4月ウクライナ軍が行動しなかったのは、部隊訓練がまだ終わっていなかったこと。西側の供与する武器の到着を待っていたこと。4月後半から5月上旬にかけて雨が多いこと。などが、理由だと思います。
そして5月9日があります。
ロシアでは、独ソ戦の戦勝記念日です。
これは、連合国側の国々にとっても同じです。
5月8日が、ヨーロッパの「戦勝記念日」です。
当然、ヨーロッパ各地で色々な催事があるでしょう。
ウクライナ軍が行動を起こすには、外交的配慮を考えるなら不適当です。
このような事情を勘案して作戦計画を立案していると思います。そう考えると、5月9日以降はいつでも「Xデー」であり得ます。ウクライナ軍にとって一番都合がよいときに開始するでしょう。
実際には、すでに下準備的な行動は始めているようです。
ロシア側支配地域から、住民避難が一部で行われているからです。危険があるから、そうしているのだと思います。
これまで住民避難が確認された地域は3か所です。
南部メリトポリでは、4月に対ロ協力者のうち幹部の家族が1000人ほど避難したと思います。
民間人の避難進むザポリージャ州、燃料不足やネット利用に不具合も
2023.05.09 Tue posted at 13:35 J
https://www.cnn.co.jp/world/35203508.html
ザポリッジャ原発の近隣住民、避難指示で「とんでもないパニック」 ウクライナ当局
2023年5月8日
https://www.bbc.com/japanese/65522381
ヘルソン州黒海沿岸の都市、ロシア側行政府が大部分撤退 ウクライナ軍
2023.05.09 Tue posted at 07:19 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35203480.html
南部ヘルソン州黒海沿岸のスカドフスクでは、ロシア側が設置した行政府の大部分が撤退したと発表した。この発表は、ウクライナ側によるものです。
スカドフスクはヘルソン市から南に下って黒海沿岸にあります。クリミア半島のすぐ近くです。
地図上の表記は「Skadovs'k」「Скадовськ」です。
ザポリージャ州の住民避難は、ザポリッジャ原発の周辺の近隣住民です。あまり戦闘が起きて欲しくない地域ですが、かなり差し迫った避難が行われたようです。
ロシア側は、大体この3か所でウクライナ軍が攻撃することを想定しているようです。ザポリッジャ原発の周辺の避難が一番緊急に行われたようですので、ロシア側はここを最重点に考えているようです。
など考えると、ごく近いうちにウクライナ軍の軍事行動は開始されると思います。これ以上、待つ意味はないからです。
ただし、それがロシア側が予想したものであるかどうかは不明です。開始されれば広範囲の複数方面で小刻みな作戦が継続すると思います。更に軍事作戦を開始する前にロシア側の拠点をミサイルで破壊しようとするでしょう。それが始まれば、作戦開始の合図だと思います。