「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

ジョージアにEUが内政干渉を繰り返す理由<2024/09/07

2024-09-07 15:33:44 | ヨーロッパ

バクー・トビリシ・ジェイハンパイプライン
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%82%AF%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%88%E3%83%93%E3%83%AA%E3%82%B7%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%82%A4%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%83%91%E3%82%A4%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3
BTC Co. の株主構成
イギリス>BP>30.1%
アメリカ>シェブロン>8.90%
アメリカ>コノコフィリップス>2.50%
アメリカ>アメレーダ・ヘス>2.36%
ノルウェー>スタトイルハイドロ>8.71%
イタリア>ENI/アジップ>5.00%
フランス>トタル>5.00%
欧州安全保障協力機構 (OSCE)の会談中の1999年11月18日にイスタンブールで政府間合意が調印
2002年建設開始
2005年公式な竣工式
ジョージア大統領ミヘイル・サアカシュヴィリ

これを見ると色々な当時のコーカサスの地政学が見えていきます。
まず株主構成を見るとBTCパイプラインを企画したのはイギリスであろうと思います。ここにアメリカとノルウェー、イタリア、フランス、日本を引き込んでた多国籍企業グループを編成して欧州安全保障協力機構をバックに、この話を政府間合意まで持っていきます。
ルートは、原油生産国のアゼルバイジャンからパイプライン経由国ジョージアを経て積出港を持つトルコに至ります。

この当時イギリス・アメリカ・ヨーロッパの資源メジャーがアゼルバイジャンやカザフスタンの資源に食い込もうとしていました。

そして当時のジョージアの独裁者の大統領ミヘイル・サアカシュヴィリがジョージア側で計画推進に協力しています。しかし露骨な反ロ政策を取り続けたため、その後追放されました。

ミヘイル・サアカシュヴィリは、事実上アメリカの傀儡です。しかし株主構成を見るとアメリカの裏にイギリスがいた可能性が強いです。企画イギリス、実行アメリカの組み合わせです。イギリスもかなり国際的な裏側の汚いことに関与しているようです。

そしてこの計画の実現のためにアメリカの傀儡になるジョージア大統領が必要であったことが分かります。

このパイプラインの権益を守るためには、ジョージアはEUの影響下にあることが望まれます。

ところが、ジョージアでは独裁者のミヘイル・サアカシュヴィリに対する反政府運動が強まり、結果として政権交代が起きてミヘイル・サアカシュヴィリは追放されました。その後、亡命していたのがウクライナです。

現在のジョージア政府は、その政治勢力が政権を握っています。「グルジアの夢=民主グルジア」です。
「グルジアの夢」は、ジョージアの国益を第一に考えています。要は、外国勢力の介入を排除した自分たちの政府を作ることを目的としています。
だからアメリカやEUの内政干渉に強く反発しています。

理由は、アメリカの傀儡と思われる独裁者のミヘイル・サアカシュヴィリが強硬な反ロ政策を取り、南オセチア紛争 (2008年)を引き起こしました。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%97%E3%82%AA%E3%82%BB%E3%83%81%E3%82%A2%E7%B4%9B%E4%BA%89_(2008%E5%B9%B4)
この戦争は、直ぐにフランスが停戦を持ち掛けて納めました。その時、ジョージア側の代表として動いたのが現在のジョージア大統領です。

これが、原因となりジョージアでは独裁者のミヘイル・サアカシュヴィリに対する反政府運動が強まり、やがて政権交代が起きて今の政権党である「グルジアの夢=民主グルジア」が政権を握り、今も政権を維持しています。

EU(+アメリカ)としては、自分たちの傀儡にもう一度政権を握らせたいと考えています。その傀儡勢力が、ジョージアの民主化を主張するグループです。
現在のジョージア政府を、何かにつけてEUが批判するのは、これが大きな理由です。

ジョージア政府は、2014年以降のウクライナを見ています。つまり傀儡として利用されれば、またロシアとの政争の具にされることを、良く知っています。
だから頑固に中立政策を堅持しています。

特にジョージア政府が親ロシアであるわけではありません。南オセチア紛争を考えれば反ロシア感情の方が強いと思います。しかしEUにくっつけば、反ロシアの政争に駆り出されるのは、分かり切っています。
「だからジョージア政府は中立を堅持したい。」
「EUはジョージアを傀儡化したい。」
これが、EUの様々なジョージアへの内政干渉を生み出しています。

※別の話
こうして考えるとイギリスはアメリカの陰に隠れて相当ウクライナに食い込んでいると思います。何か資源・エネルギー関連の権益を狙っているのでしょうね❓
何だか、このあたりの戦争の裏にはイギリスの企画した小汚い計画があるような気がします。
アメリカをけしかけて戦争をやらせているんだろうと思います。
BTC Co. の権益にあれ程イギリスが大きなシェアを持っているのを見ると、イギリスは何かウクライナがらみで企んでいると思います。
それがアメリカの政策と合致するからウクライナ紛争を引き起こしたような気がしてきました。
見ているとイギリスの戦争の煽り方は異常なほど熱心です。それほど深く関与するには、理由があると思います。
アングロサクソン連合は、怖いですね❓

※関連記事目次
項目「ヨーロッパ」の目次②
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/70484af7010580642c91d2a502a7002d



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