決して君を不幸にはしない。
妻を誘拐された男の“極限の愛”がパリの街を疾走する。
息もつかせぬニュー・フレンチ・ノワール誕生!
原題 A BOUT PORTANT
製作年度 2010年
製作国・地域 フランス
上映時間 85分
監督 フレッド・カヴァイエ
音楽 クラウス・バデルト
出演 ジル・ルルーシュ/エレナ・アナヤ/ロシュディ・ゼム/ジェラール・ランヴァン/ミレーユ・ペリ/エクレール・ペロ
看護助手のサミュエル(ジル・ルルーシュ)はある日出産間近の妻を何者かに誘拐され、彼が勤める病院から警察の監視下にある男を連れ出すよう要求される。その男とはある重要事件の容疑者サルテ(ロシュディ・ゼム)で、訳も分からぬまま犯人の要求に従うサミュエルは、やがて警察からも追われる身に。孤立無援の状況下、妻を救うため彼は必死の思いで奔走する。
コチラは公開当時評判が良かった作品、一昨年夏公開のフランス映画。
BSで字幕放送したものを録画視聴しました。
巻き込まれ型のサスペンスアクションものでしたが、
最初のシーンから僅かに2日ほどの戦いを、息もつかせず展開していく1時間半
冒頭、とある事件現場から逃走する一人の男は、既に深手を負っていたが、
2人組に追われる途中でバイクに撥ねられ、救急病院に搬送され一命を取り止める。
そこで看護助手をしていたのが、出産間近の妻ナディアとの満ち足りた生活を送るサミュエル。
この、ただの看護助手が事件に巻き込まれ、見えない悪との戦いを強いられる。
携帯電話の登場から、ある意味犯罪のスタイルは直接的になり恐ろしく、
追う側も、通信網の発達から追跡しやすく、
迷路のようなパリの地下鉄の追跡シーンでは、まだ記憶に新しいニノの「プラチナデータ」を思い起こさせ、
人間の開発した優れた技術も、敵の手に渡れば恐ろしい武器となるコトも震え上がらせる。
また、測らずも敵の正体に直面するシーンでは、
「藁の楯」のSP銘苅が最も厄介で怖れた「訓練を受けたもの」という言葉が甦り、
恐怖と共にとるべき道を模索し、観客も傍観者でいられない、、、
悪と戦う男の姿は、裏を返せば愛の為に命を賭ける男の姿。
ふたりの男が疾走する1時間半、飽きさせません。
ひとりごと・・・
「私が、生きる肌」の1年前のエレナ・アナヤ、今回も身体張ってます(笑)
あれだけ冷酷に人を殺し警官まで殺したにしては、16年の刑とは軽過ぎないか?
しかも模範囚で7年で出所だなんて、フランスって、日本以上に刑が軽い?
『洋画=ハリウッド作品』みたいなとこありますが
(私がそう思ってるだけかも)
フランス映画っていい作品たくさんありますよね。
近々のものだと『アメリ』とか『トランスポーター』が私は好きです。
外せないのは『天井桟敷の人々』。
『この愛のために撃て』という邦題になぜかしら
懐かしさをおぼえました。
お家鑑賞にぴったりの尺だし、kiraさんのレビューは好評、酷評に関わらず観たいと思ってしまうんですよ。レンタルショップに置いてあるかな~探してみます。
今月は新作チェックした時に、やたらK国映画の公開が多くてびっくり。
正確ではないかも知れませんが、6月公開、米=16本、韓=9本、仏=1本、英=1本だったように、、?
あ、ドキュメンタリーは入れてないですが。
私がまだ子供だった頃はヨーロッパ映画の全盛期だったのですよ~。
名作も多かったし。。。
いつのころからフランス映画が、こんなに日本の公開が少なくなってしまったんでしょう?
これは犯罪映画ですが、お世辞にも美しいと言えない男たちの戦いの中に、
垣間見える「失くせないもの」が、惹きつけてくれます