『意識』が覚醒した目的的な世界は、左脳/右脳/運動の脳の(3頭の馬)がけん引する『三頭立ての馬車』を運行する世界であり、馬車の運行を管理/支配しているのが、『前頭葉(前頭前野の穹窿部に局在する複合機能体)』という脳機能なのです(By Tad)。
(馬車の運行は、『前頭葉』の働き方次第)
(キッカケ後のナイナイ尽くしの単調な生活習慣)
※1キッカケ後の加速度的で異常な機能低下の曲線に着目!
※(前頭葉)を含む『脳全体の機能レベル』に厳密にリンクンした「三段階に区分される類型的な症状(小ボケ/中ボケ/大ボケ)」が発現する!!
&1「アルツハイマー型認知症」を発病する「お年寄り」の特徴
(1) 「アミロイドβ仮説」の主張の間違いが確認される第一の事実は、「アルツハイマー型認知症」を発病する対象者が、『第二の人生を送る高齢者に限定されている』という「膨大な脳機能データの裏付けを伴う疫学的な実証が為された事象事実」の存在です。
※1「アルツハイマー型認知症」の発病/症状が進行する原因(メカニズム)を研究するには、①高齢者であること及び②高齢者でも、仕事とは無縁の『第二の人生』を送っていることの2点について、何故なのかを探求すべきなのです。
※2 更に、専門的な視点から言うと、認知機能を語る以上は、意識が覚醒した世界(目的的な世界)における脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』の機能レベルの変化(正常から異常への移り変わり)を能機能データとの関係で実証すべきものなのです(⇒発病との間の因果関係の実証は、必要不可欠のものとなります)。
※3 その意味では、米国精神医学会が策定したアルツハイマー型認知症の診断規定である「DSM-Ⅳ」の規定並びにアミロイドβ仮説に代表される「3つの仮説」(アミロイドβ仮説、タウタンパク仮説、アセチルコリン仮説)の主張内容は、根本的な誤りを犯していると断ぜざるを得ないのです。
(2)日々の生活、「脳の使い方」としての『生活習慣』の在り方/在り様が発病するか/しないかを決定づける要となる要因なのであり、仕事とは無縁の暮らし方となる「第二の人生」に入っていったお年寄りは、60歳代以降の『高齢者』と呼ばれる年代になってから、「アルツハイマー型認知症」(晩発型アルツハイマー病)を発病する人の割合が、年齢が上がるにつれて、どんどん増加していくという事実にも着目すべきなのです(発病の基盤要因が『加齢』なのです=正常老化の進行=「発病の第一要件」)。
※1 発病する人の割合を示す数値は、定年退職などで「第二の人生」が始まったばかりの60歳代に12%(厚生労働省が600~700万人と言っているのは、末期段階の「大ボケ」だけの人数なのです。猶、ここに示す%の数値は、小ボケ、中ボケ及び大ボケの数の総計です。以下、同じ。)もの高い割合を示していて、70歳代に30%、80歳代に50%、90歳代に75%、加齢の極まりの100歳代には97%というように、加齢の進行につれて(年をとるにつれて)、どんどん発病者の占める割合が増加していくのが特徴なのです。
そもそも「第二の人生」に入っているということは、普通は高齢者と呼ばれる年齢になっているということなので、「加齢による前頭葉の老化の問題」(発病の第一の要件)を誰でも抱えているのです。
※2 それでは、高齢者は誰でも「アルツハイマー型認知症」を発病するのかと言うとそうではありません。
70歳代のお年寄りの30%が「アルツハイマー型認知症」になるのに対して、80歳代になっても50%のお年寄りは「アルツハイマー型認知症」にならないで、それなりに「社会生活」を送っているのです。「アルツハイマー型認知症」になるかならないか、その差はどこからくるのか、毎回このブログを読んでいる方はもうお分かりでしょう。
※3「アルツハイマー型認知症」を発病するお年寄りは、日々追及する特定のテーマがあって、日々、『前頭葉』が活性化するする生活習慣を送っているのが特徴である「カクシャク老人」と呼ばれる人達の生活振りとは対照的な生活振りを送っているのが特徴なのです。
その特徴的な生活振り(「生活習慣」)とは、「時間はたっぷり有るのに、することがない毎日」を送っていることなのです。
ただボンヤリと暮らすだけの毎日、言い換えると、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標もない、ナイナイ尽くしの「単調な生活が継続」する日々を送っているのです。
※4 第二の人生に入っていったお年寄りの中で、とりわけ「アルツハイマー型認知症」を発病するお年よりは、日々の脳の使い方という視点から見た「生活習慣」に問題があるのです(第二の要件)。
「脳の使い方としての意味で言う、生活習慣」に問題があるということは、言い換えれば、脳の司令塔の『前頭葉』(左脳、右脳及び運動の脳という三頭の馬が牽引する「三頭建ての馬車」を運行する『御者』)の「使い方に問題」があるということなのです。
「アルツハイマー型認知症」になるか、ならないか、その差は、毎日の「前頭葉の使い方の差」、毎日の生活の中で「前頭葉の出番」がどの程度あるのか、ないのかにあるのだということを、第二の人生を送っているお年寄り(家族)は、深く心に刻んで欲しいのです。
※5 意識的な世界は、目的的な世界であり、三頭立ての馬車を運行する御者が『前頭葉』という機能(複合機能体!!)言えば、理解し易いでしょう!
(3) 意識的(目的的)に何かをしようとする時、自分の置かれている状況を分析し、理解し、判断して、状況判断に沿った追及すべきテーマとその実行内容を企画し、計画し、その実施結果をシミュレーションした上で、どのような内容の行為をどのように実行するのかを最終的に選択し、実行の決断をするのが、脳全体の司令塔である「前頭葉」の働きなのです。
(4) ナイナイ尽くしの「単調な毎日」が継続する生き方、脳の使い方としての生活習慣では、『前頭葉』の出番が少なすぎて、働く場面が足りないということなのです。
働く場面が足りない(使われる場面が、余りにも少な過ぎる)ので、「前頭葉」が廃用性の異常な機能低下の進行(老化を加速させる)を起こしてしまうのです。明日からと言わず今日のうちに、この点に焦点を当てて、日々の過ごし方をチェックしてみて欲しいのです。
「前頭葉」が不十分にしか使われないことで起きてくる「廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行」は、下図(&6)に示すように、小ボケ、中ボケ、大ボケと症状が進むにつれて、直線的ではなくて、放物線を描く(加速度的な)衰え方を示していくのです(全数調査結果である、正常老化から異常な老化への分布図参照)。
注)「廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行」とは、或る器官を不十分にしか使わないことが一定期間継続すると、そのことが原因で当該器官の機能が障害され機能の異常な低下が起きてくることを言います。
廃用症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』が真の正体である「アルツハイマー型認知症」の発病者である場合の、加速度的で異常な機能低下の進行は、膝の筋肉のような肉体的なものだけではなくて、精神的なもの(脳機能の働き具合)の場合にも起きるのです。
これまでのブログの説明でお分かりのように、「アルツハイマー型認知症」は、廃用症候群に属する「生活習慣病」であるというのが私たちの主張です。専門家たちが主張しているような、脳の委縮やら、アミロイドβの蓄積やら、タウタンパクの沈着やラ、アセチルコリンの不足等が原因で起きてくる病気(認知症)ではないのです。
&2 意識的(目的的)な世界と発病者の脳の働きとの関係
(1) 結論を先に言うと、『アルツハイマー型認知症』は、意識が覚醒した世界(目的的な世界)が関わる認知症なのであり、様々な程度及び態様に因り発現してくる様々な症状は、『意識が覚醒した世界における脳全体の司令塔の役割を担っている前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分(小ボケ、中ボケ及び大ボケ)される『類型的症状』(改訂版30項目問診票)が発現してくるのが特徴なのです。
(2) 世界中の権威機関がこれまで行ってきたような、いろいろな程度と態様の「症状」を評価の基準があいまいなままに並べてみたり(「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルという視点が欠けていて、「中核症状」とか「周辺症状」とかに言葉の羅列だけで区分するのが権威機関の世界)、いろいろな程度と態様の「脳の萎縮」の度合いを計測するだけの方法では、「アルツハイマー型認知症」の原因を見つけることも、更には、回復及び/又は、症状の更なる進行の抑制が可能な本当の意味での早期の段階(「小ボケ」や「中ボケ」)を見つけることは出来ないのです。
(3)どんな程度と態様のものであれ、(アルツハイマー型認知症の発病としての「症状」は、『前頭葉』を含む、脳全体の働き具合のアウト・プット)なのだから、「脳の働き具合」と症状とをリンクさせて計測することが必要不可欠となるのです。
その為には、脳を解剖してみるのではなくて、働いてる脳の「働き具合」を計る物差しの開発が不可欠となります。「二段階方式」と呼ばれる「神経心理機能テスト」は、協働して働いている前頭葉と左脳及び右脳との働き具合を客観的に計測できる優れた手技なのです。
(4)私たち(エイジングライフ研究所)が独自に開発した「二段階方式」の手技の活用により、私たちが計測したデータの詳細な説明に入る前に、脳の機能について、ここで概観しておきたいと思います。
頭のてっぺんの所には、身体を動かす指令を出す「運動の脳」があります。脳卒中で、半身麻痺になる人がいます。運動の脳の左の部分が壊れると、右半身麻痺が起きます。右の部分が壊れると、左半身麻痺が起きます。運動の脳の左の部分が右半身を動かしていて、右の部分が左半身を動かしているのです。
脳の後ろの左側部分には、勉強や仕事などをする為の「左脳」があります。左脳は、言葉や計算や論理や場合分けなど「デジタルな情報」を処理しているのです。
脳の後ろの右側部分には、趣味や遊びや人付きあいなどを楽しむ為の「右脳」があります。右脳は、色や形や空間や感情など「アナログな情報」を処理しているのです。
(5) そして、額のところには、意識が覚醒した世界(目的的な世界)における脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』(前頭前野の穹窿部に局在する『複合機能体』を言うものとする。以下、同じ)があります。
私たちが意識的(目的的)に何かのテーマを実行しようとするとき、どのようなテーマをどのような目的の為に、どのように実行するか、「運動の脳」をどのような目的のためにどのように働かせるか」(体を動かすテーマ)、「左脳」をどのような目的のためにどのように働かせるか」(言葉や計算や論理や場合分けなどのテーマ)、「右脳」をどのような目的のためにどのように働かせるか」(色や形や空間認識や感情などのテーマ)、全ては司令塔の「前頭葉」が周りの状況を判断して決定し、指令を出しているのです。
※1意識が覚醒した世界、目的的な世界は、左脳、右脳及び運動の脳
という3頭の馬が牽引する「三頭立ての馬車」を運行する世界と考えると分かり易いでしょう。馬車を運行する役割を担っている御者が『前頭葉』という脳機能の役割なのです。
その前頭葉には、発想したり、計画したり、工夫したり、推理やら洞察をしたりするための様々な働きが詰まっています。
更には、自分の置かれている状況を分析し、理解し、判断して、種々ケースワークした上で、実行テーマの内容や実行の仕方を選別して、最終的に決定するために必要な「評価の物差し(意識の首座=自我)」という大事な働きがあります。
※2 老人会でゲートボールを楽しむ時も、お茶を飲みながら友達と趣味や遊びや家庭の問題など世間話に花を咲かせる時も、友達を家にお呼びして得意の手料理でもてなす時も、家の周りに樹木を植えたり草花を咲かせて楽しむ時も、脳全体の司令塔の『前頭葉』が、「周りの状況を判断して、テーマを企画して、何をどのようにするかをケースワークした上で決定し、必要な指令を出して、実行させている」のです。
(6) 上記が、意識的(目的的)な世界における脳の働き方の全体像なのです。
三頭の馬を十分に働かせられるのも、不十分にしか働かせられないのも、『前頭葉の働き方次第』ということなのです。御者が馬をあやつれなくなったら、どうなりますか?
馬はどこへ行ったらいいのか分からなくなってしまうでしょう。
※1 脳の働きが異常なレベルに衰えてきて、その為に社会生活(小ボケ)や、家庭生活(中ボケ)やセルフ・ケア(大ボケ)にも支障が起きてくるのが、「アルツハイマー型認知症」という病気なのです。
脳の司令塔の「前頭葉」がちゃんと働かなくなった時点(前頭葉の機能が異常なレベルに衰えが進行してきた時点)で、ほんの少し前に食事をしたばかりなのに、そのことさえ思い出せないような「重度の記憶障害」が出てくるようになる、はるか前の段階で、「アルツハイマー型認知症」は、もう始まっている(発病)のです。
※2「アルツハイマー型認知症」の原因を見つけるにも、小ボケや中ボケの軽い段階で見つけて治すにも、適切な介護をするにも、更には予防するにも、「脳の働きという物差し」が不可欠になるのです。
※3 馬の働きでしかない左脳と右脳を計測し判定するMMSEだけの実施では、発病の有無の判定は出来ないのであり、司令塔の『前頭葉の機能レベル』についての精緻な判定が要求されるのです。
&3 アルツハイマー型認知症発病者の脳の働きと症状との関係(Q/A形式)
Q:私達老夫婦には子供がいない上に、来年には揃って古希を迎えます。年をとってきて一番恐ろしいのは、認知症のことです。認知症の大多数を占める「アルツハイマー型認知症」は、「脳の働き」が異常なレベルに衰えることで、いろいろな「症状」が出てくる病気と聞いています。正常でない「脳の働き」とはどんなことを言っていて、そのレベルの脳の機能と「症状」との関係はどのようになっているのでしょうか。
KinukoとTadが日々暮らす本宅!
Answer:
(1)アルツハイマー型認知症の「症状」は、『前頭葉』を含む「脳全体の働き具合」(脳の機能レベル)の衰えとその結果(アウト・プット)なのです。脳の機能が全般的に正常レベルであれば、認知症の症状は出てきません。脳の機能が異常なレベルであれば、認知症の症状が出てくるのです。但し、全ての意識的な行為は、コントロールタワーである「前頭葉」の機能レベルの影響を受けるので、最高次機能の前頭葉だけが正常なレベルでなくなり、左脳、右脳及び運動の脳が正常レベルであっても、アウト・プットである行為のレベルは正常レベルではなくなり、認知症の症状が発現してくるのです。
(2)「アルツハイマー型認知症」の症状は、前頭葉を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分される段階的で類型的な症状が発現してくる」のが特徴なのです。
「DSM-Ⅳ」の基準が正しいと信じ込んでいる認知症の診断が専門の精神科医達は、この点に気づいていないだけなのです。
※1食事をしたばかりなのにそのことさえ忘れてしまう(思い出せない)「重度の記憶障害」の症状を呈してくるようになる(これは、「前頭葉」がほとんど機能しなくなる「重度認知症」(大ボケ)の段階の症状)はるかに前の段階で、左脳や右脳の働きは正常レベルでも「前頭葉」の働きが異常なレベルになった段階で、「アルツハイマー型認知症」は、すでに始まっているのです(これが、発病の最初の段階である、小ボケ=「軽度認知症」の段階」)。
※2私たち「二段階方式」がアルツハイマー型認知症の発病の最初の段階として定義し、提示している『小ボケ』の段階は、馬車を牽引する左脳、右脳及び運動の脳はすべて正常な機能レベルに在る(MMSEの得点が24点以上)のに対し、馬車の運行を操る御者の役割を担っている『前頭葉』の機能は、既に、異常な機能レベルに在る(改訂版かなひろいテストが不合格=年齢別の基準値)ことに注意が必要なのです。
(3)「脳の機能が全般的に異常」という要件を「前頭葉の機能が異常」という要件に変更すると共に、前頭葉を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした3つの段階(小ボケ、中ボケ及び大ボケ)の各段階で発現する「特有の類型的な症状」とリンクさせて判定できる診断基準に変えてやらないと、『アルツハイマー型認知症』の発病の最初の段階であり、且つ、「回復/症状の更なる進行の抑制」が可能な本当の意味での早期の段階である「軽度認知症」(小ボケ)と「中等度認知症」(中ボケ)とを見落としてしまうことになるのです。
※権威が提示する現状世界的な状態としては、小ボケだけでなくて、中ボケの段階さえも見落としていて、彼等権威が問題とする発病の初期段階は、失語、失認、失行(紛い)の症状の発現が確認される段階、私たち「二段階方式」の区分で言う『大ボケ』の後期(30点が満点であるMMSEの総得点が9点以下、一桁の段階)の発病者が対象とされているのです(厚労省も同じ誤りを犯している)。
(4)認知機能の障害がテーマである為には、脳の機能レベル(前頭葉を含む脳全体の機能レベル)が、『どのレベルにあるのか』並びに『そのレベルであれば、どのような症状が出てくる』のか、言い換えれば「脳全体の司令塔の前頭葉を含む脳全体の機能レベル並びに前頭葉を含む脳全体の機能レベルにリンクした特有の症状」を判定基準として指標化して、診断することが必要不可欠となるはずなのです。
※医療機関が屡々使用する「CT」や「f-MRI」や「PET」等の機器の使用では、費用が高価なのにも関わらず(売り上げが稼げる)こうした精緻な判定はできないのです。唯一つ可能で有効なのが、「二段階方式」のような費用が極めて安い(=医療機関での活用は、必要とされる売り上げが経たない/利益が稼げないと言う理由だけで困難!)「神経心理機能テスト」の活用なのです。
(5)「アルツハイマー型認知症」であるかどうかの診断(判定)や、症状の程度の判定並びに「アルツハイマー型認知症」の原因及び回復/症状の更なる進行の抑制が可能な『本当の意味での早期の段階』を見つけるには、「症状と脳の働き具合」との関係を基礎とすることが必要不可欠になります。
世間では、脳の委縮の度合いや重度の「記憶障害」を含む重い症状から「アルツハイマー型認知症」の発病の有無の診断を行っていて、最早、症状の更なる進行の抑制さえもが困難な末期段階の「重度認知症」(「大ボケ」)を見つけているだけなのです。
これでは、せっかく見つけても手遅れ(「発病のレッテル貼り」だけの診断)、「アルツハイマー型認知症は、原因も分からないし、治らない病気」にされてしまうのです(医療費に、10兆円超の血税)。
(6)私達の「二段階方式」では、極めて多数に上る「前頭葉を含む脳全体の働き具合と段階ごとの特有で類型的な症状との関係」のデータの分析(「改訂版30項目問診票」として指標化している)から、「アルツハイマー型認知症」の判定、特に回復/症状の進行の抑制が未だ可能な本当の意味での早期の段階である「軽度認知症」(小ボケ)及び「中等度認知症」(中ボケ)を見つけることが出来ているのです。
※1 専門家達が屡々引用する「軽度認知障害(Mild Cognitive Impairment=MCI)」なる考え方は、MCIの該当者は、数年後には、アルツハイマー型認知症を発病することとなる「発病の前駆的な段階に在る」との説明が常套なのですが、前頭葉の機能レベルを含む脳機能データの裏付けさえもない憶測の類であり、MCIの該当者であるか否かの判定基準は、物忘れの症状を言葉で何段階かに表現しただけのものであり、肝心要の前頭葉の機能レベルとの関係は皆無なのです。「アルツハイマー型認知症」の発病者であれば、必ず、「前頭葉」の機能から真っ先に異常なレベルに廃用性の機能低下が進行して行くことにさえも無知な儘に、『物忘れの症状』の外観からの観測だけから、物知り顔に語るのです。
『前頭葉』の機能レベルを精緻に判定する手技に欠ける彼ら権威は、認知機能障害がテーマとされながら、『前頭葉の機能レベルの精緻な判定』には、無関心を装うのです。
※2 そのレベルで、書籍迄発行する不条理な活動が横行しているのです。
(7)認知症が専門の精神科医は、認知症の患者は脳が全般的に正常に機能しなくなった結果として、「社会生活」面(小ボケ)や「家庭生活」面にも(中ボケ)、更には、「セルフケア」面にも(大ボケ)重大な支障が出てくる病気を言うとしながら、「症状」については回復困難な末期段階の「重度認知症」(大ボケ)の症状だけを取り上げているのです。
「社会生活」面に重大な支障が出てくる「小ボケ」の段階と「家庭生活」面にも重大な支障が出て来る「中ボケ」の段階と「セルフケア」面にも重大な支障が出てくる「大ボケ」の段階とでは、「前頭葉を含む脳全体の機能レベル」も、「発現する症状の程度」も、「症状の回復/進行の抑制の可能性の有無及びその程度」も、全く異なる(次元が異なると言える程の差がある)のに、そのことにさえ気づいていないのです。
※1 テレビの番組で、30代や40代のお笑い芸人たちの「物忘れの症状」を取り上げて、「アルツハイマー型認知症」の発病の危険度を云々する名医と言われる人達の発言には、驚くばかりなのです。
覚醒の度合いが異なるものの、「意識が覚醒」した状態下における「意識的(目的的)な行動」は、脳全体の司令塔の「前頭葉」が左脳や右脳や運動の脳と協働しつつ、それらをコントロールして実行されています。私達が提唱している「二段階方式」では、認知症のレベルは、「前頭葉を含む」脳全体の働き具合(機能レベル)とそれに厳密にリンクした特有の類型的な症状との関係で厳密に規定されており、「三つの段階」に区分します。
区分するレベルは、軽度なレベルから順番に『社会生活面(他人と交わり、共通のテーマを遂行する)』に重大な支障が出てくる「軽度認知症」(小ボケ)、『家庭生活面』にも重大な支障が出てくる「中等度認知症」(中ボケ)、『セルフケア面』にも重大な支障が出てくる「重度認知症」(大ボケ)となります。
※2 回復/症状の更なる進行の抑制の可能性の有無及び程度から区分すれば、「小ボケ」は回復/症状の進行の抑制が可能であり、「中ボケ」は症状の進行の抑制が未だ可能であり、「大ボケ」は症状の進行の抑制さえも、もはや困難(為す術が何も残されていない)なのです
(8) &6(1)の図は、「前頭葉」によるコントロールの下で協働しながら働く「脳の働き」の衰え方を、「二段階方式」に基づく「神経心理機能テスト」を使って調べた結果を示しています(「前頭葉」の機能レベルを『改訂版かなひろいテスト」により、「左脳と右脳」の機能レベルを『MMSE』で判定)。
「社会生活」が支障なくできていた脳の働きが、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続により廃用性の異常な機能低下の要因が加重され/老化が加速されることで、正常な老化の域を超えて加速度的に脳の機能の衰えが速まっていくとき、「衰え方の厳密な順序がある」のが、『アルツハイマー型認知症』の特徴なのです。
「社会生活」面に重大な支障が出てきて、「家庭生活」面にも重大なに支障が出てきて、「セルフケア」面にも重大な支障が出てくる原因である「前頭葉を含む脳全体の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行について、機能の衰え方に厳密な順序がある」こと及び脳の機能の衰えの段階ごとに「特有の症状がある」ことが分かるのです。
発病者の膨大なデータが示すのは、脳全体の司令塔の役割をしている「前頭葉」が真っ先に異常なレベルに衰えていきます。 次いで、前頭葉と相互に情報のやり取りをしている左脳と右脳と運動の脳が、その順番で、衰えていくのです。
&4 症状の継続期間と「脳の老化のスピード差」をもたらす生活習慣の要因
(1) 心が折れてしまい、意欲を喪失して、何事にも挑戦しなくなり、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が開始され/継続していくこととなる『キッカケ』の発生と継続を確認する作業が重要となります。
「我が身に突然降って沸いたように、発生して来た或る生活状況の大きく重大な変化」(=単調な生活習慣が始まるキッカケ)は、(仕事とは日々無縁の「第二の人生」を生きる上で、自分なりに追求出来ていて、自分なりに楽しみや喜び/時には生き甲斐が得られる脳の使い方としての暮らしぶり、明日も明後日も継続して行くことになる日々の脳の使い方としての生活習慣について、自分なりに納得がいく「生活習慣」を送れる状況が継続して存在していて、自分なりの楽しさや喜びや、時には生き甲斐が得られる源となっていた「生活習慣」の継続を阻害する要因の発生と継続の問題(状況)なのであり、その発生と継続が「キッカケ」となり、心が折れてしまい、何事に対しても意欲を喪失し、注意の集中力が続かなくなり、『注意の分配力』の機能が「評価の物差し」(意識の首座=自我)に因る評価/関心/注意に従い、「実行機能」を駆使して目的と目標を達成していく場面が極端に減ってしまうナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』(生き甲斐無く、趣味なく、交友の機会無く、運動をする機会も無い単調な生活習慣)が、始まり継続することで、(意識が覚醒した状態下での「脳全体の司令塔」の役割を担っている)複合機能体の『前頭葉』の機能が真っ先に(前頭葉の機能から、次いで、左脳、更には、右脳、最後に運動の脳の順番に、厳密な順番の下で)、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させて行くこととなるのです。
(2) その進行過程で真っ先に異常な機能低下を進行させていくこととなる『前頭葉』の機能が異常なレベルにまで衰えが進行してきたその時が、『アルツハイマー型認知症』の発病の時なのです(発病の最初の段階の「小ボケ」であり、この時は、左脳、右脳及び運動の脳は、未だ正常な機能レベルに在ることに注意すること)。
(3) 発病してから3年間が「小ボケ」の期間、「中ボケ」の期間が2~3年間続き、発病から5~6年経つと「大ボケ」(=末期の段階の前期であり、専門の精神科医が初めて発病と考えている段階なのです)になる」というのが大原則であり、『標準的な滞留期間としての指標』となります(2019年の初頭から、我が国でも、新型コロナの感染の拡大が社会問題となり、感染を回避する為の『三密の回避(=ナイナイ尽くしの単調な生活習慣』)の生活習慣の継続が、政府から公式に要請されたのです。その結果として、「第二の人生」を送っていた「高齢者」にとっては、アルツハイマー型認知症の発病リスクを抱え込む結果となり、その為の新規発病者が、(標準的な滞留期間)から、権威が発病の初期症状と考えている末期段階の症状、私たち『二段階方式』の区分で言う「大ボケ」の段階にまで症状が進行してきた発病高齢者達の人数の多さが、(2025年問題)に加える形で、これから世の中で騒がれるようになるということを問題提起しておきたいのです。
(4) 「大ボケ」の段階(前期と後期とに区分けるのが、私たち二段階方式の特徴)になると、正常レベルへの回復は愚か、中ボケへの回復を期待することも、最早困難となり、その「大ボケ」のレベルの枠の中で、運動の脳や右脳を刺激する「生活改善」により「右脳が絡む感情面での」或る程度の改善/維持がみられることはありますが、「大ボケ」の枠の中で、更なる症状の進行が進んで行くことになる(身体がもつ人の場合は、植物人間状態にまで『脳の機能低下が進行して行く』ことになる)のです(公明党の要求を背景に、厚労省が推進している『アミロイドβ仮説を根拠とした、ボケても安心な社会づくりの政策』は、23兆円超もの血税を垂れ流すだけの世紀の愚策なのです)。
※「大ボケ」の後期(MMSEの総得点が一桁となる段階)に入ってくると、「DSM-Ⅳ」の第二要件が確認を要求している失語(簡単な挨拶程度の会話もままならない)、失認(歯ブラシを片手に茫然自失)、失行(ズボンを頭から被る)等の器質的な原因で発症してくる失語、失認、失行とは根本的に異なる失語、失認、失行(紛い)の症状が発現してくることになります(これらの紛い症状は、注意の分配力の機能が廃用性の異常な機能低下の進行が原因で発症してくるものであることに注意)。
(5)「大ボケ」の後期にまで廃用性の異常な機能低下が進行してしまうと、「脳のリハビリ」の継続的な実施により、大ボケの枠の中での或る程度の進行の抑制が未だ期待できるのですが、『前頭葉』及び左脳は愚か、右脳や運動の脳までもが維持が困難となってしまい、更に加速度的で異常な機能低下が進行して行くだけの世界となってしまうのです。
「大ボケ」の枠の中で、身体が保つ限り、更に症状が重くなっていくだけなのです。同じ「大ボケ」のレベルといっても、大河の幅のようにその幅は、『極めて広いもの』なのです。
(6)「小ボケ」や「中ボケ」のレベル迄の段階であれば、『前頭葉が活性化する』「生活習慣」への改善の努力(「脳の機能レベル」に見合った内容での、『脳のリハビリ』の実践)により、「前頭葉」の「三本柱」の機能の働きに因り、{注意の分配力の機能が、実行機能を駆使して目的と目標を達成していく場面=出番}が増える中で、脳の機能レベルの「改善」や「更なる症状の進行の抑制」という効果が期待できるのです(早期発見と早期治療が不可欠の条件となる)。
(7) 「小ボケ」の段階では勿論のこと、「中ボケ」までの段階であれば、「左脳」の働きを通しての「言葉によるコミュニケーション」が或る程度は可能なので、「脳リハビリ」(脳の使い方としての「生活習慣」の改善)の意味を本人がそれなりに理解できるので、家族の支えと後押しとがあれば、「脳リハビリ」を続けることができるからです(「大ボケ」の段階になると、「左脳」がきちんと働くことは出来ない為に、その前期においてさえも、最早困難となるのです。
(8) 此処で注意すべきは、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が継続されているように見えてはいても、『小ボケと中ボケの段階』であれば、実際の「生活実態」を詳細に聞き取ってみると、それなりに「プラス要因」(「注意の分配力」の機能が「実行機能」を行使して、目標を達成していく場面が出てくることに因り、『前頭葉』が活性化する生活習慣が入り込んでいたり、逆に「マイナス要因」(「注意の分配力」の機能が「実行機能」を行使して、目標を達成していく場面が更に減ることに因り、『前頭葉』の働きに関わる廃用性の異常な機能低下の進行の加速要因となる生活習慣要因の存在)生活が入り込んでいたりするものなのです。
(9)上述の「小ボケ」及「中ボケ」の段階に確認される『標準的な滞留期間』の基準に適合しないケースは、下図に例示する「プラス要因」と「マイナス要因」の「生活習慣」の質と量とが脳に働いていて、「アルツハイマー型認知症」の症状の回復、症状の進行の抑制、或いは、更なる進行に影響を与えているのです(『脳の老化のスピード差』をもたらす『生活習慣』要因の混在の実態の確認が、極めて重要な作業となるのです。
(10) 私たち二段階方式(著作権の権利の帰属と使用許諾の契約面では、エイジングライフ研究所)の「手技」を活用するときは、定期的に(年度ごとに、脳イキイキ教室の開始と閉鎖時の2回)、最高次機能の「前頭葉」及び高次機能の「左脳と右脳」の働き具合を神経心理機能テストで測定し、「生活実態」の聞き取りから生活の自立度を判定し、更に、「生活歴」(「脳の使い方」としての単調な「生活習慣」の内容とその継続)の聞き取りから、その期間中の「生活習慣」としての「脳の使い方」を具体的にチェックします。
(11)「二段階方式」では、神経心理機能テストによる定期的な脳の働き具合(前頭葉を含む脳全体の機能レベルの変化の有無及び程度)の総合的な判定結果を、「改善」、「維持」、「低下」の三段階に区分し判定します(極めて客観的な判定内容であることに注意して下さい)。そして、対象期間中の「脳の使い方としての生活習慣の実態」を、「前頭葉を含む脳全体の機能レベルの変化の判定結果」と照らし合わせるのです(エーザイが、レカネマブの効能の評価に転用したCDRのような、極めて抽象的で曖昧な基準は、使用しないのです)。
(12)「改善」、「維持」、「低下」の各々のケースについて、その人の『前頭葉』を含む脳全体の機能を活性化させるような「生活習慣」としての生活実態があったのか、プラス要因やマイナス要因がどのように入り混じっていたのか、或いは、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が継続したままだったのか等を詳細にチェックするのです。
※「改善、維持、低下」には、極めて厳格な定義が為されている。
そうした判定によると、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルの推移(改善、維持、低下)と対象期間中の『脳の働き具合による生活習慣の実態』(「注意の分配力」の機能が、「評価の物差し」による評価/関心/注意に従い、「実行機能」を行使して目標を達成していく場面が、どの程度あったのか/なかったのかが、脳全体の機能レベルに反映されている筈)とは、(必ず、合致している)ことが分かるのです。
(13) そうした極めて多数の事例の分析とデータの積み重ねから、上記「脳の老化のスピード差」をもたらす生活習慣要因の確認に基づいての、『標準的な滞留期間』の存在の期間が導き出されているので、この「小ボケ」、「中ボケ」の「標準的な滞留期間」の指標は、極めて精緻な指標となるのです。
ところで、「大ボケの期間」というものは存在しません。「大ボケ」の段階にまで廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行してくると、身体がもつ限り(老衰により及び他の何らかの病気が原因で、死を迎えることになるまで)、「大ボケ」の枠の中で症状がさらに進行してくることになるだけなのです(身体が保つケースでは、植物人間状態にまで、脳の機能低下が進行して行くことになります)。
(14) 「小ボケは3年間、中ボケは2~3年間」という「標準的な滞留期間」の指標となる期間と実際の個別ケースの期間との間に差異があるときは、「プラス要因」と「マイナス要因」とが複合して、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルの変化に影響を与えているのです。
※ これは、事象の事実であり、アミロイドβ仮説では、説明不可能(=アミロイドβ仮説の主張内容が誤りであることの実証データの一つ)。
その実態を丁寧に確認する作業がとても重要なのです。こうした多数のデータの積み重ねから、専門家達から、(原因も分からないし、治らない病気)とされている「アルツハイマー型認知症」を発病する原因は、「加齢」と言う要因(60歳を超える年齢)が基盤要因(発病の第一の要因)であり、その年齢の下での脳の使い方としての「生活習慣」(ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続)が、加重要因(発病の第二の要因)であることが分かったのです(二段階方式独自の主張=世界初)。
(15) この場合、どのような「生活習慣」が脳の不活性化(廃用性の異常な機能低下の進行)を惹き起こすのかについては、標準的なもの(キッカケの発生とその継続に因り、心が折れてしまい、意欲を喪失することとなる「生活上の出来事や状況」)を類型化して導き出すことはできるのですが、絶対的なものはなくて、相対的なものだということが留意すべき重要なポイントなのです。
(16) 「キッカケ」の発生と継続する『生活状況』を、個々の本人の「前頭葉(評価の物差し=意識の首座=自我)」がどのように評価したのかが、「前頭葉」の「三本柱」の意欲、注意の集中力と注意の分配力の働き具合に直接影響するからです。
「キッカケ」の発生を契機として心が折れて意欲を喪失し、ナイナイ尽くしの単調な日々が始まり継続することが、「アルツハイマー型認知症」の発病に直結していくことになるからです。
(17) 更に、「小ボケ」(軽度認知症=前頭葉を含む脳全体の機能レベルの区分の為の厳密な定義をしているのが、私たち二段階方式の特徴なのです。以下、同じ)と「中ボケ」(中等度認知症)の段階であれば、日々の「脳の使い方としての生活習慣」の改善により(但し、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに見合った内容での「脳のリハビリ」の実践であることが必要不可欠の条件となることに注意)、正常レベルへの脳機能の回復及び/又は、症状の進行の抑制が可能であることが分かったのです{452の市町村での住民参加型の地域予防活動の顕著な成果により(疫学的方法により)実証済み}なのです。
(18) 但し、「大ボケ」(重度認知症)のレベルにまで、『前頭葉』を含む脳全体の脳の機能が衰えてしまった人達は、「中ボケ」レベルへの機能の回復はおろか、「大ボケ」の枠の中での更なる症状の進行の抑制さえも、基本的には、もはや困難となることも分かったのです。
(同居の家族が、当の本人の脳の機能レベルに見合った内容での「脳のリハビリ」の継続的な実践に必死に取り組み、本人も努力できれば、例外的に、症状の更なる進行の抑制が期待出来はするのですが)。
※1 末期の段階である「大ボケ」の段階にまで症状が進行してしまい、「前頭葉」を含む脳全体の極めて異常なレベルに低下した機能レベルの問題並びに「前頭葉」及び「左脳」の異常なレベルへの機能低下によりコミュニケーション自体が、殆ど機能しないので、本人が「脳リハビリ」の意味も目的も理解できなくて、「脳リハビリ」自体が実行できないからなのです(側頭葉性健忘症の誤診である架空の認知症、「若年性アルツハイマー型認知症」と診断された人を、混同しないことが重要な注意事項)。
※2 従って、「アルツハイマー型認知症」の場合は、早期発見(小ボケ及び中ボケ迄の段階での発病の発見)と早期治療(脳の機能レベルに見合った「脳のリハビリ」の改善指導と継続的な実践)が極めて重要だということなのです。猶、ここで言う「治療」とは、複合機能体である「前頭葉」(注意の分配力の機能が実行機能を行使する機会が多いこと)の出番が増えて活性化するような「脳の使い方」としての『生活習慣』の改善のことを言います。
⇔「アルツハイマー型認知症」の発病/症状の進行のメカニズムに照らして、飲む(貼る)だけで「前頭葉」を含む脳全体の働き具合を回復させる/機能の低下の進行を遅らせる効果があるような薬は、世の中には存在する筈がない(開発されることは、未来永劫ありえない)ので注意して下さい。
(19) 現在、殆どの医療機関で行われているような、「重度の記憶障害(物忘れの症状)」の確認並びに「失語、失認又は失行」(紛い!)の症状を基準にして診断する方法では、「脳のリハビリ」の効果が期待困難な「大ボケ」しか見つけることが出来ないのです。脳のリハビリが可能な「小ボケ」と「中ボケ」の早期段階を見逃してしまうと、『介護だけの対応』となってしまうのです。
&5 老化・廃用型の「生活主観病」としての種々の特徴
(1) 「アルツハイマー型認知症」の正体が老化・廃用型の「生活習慣病」(脳の使い方としての生活習慣要因))であるということには、二つの重要な側面があります。
1つは、「アルツハイマー型認知症」を、回復/症状の進行の抑制が可能な「軽度認知症」(小ボケ)及び「中等度認知症」(中ボケ)の早期の段階で発病を見つけるには、「神経心理機能」テストの使用が不可欠です。然も、「神経心理機能」テストによる脳の機能レベルの判定と生活歴の聞き取りに基づく脳を活性化させるための「生活習慣」の改善指導が判定(診断)と回復(治療)と予防の方法になるので、投薬や手術や治療といった「医行為」が必要とならないのです。
もう 1つは、「診断(判定)の方法」が、CTやMRIが必要でなくて、逆に保険点数が極端に低い「神経心理機能」テストの使用が不可欠となるので、医療機関にとっては事業としてペイしないということが重要なポイントなのです。その上、回復(治療)や予防に効く薬はなく、「投薬」の問題もないのです。
(コーヒー・ブレイク) 「アルツハイマー型認知症」からの回復/症状の進行の抑制は、本人にとっては勿論のこと、家族にとっても大きな意味があります。ところが、本当の意味での早期の段階(「小ボケ」及び「中ボケ」)を見つけるには、「神経心理機能」テストの使用が不可欠。CTやMRIでは、形しか計測できないので、早期の段階を見つけることはできません。見つけられないで放置されたままでいると重症化が進み、末期段階の「重度認知症」(大ボケ)になります。
(2) CTやMRIを使っても、見つける意味が無い末期の段階である「重度認知症」の段階で見つけていたのでは、せっかく見つけても手遅れなのです。「重度認知症」(大ボケ)の段階で発病と診断しているのでは、診断費用や介護の負担だけでなく介護費用も膨大となり、自治体や国にとっても大きな問題なのです(末期段階での発病の診断と治療の効能が無い単なる対症療法薬(エーザイの興奮型のアリセプトが代表)の処方で垂れ流されている血税の金額が10兆円超にもなっているのです(一般会計と特別会計の合計総額)。
(3)テレビがいろいろな種類のものを取り上げるので認知症にも種類がたくさんあることはご存じだと思います。その種類がいろいろある認知症の中で、「アルツハイマー型認知症」が認知症全体の90%以上を占めているのです。高齢化の更なる進行が予測される中で、「アルツハイマー型認知症」を発病するお年寄り達の数も増え続けることが予測されているのです。その「アルツハイマー型認知症」こそ、保健師さんにとって、「保健及び予防活動」の最も重要な対象となる「テーマ」だということではないでしょうか。
「アルツハイマー型認知症」は、回復/症状の更なる進行の抑制が可能な早期段階(「小ボケ」及び「中ボケ」)の発見(判定)にはCTもMRIも不必要です。早期の段階で見つけることが出来れば、正常レベルへの回復が可能である上に、その為の治療にも薬は不必要なのです。回復させることが出来る薬は未だに開発されていませんし、今後ともあり得ないのです。診断している医療機関も、薬を開発している製薬会社も、「前頭葉」(前頭前野を言うものとする。以下、同じ)の働きについての認識と理解が浅すぎるのです。
(4) 私たち「二段階方式」が蓄積してきた「アルツハイマー型認知症」の人達の多数のデータを解析すると、「小ボケ」から「中ボケ」へ、「中ボケ」から「大ボケ」へと症状が進んでいくにつれて、「前頭葉」の働きが加速度的に衰えていくことが分かります。
「大ボケ」のレベルになると、「前頭葉」は殆ど機能していないことが分かります。状況を分析し、理解し、判断し、実行すべきテーマを発想し、企画し、その実行内容を組み立て、内包する判断基準に基づいて最終の実行内容を選択し、決定し、実行の決断をする働きをしている、脳全体の司令塔の「前頭葉」の働きが、「薬を飲む」ことで機能回復することなどありえないのです。
(5)「前頭葉」は、左脳、右脳、運動の脳の三頭立ての馬車の御者なのです。「脳の機能」を回復させるには、「前頭葉」の機能を回復させることが不可欠になるのです。「前頭葉」の機能を回復させるには、脳の機能レベルに見合っていて、自分なりに継続して追求できること、しっかり「使う」ことしか他に方法はないのです。発病/症状の進行のメカニズムからして、薬が効くような代物ではないのです。
「早期段階の判定及び早期段階からの回復や発病の予防」のために不可欠である「神経心理機能テスト」の使用及び脳を活性化する為の「生活習慣」の改善の為の指導は、事業として必要となる収益をあげることが期待できないのです。医療機関といえども事業体ですので、収益が上がらない事業を継続的に実施していくことはできないのです。従って、「収益はあげられなくても、費用が減るメリットがある」ことで事業として継続して展開できる自治体や国でしか、対策の実施が期待できないということになるのです(その意味では、最も効果的な川上対策、アルツハイマー型認知症の発病の予防事業は、市町村の保健課の保健師さんが、期待の星となるのです。
(6) 日本は世界に先駆けて超高齢社会に突入しています。この先、高齢化が更に進んでいく中で、医療機関も国も市町村も、なにもしないでこのまま手をこまねいて放置していると、高齢者の大半は、「体が持ちながら、脳が持たない」結果として、行き着くところは「アルツハイマー型認知症のお年寄り」の更なる増加という悲惨な将来像が、はっきりと見えてきているのです。厚生労働省が発表している認知症のお年寄りの数600~700万人というのは、末期段階の「重度認知症」(大ボケ)のお年寄りだけの数なのです。
「重度の記憶障害」という誤った医療指針の為に見逃されている回復・症状の進行の抑制が可能な「小ボケ」と「中ボケ」とを合わせた数は、「大ボケ」の数と同等、或いは、それ以上にもなるのです。然も、「小ボケ」と「中ボケ」の段階の人達は、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」を見直して、前頭葉が活性化する生活習慣を日常生活に取り込むことにより、回復/症状の更なる進行を抑制させることが出来るのです。
(7) 市町村を主体として、「アルツハイマー型認知症」の発病自体の予防並びに早期段階の発見と回復/症状の更なる進行の抑制を実践し、実現し、「重度認知症」に重症化していく人達の数を減らす「政策」を継続的に実行するのです。その上で、「重度認知症」の人達に対する「介護保険の適用を手厚くする」ことが重要だと思うのです。
「アルツハイマー型認知症は、原因も分からないし治らない病気」という考えは誤りなのです。「重度の記憶障害」という誤った医療指針に基づいて、末期段階の「重度認知症」(大ボケ)のお年寄りばかりを見つけて診断してきた精神科医の誤解が原因なのです。
(8) これまでのブログで詳細にメカニズムを説明し、開示した根拠となるデータからも分かるように、「アルツハイマー型認知症」は廃用性の「生活習慣病」なのです。早期段階(「小ボケ」及び「中ボケ」)で見つけて、ナイナイ尽くしの「単調な生活」を見直し、脳が活性化する「生活習慣」を日常生活に取り込むことにより、正常レベルに「回復」/症状の更なる進行の抑制が出来るし、「予防」することもできるのです。
高齢者を抱える個々の市町村が実施の主体となり、行政活動の中の主要なテーマとして「アルツハイマー型認知症」の予防活動を位置づけ、「継続性」を持って取り組むことが重要です。
「アルツハイマー型認知症」の予防活動に取り組む専門の保健婦さんを配置して、地域のいろいろな組織やボランティアを取り込み、継続的な自主活動として、「地域単位」で予防に取り組むしか問題を解決する方法はないのです。
(9)「アルツハイマー型認知症」を予防するための「生活習慣」の確立を目的とした生活改善の指導は、脳を生き生きと使う「生活習慣」を個々人が日常生活に取り組み、確立するむことが核になります。それは、趣味なく交遊なく、運動もせず目標もない、ナイナイ尽くしの「単調な生活」と裏返しの生活が「指標」になります。
前頭葉に十分な情報が上がっていき、前頭葉の機能がフルに働くような生活習慣、特に趣味や遊びや人付き合いの働きを司る「右脳を中心とした生き方」を指標として指導することが重要となります。これまでは、「身体の健康」というテーマについて大きな役割を果たしてきた保健師さんたちは、これからは、「脳の健康」という大きなテーマについて重要な役割を果たすことが期待されているのです。
&6 私たち「二段階方式」が世界に誇る「脳機能データ」の一端
(1) 発病者の脳機能の分布を含む14689人の生のデータ
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