2024.04.10
①バフムート方面の戦い、ロシア軍がチャシブ・ヤールに向けて前進中
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/battle-of-bakhmut-russian-troops-advancing-towards-chassib-yar/
2024.04.10
②アウディーイウカ方面の戦い、ロシア軍がペルヴォマイズケで国旗を掲げる
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/during-the-battle-of-audiiuka-russian-troops-raise-the-national-flag-at-pervomaizke/
ウクライナは雪解けの季節であり、これから地面が固まり始めます。それに呼応してやや戦闘も活発になっているようです。
まず①の記事が伝えるバフムト西チャシブ・ヤールChasiv Yarをめぐる攻防。
チャシブ・ヤールChasiv Yar東南東にあるイワニフスキーIvanivskeは、かなりロシア軍が市街地を制圧したようでルートT-0504に沿って西に進撃しています。
北側のルートO-0506を進撃している部隊は、チャシブ・ヤールの手前北側にあるウクライナ軍の軍事拠点のボダニフカBohdanivkaを制圧したようです。
ロシア軍は、チャシブ・ヤールの東の郊外まで進出しやがてチャシブ・ヤール市街地をめぐる激戦が始まると思います。
地図上で見てもはっきり分かるほどバフムト西ではロシア軍がチャシブ・ヤール方面にルートO-0506とルートT-0504の両方から進出しました。
☆バフムトがロシア側に落ちたためチャシブ・ヤールの軍事的価値は大きく高まりました。チャシブ・ヤールをどちらが握るかで北部ドネツクの今後の戦況の優劣を左右します。ウクライナ軍にとっては、何としても守り切らなければならない北部ドネツクの軍事拠点になりました。ロシア軍がチャシブ・ヤールを制圧すると北部ドネツクのウクライナ軍の主要拠点全部に攻勢をかけることが出来るようになります。
2024年前半のハイライトのような戦場です。
②のアウデイーウカ戦線では、ロシア軍が西の郊外で支配地を広げました。
記事の略図にウクライナ軍の大雑把な防衛ライン予想線が破線で示されています。
郊外を北と南に分けると南で大きくロシア軍が西に進出しました。
トネネキー:Tonen'keを拠点にしてウマンスキーUmans'keまで進出したようです。これでこの方面は、ルートE-50からの補給路を失いました。さらにロシア軍が占領地を拡大すると思います。
南のルートE-50沿いでは西に進撃したロシア軍が、ベルヴォマイズケPervomais'keまで制圧したようです。更にその西にあるネタラブNetailove付近までロシア軍が進出すると、ウクライナ軍は更に西の集落(湖の西側)まで防衛ラインを後退させるしかありません。
市郊外北側では、セメニフカSemenivka~ベルデイチBerdychi~ノボバフムテイフカNovobakhmutivka方面の防衛ラインをウクライナ軍が防衛しています。
しかし南部の防衛ラインが崩壊していますので、いつまで守れるかは不明です。
地面が固まってくるとこの方面でもロシア軍の攻撃が激化すると思われます。
以上、二つの方面ではロシア軍がかなり西に進出しました。
他の方面は、不明です。4月後半から5月になれば他の方面でもロシア軍の活動は活発化すると思います。
※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次④
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27