障害が原因ではなくて、前頭葉の三本柱の機能(意欲、注意の集中力、注意の分配力を総称して言う)の機能障害に起因した『実行機能』の機能障害に起因して発現して来るものなのです。「DSM-Ⅳ」が第一の要因として掲げている「記憶の障害」自体も、注意の分配力を核とした前頭葉の三本柱の機能の機能障害に起因して発現して来るアウト・プット、その一つの形態に過ぎないのです。記憶の障害は(自体が)、認知機能の障害に起因して起きてきているのだから、記憶の障害を引き起こす原因要因について追及すべきものであるのに、なぜか放棄されたままなのです。私たち「二段階方式」は、&4で詳細を説明するように、「注意の分配力」を核心とする前頭葉の三本柱の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行が、実行機能の、最終的には、前頭葉を含む脳全体の機能についての、廃用性の加速度的で異常な機能低下を惹き起こすことが唯一直接の原因で、認知機能の障害が惹き起こされてくることに因り、「アルツハイマー型認知症」を発病することになると主張しているのです。
(5) 失語や失認や失行は、前頭葉の三本柱の機能障害に起因した「実行機能」の機能障害に起因して発現して来るものなのであって、「記憶の障害」に起因して、失語や失認や失行の症状が発現して来るわけでもないのです。様々な要因間の 因果関係の存在(連鎖)についての考察がずさんな規定というしかないのです。
(6) 意識が関わる世界、意識的な世界(目的的な世界)における各種認知機能の発揮の連鎖及び機能障害の連鎖という視点が欠けていて、推測だけに基づいて定義が為されていることが、「重大な誤りの規定内容」を導き出しているのです。
(7) 「DSM-Ⅳ」の規定内容は、規定内容に重大な誤りが存するものでありながら、未だに、世界的に大きな影響力を有する規定内容なのです(権威が絶大)。
この規定の内容が正しいものとして、その前提に立脚した学説である「4つの学説」が、未だに、世界中の医学会を席巻していて、我が国だけでなく、世界中の医療機関で、失語や失認や失行の症状を確認して初めて、『アルツハイマー型認知症』の発病との診断が行われているのです(「末期の段階」で発病を見つけて、「発病のレッテル貼り」をしているだけの診断)。
(8) その結果として、失語や失認や失行の症状よりも軽い症状が見落とされているのです。そうした軽い症状は、「アルツハイマー型認知症」の発病としての症状ではなくて、『MCI(軽度認知障害)』であるとされ、「アルツハイマー型認知症」の発病の前駆的段階であるとされているのです。然も、『MCIの基準』が判定の手法としているのは、「物忘れの症状」の外観からの観察だけなのです。彼等権威は、上掲した格言が正しいと信じて居るのでしょうか。世界中の権威とされる人達は、「注意の分配力」の機能及び「前頭葉」の機能についての理解が浅く、「注意の分配力」の機能レベルや「前頭葉」の機能レベルを精緻に判定できる「手技」を持たないのです。その結果、外観からの観察だけに頼るものであり、客観性が全く担保されていない上に、根拠となる脳機能データの提示もなく、『MCI』が、判定基準として通用すると誤解しているようなのです。
(9)彼等は、「権威はあるものの、実力が無く」て、様々な程度及び態様により発現してくる『アルツハイマー型認知症』の症状が、『前頭葉」を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした、「三段階」に区分される症状が発現してくることさえ知らないのです。
(10) 我が国では、重度の物忘れの症状の主観的な判定に因る『MCIの基準』が判定基準とされていて、「介護」が不可欠となる症状、実は極めて重度の症状が発現してくる時期を僅かでも遅らせることだけに的を絞った「介護の予防」が、当面市町村が担う重要課題として、展開されているのです。 早期診断による回復も、発病自体の予防も、研究課題の地位にあるのです。
※ 従来から懸念されている「2025年問題」に加えて、新型コロナ感染回避策としての「3密の回避」に徹した生活習慣、極めて単調な脳の使い方としての生活習慣が、1年10ヶ月間も徹底して継続されてきたことの直接の結果として(アミロイドベータタンパクが蓄積したわけではないので念のため)、「アルツハイマー型認知症」の新規発病者(権威とされる機関や人達が見落としている、ごく初期の段階、二段階方式の区分で言う「小ボケ」のお年寄り)の数が、激増してきていることが見落とされているのです。加えて、発病者の症状の重症化が進行してきてもいるのです【小ボケ⇒中ボケ⇒大ボケ】。権威達が気づいていないだけ。
&2 発病原因に関する「仮説の問題点」
(1) アミロイドベータ仮説(我が国では、東大、京大、理化学研究所が牙城)が、世界的に通説の地位に在って、記憶の障害を惹き起こす要因として、アミロイドベータの蓄積に因る老人斑の生成(アミロイドベータ仮説)、タウタンパクの蓄積に因る神経原線維変化(タウタンパク仮説)、アセチルコリンの不足(アセチルコリン仮説)及び脳の萎縮(萎縮仮説)という「4つの仮説」が存在。仮説という意味は、発病の原因(記憶障害を惹き起こす原因)として主張されている各内容とアルツハイマー型認知症の発病との間の因果関係の存在を未だに立証できていないという意味なのです。仮説である限り、単なる推測、憶測の域を出ていないというしかないのです。
(2) 「アミロイドベータ仮説」の主張者や支持者たちは、前頭葉という脳機能も、注意の分配力という脳機能も備わっていない、「マウス」を研究対象にしているのです。間違った場所を、間違った方法で、深く掘り下げているだけなのです。
(3) アルツハイマー型認知症が、意識が関わること、意識的な世界(目的的な世界)が関わるタイプの認知症であることに気づいていなくて、『前頭葉』の機能レベルや『注意の分配力』の機能レベルという視点を殆ど持たないし、脳の機能レベル(働き具合)を精緻に判定し、評価出来る「手技」さえ持っていないのです(彼等が持っているのは、傘としての権威だけ)。
&3 新たなターゲットを追求する医学会の現在の状況と結果の混乱
(1)『アルツハイマー型認知症』の発病原因について世界中の医学会の状況は、アミロイドベータ説、タウタンパク説、アセチルコリン説及び脳の萎縮説という『4つの仮説』が提示され、未だに主張されているのです。中でも、アミロイドベータ説(アミロイドベータという蛋白質が何等かの機序により、情報を伝達する役割を担っている神経細胞に沈着して発現する老人斑なるものの持つ毒性が、沈着した神経細胞の大量死を惹き起こし、「記憶の障害」が惹き起こされることが原因で、『アルツハイマー型認知症』を発病するとの仮説)が通説の地位を占めているのです。我が国の状況で言うと、東大、京大、理化学研究所が『アミロイドベータ説』の牙城なのです。とはいえ、「仮説」であるということは、『「発病の原因」として主張されている内容と「アルツハイマー型認知症」の発病との間に存在するはずの肝心の「因果関係の存在」を未だに立証できていない』ということなのです。言い換えると、それらの主張内容は、単なる推測、憶測の類ということなのです。私たちは、①『MMSE下位項目の項目困難度』が示す「衰えて行く順番」の指標、②早期の段階(小ボケ及び中ボケ)の「滞留期間」の指標から、或いは、③「脳の老化のスピード差をもたらす生活習慣要因」等の「脳機能データ」が示す「事象事実」から、『アルツハイマー型認知症』の本態は、廃用症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』に過ぎないのであり、「アミロイドベータ」の蓄積による老人斑は、「アルツハイマー-型認知症」の発病原因ではなくて、「末期の段階」にまで症状の重症化が進行した副産物ではないのかと考えているのです。
(2) アリセプトを含む「4種の薬」
ドネペジル(アリセプト)やガランタミン、リバスチグミンは、開発した製薬会社が主張するような、症状の進行を抑制する効果(治療効果)を有してはいないのです。前頭葉を含む脳全体の機能レベルという視点も無ければ、その機能レベルの変化を精緻に判定する手技も持たないために、効果の有無の評価を誤っているだけなのです。上記4種の薬には、何等の治療効果は存在していないのです。単なる対症療法薬(症状の発現の仕方を昂進させ、又は、抑制する、効果があるだけのもの)に過ぎないのです。「二段階方式」が集積し、解析した脳機能データ『脳の老化のスピード差をもたらす生活習慣の要因』が、証拠となるのです。
(3)世界的に巨大な規模の製薬会社が、「アミロイドベータ説」の考え方に立脚して、「アルツハイマー型認知症」の治療薬の開発に挑戦し、その全てが失敗に終わっているのです。発病後では、いかなるタイプの薬を投与しても効かないので、「発病の予防」が唯一残された途だとして、脳内に「アミロイドベータ」が僅かでも検出された段階で、アミロイドベータを除去する方法が新たなターゲットとなってきているようなのです(エーザイの「アデュカヌマブ」、或いは、東大の「光認知症療法」)。発病との間の直接の因果関係自体が存在してもいないものは、どのようにターゲットを変更しようと、無駄骨に終わるのです。治療や予防の効能を有することには、ならないのです。
※1「アデュカヌマブ」
エーザイが、治療薬としての効能を申請し、現在認定の検討段階に在る「アデュカヌマブ」は、基礎理論が、アミロイドベータ仮説であり、発病を予防する効能も、症状の進行を抑制する(遅らせる)効能も有してはいないのです。
開発した製薬会社の効能に関する評価の仕方がずさんな為に、効能があるかのような誤った評価が為されているだけなのです。「二段階方式」が極めて多数の発病者の脳機能データの集積と解析の結果として有する【脳の老化のスピード差をもたらす生活習慣の要因】と照らし合わせて評価が行われるべきなのです。
※2「光認知症療法」
最近東大が発表した「光認知症療法」も、開発の基礎理論がアミロイド・ベータ仮説なのです。アミロイドベータが蓄積して、『アルツハイマー型認知症』を発病してしまうと、「治療の効能」を有する薬の開発は困難との考え方に立脚したもの、言い換えると、アミロイドベータが僅かでも蓄積したなら、出来るだけ早期に蓄積したアミロイドベータを除去する方法が、発病の予防或いは、症状の進行の抑制に効能を発揮するのではとの推測に基づいた薬の開発に過ぎないのです。アミロイドベータとアルツハイマー型認知症の発病との間には、直接の因果関係が存在していないので、この方法に因る薬の開発にも、何等の効能は期待できないのです。私たち「二段階方式」が、14689例にも及ぶ「アルツハイマー型認知症」発病患者の「脳機能データ」の解析結果として確認している【MMSE下位項目の項目困難度】の厳密な規則性の存在だけでも、アミロイドベータ仮説の主張内容は、破綻しているのです。
(4) アルツハイマー型認知症は、人間だけに特有な世界、「意識的な世界」(且つ、目的的な世界)が関わるタイプの認知症なのであり、①注意の分配力の機能が真っ先に異常なレベルに機能低下して行くことを特徴としつつ、前頭葉の三本柱の機能、実行機能、それらの機能総合体である『前頭葉の機能』が、②廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていき、順次、異常なレベルに機能が低下して行くことが真の原因で発病する認知症、廃用性症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病が『本態』なのであり、発病を予防したり、症状を治したり、症状の進行を抑制する効能を有する『薬』が開発されることは、「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズムに照らしてみて、未来永劫、有り得ない事なのです。
&4 『アルツハイマー型認知症』の本態と発病のメカニズム(By 「二段階方式」)
※『前頭葉』(改訂版かなひろいテスト)と「左脳及び右脳」(MMSE)の機能レベルを判定すると、「上図右端」の図のような分布図となるのです。
(1)様々な種類が数ある認知症の内の大多数、「90%以上の割合」を占めていて(その割合についても、権威達は、二段階方式が提示する小ボケ及び中ボケの段階に気づいていないために、我が国での発病者数を600~700万人と予測している厚労省の予測数値よりはるかに多数の発病者が存在していることに注意)、世界中の権威とされる機関や人達から現在もなお、『発病の原因が不明で、治すことが出来ないし、発病自体を予防することも出来ないタイプの認知症である』との誤った情報が発信され続けていて、発病の原因については、単なる憶測レベルのものに過ぎない「4つの仮説」が提示されている状況に在る『アルツハイマー型認知症』は、正しくは、『小ボケ及び中ボケの段階で発病を見つけること、即ち、早期診断と脳のリハビリの実践、即ち、早期治療とにより、治すことが出来るのであり、更には、前頭葉が活性化する生活習慣の構築と継続的な実践とにより、発病自体を予防することが出来るのです』。
(2)発病の「第一の要件」は、60歳を超えた年齢の高齢者であることなのです。発病の「第二の要件」は、「第二の人生」を送る上で日々繰り替えされる「脳の使い方」としての単調な『生活習慣』の継続、追及する「テーマ」が無く、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い、言い換えると、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続です(猶、ここで言う「生活習慣」とは、「意識的な世界=意識が関わる世界」における脳の使い方としての生活習慣のことであり、食生活とは無関係のものであることに注意)。
(3)第一の要件と第二の要件という異なる二つの要因が同時に存在し充足されることに因る「相乗効果」に因って、意識的な世界を構築し、統合し、分割し、管理し、コントロールしている機能である前頭葉の三本柱の機能(意欲、注意の集中力及び注意の分配力を総称して、二段階方式が呼称)が廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して、異常な機能レベルに衰えて行くことの連鎖、機能構造面からの連鎖により、意識的な世界(且つ、目的的な世界)の要の機能である「実行機能」(分析、理解、判断、発想、計画、企画、検索、洞察、推理、憶測、シミュレーション、比較、選択、抑制、決定、決断、感動etc.の個別認知機能群の総称=Executive Function)の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行、最終的には、『前頭前野に局在』する機能総合体としての『前頭葉』の機能について、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行していくその先に、『アルツハイマー型認知症』の発病及び症状の重症化の進行が待っているのです(今日現在では未だ、世界中を見ても、私たち「二段階方式」独自の見解)。
※1)「実行機能」の機能の発揮度は、「前頭葉の三本柱」の機能、就中、注意の分配力の機能により下支えられ、支配され、コントロールされているという機能関係、「実行機能の機能発揮上の二重構造の関係」が存在しているのです。
更には、意欲、注意の集中力、注意の分配力という多層で多重の機能構造と機能関係の面から、廃用性の機能低下の進行に際しては、注意の分配力、注意の集中力、意欲の順番に衰えて行くことになるのです。
※2) 『意識的な世界』は、「三頭立ての馬車」が運行する世界と考えれば、理解し易いと思います。左脳、右脳及び運動の脳という三頭の馬が牽引する馬車の御者が『前頭葉』なのです。即ち、意識的な世界における脳全体の司令塔の役割を担っているのが『前頭葉』と総称される脳機能総合体のことなのです。アルツハイマー型認知症は、器質的な原因病変ではなくて(存在していなくて)、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行が発病及び症状の重症化の進行を惹き起こしている真犯人なのです。
※3) アルツハイマー型認知症の発病者である場合は、前頭葉、左脳、右脳、運動の脳の順番に、廃用性の機能低下が進行して行くのが特徴なのです。その意味で、二段階方式が「小ボケ」と称する段階では、馬車を牽引する役割に過ぎない左脳、右脳および運動の脳は、全てが未だ正常な機能レベルに在るのです。馬車の運行を支配しコントロールしている御者である前頭葉の機能だけが既に異常な機能レベルに在るのです。三頭の馬が正常な機能レベルに在ろうとも、御者が居眠りしている状態にある状況下では、馬車の正常な運行は期待出来ないのです。意識が覚醒している状況下での、全ての認知、思索、思考、発言、行為、行動、言動は、前頭葉の機能レベルを厳密に反映(リンク)したものとなるのです。
『意識的な世界』における脳全体の「司令塔の役割」を担っている『前頭葉』の機能が異常な機能レベルに衰えてきている「小ボケ」の段階は、左脳、右脳および運動の脳の全てが正常な機能レベルに在っても、前頭葉を含む脳全体の機能レベルのアウト・プットは、異常なものとなるのです。言い換えると、「小ボケ」の段階は、言うまでも無く「中ボケ」の段階も、『アルツハイマー型認知症』の発病の本当の意味での早期の段階であるということなのです。世界中の権威とされる機関や人達は、『DSM-Ⅳ』の第二要件が、「失語、失認、失行」が発病の初期症状であると規定しているその重大な誤りに未だに気づいていなくて、失語、失認、又は、失行の症状(或いは、それ等よりも、更に重い症状)が確認されるお年寄りだけを発病者とする重大な誤りを犯しているのです。『失語、失認、又は、失行の症状』は、左脳と右脳の機能レベルを判定する手技であるMMSEを実施してみると、「11の下位項目」から構成されていて、30点が満点である『MMSEの総得点』が一桁の得点、9点以下のレベルの「発病者」だけに確認される症状、『極めて重度の症状』であることが分かるのです。
注)このブログの(F-11)に挙げてある小ボケ、中ボケ及び大ボケの段階で確認される類型的な症状を見てください。末期の段階である大ボケになってくると、「記憶障害」がらみの症状が目に付くようになってくる(But、記憶障害が原因で発現して来てはいないことに注意)のですが、初期の段階の小ボケや中ボケの症状は、記憶障害の症状が極めて少ないだけでなくて、意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能が異常なレベルであることに起因した症状が特徴的なのです。末期の段階の症状しか知らない権威達(医師を含む)は、こうしたことさえ知らない儘なのです。表情や感情を表出するには、「評価の物差し」が働くことが基盤となり、且つ、「注意の分配力」の機能が正常な機能レベルに在ることが不可欠なのです。大ボケの段階になると、表情がなくなり、無感動になるのは、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行により、「注意の分配力」の機能が、殆ど働かなくなってきていることが原因なのです。
(4)上述のメカニズムが、『アルツハイマー型認知症』発病のメカニズム(原因)なのであり、二段階方式が世界で初めて解明し、北海道から九州に跨る452の市町村での実践展開の指導により、主張内容が正しいことを、疫学的方法により実証してきたものなのです。その詳細な内容については、厚労省の認知症施策推進室との協議の際に説明し、顕著な成果の脳機能データを提出済みのものなのです。世界中の権威とされる機関や人達の主張内容と真反対のものであるために、『介護の予防』というテーマ(介護が不可欠となる状態にまで、アルツハイマー型認知症の症状が進行して行く時期を少しでも先延ばしする為の諸施策の実行)が、市町村での当面の実行課題とされている『政府大綱』の第一条の規定に在るように、将来の研究課題の地位に留まって居るのです。
「発病自体の予防」というテーマに手が付けられないでいて、早期診断による回復にも手が付けられないでいるのです。CT、MRI、PETまでも動員しながら、失語や失認や失行の症状の確認を待って発病と診断するという、「末期の段階」で発病を見つけて居るだけの診断及び効きもしない対症療法薬の処方の為の医療費等の総額並びに介護に要している総額、一般会計と特別会計の合計総額は、天文学的な規模に在るのです。発病自体の予防と言う二段階方式による極めて有効な減額対策が示されているのだから、喫緊の課題である国家財政の均衡に役立ち、国策化実施により得られる減少額を原資に、我が国の浮沈がかかっている『少子化回避対策及び地方の活性化対策』に投入することも出来るのです。
(5)介護の予防とは言っても、「物忘れの症状」の主観的な観察が主要件であるに過ぎない「MCI」(「軽度認知障害」)の基準に因る判定に頼っているだけでは、実効性は期待できないのです。感染の拡大が五波にも及んで、新型コロナ感染の回避策として有効な「3密の回避」に徹した『生活習慣』(脳の使い方としての単調な「生活習慣」そのもの)が、1年10ヶ月にも亘って継続されてきている状況下で、アルツハイマー型認知症の新規発病者(小ボケ)が、激増してきている社会現象に、専門家で権威とされている機関や人達が、未だに気づいてはいないのです。加えて、症状の重症化の更なる進行が起きてもいるのです。
これまで騒がれてきた2025年問題に加えて、感染の拡大が五波に及んだ新型コロナ問題が発病者の増加に拍車をかけているのです。発病の予防というテーマに手を付けないで、介護の予防しかテーマにしていないと、早晩、介護保険制度が財政面から破綻する状況が起きてくるのです。年金原資の消費税化を発言しただけで、圧倒的に有利とされていた総裁候補が惨敗するような状況下で、介護保険料の更なる値上げなど到底無理なのです。新型コロナ問題が落ち着いた暁には、総選挙後のテーマ、『財政の均衡』という命題が、マスコミをにぎわすことになるのです。経済の回復による税収増は、当面は困難な状況で、「出を制する」政策が最優先課題として、求められることになるはずと考えるのです。
(6)その最も効果的で有益な施策が、様々な種類が数ある認知症の内の90%以上を占めている『アルツハイマー型認知症』の『発病自体の予防』というテーマの国策化による実施なのです。介護費用の総額の減少や発病のレッテル張りをしているだけの診断費用の総額の減少だけでなくて、高齢化率が高い地方や地域の活性化にもつながるからです。「アルツハイマー型認知症」を発病した場合に備えて「節約と貯蓄に励む」高齢者の生活が、発病の予防となる方法の追求、前頭葉が活性化する生活行動や習慣を求めて活動が活発化することによって、高齢者の人流の増加に因る経済の活性化効果が期待できることになるのです。65歳以上の年齢の「高齢者」の総数が3600万人にも達しているのですから。
本著作物「F-14」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。このブログ中の内容の一部を引用する際は、必ず、著作権法の規定に則って引用してくださるようお願いします(特に、医学会に身を置く人達に、お願いします)。 エイジングライフ研究所のHP(左の部分をクリック)