家康ら上洛時の居室跡を初確認 滋賀
お城のデータ
所座地:滋賀県野洲市永原 map:https://yahoo.jp/TcrMRL
別 称:永原御茶屋御殿
区 分:平城
現 状:竹林(発掘調査)
築城期:織豊期最後
築城者:徳川家康
遺 構:土塁、水堀、屋形、敷石、土橋、虎口
目標地:菅原神社
駐車場:永原御殿前駐車場
訪城日:2018.2.17
お城の概要
最後の土の城か?
溝跡(水堀)や礎石は指図通りに配置されており、周辺の竹林からは本丸を取り囲む土塁跡や櫓跡も見つかった。市教委は「非常に状態がよく、当時の資料との整合性も高まり、御殿の全容解明へ前進した」としている。
御殿は徳川家が上洛(じょうらく)時に休息や宿泊に使った施設で滋賀県内では水口(甲賀市)、柏原(米原市)、伊庭(東近江市)にもある。永原御殿は約4万平方メートルと県内最大級で、1601年までに家康が築いたとされ、7回宿泊した記録が残る。その後、拡張工事も行われたが、幕藩体制が確立して将軍の上洛の機会は減った。34年の家光の上洛を最後に使われなくなり、85年に解体された。
お城の歴史
永原は、 永原氏が室町中期に永原城(上永原城)を築城し、文明12(1480)年頃には永原越前守重秀が、筑前守重頼が活躍をした。佐々木六角氏の氏族永原氏の居城。 佐々木六角氏が織田信長に滅ぼされると、永原氏は永禄11(1568)年の織田信長近江侵略に、六角氏と共に永原氏も衰退した。永原氏は野洲・栗東・甲賀の一部にまで勢力を持っていた。元亀元(1570)年には織田信長の重臣・佐久間信盛がこの永原城に入城する。のち永原氏は信長に許しを得て復活。
永原城廃城後、天正14(1586)年に信長後天下を支配した豊臣秀吉が、徳川家康に永原のこの地を与え、後の「大坂冬の陣(1614)」・「夏の陣(1615)」などで家康、秀忠らが利用した。徳川将軍の宿泊地として永原御殿が築城された。
永原御殿は、徳川将軍が上洛する際の宿泊施設として、朝鮮人街道沿いに築かれた居館である。御茶屋とも呼ばれる。
三ノ丸の発掘調査時
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二ノ丸への門
敷基石と石仏
東側の土塁
西側の土塁
北・東側の土塁
隣接する菅原神社
菅原神社 (スガハラ) ~(永原天神 江部の天神さん)
〔配祀神〕菅原淳茂卿 度會春彦公 島田忠臣公
御由緒
創祀は不詳。社記によると、ここ永原の字馬場のうちには御殿跡が残され、永原御殿と呼ばれた。徳川将軍上洛の際の休泊所が設けられていたが、その当時御殿の北に位置する土安神社(当社の風地境内社、小堤城主永原越前守源重秀の再建)とともに御殿守護の社とされ、慶安二年、徳川家光公から八石余の朱印地を先例に従って寄附されている。なお、この朱印は、明治維新には逓減禄に改められた。明治以降、菅原・土安両社。
当時の江辺庄永原村、北村、中北村三ヶ村の村社となり、永原重秀が御神像の腐蝕することを恐れ、新しい御神躰を奉製し、当社遷座の日を例祭日(四月第二の午の日)と定め神輿の渡御が行われるに至った。
本殿・境内建物
本殿 二間社流造 間口二間三尺 奥行二間三尺
境内社(摂社・末社)
滋賀県野洲市教育委員会は14日、徳川家康が築いたとされる江戸時代の将軍家の宿泊所「永原御殿跡」(同市永原)から、本丸の中央部にある部屋「古御殿」跡と、西側にあり望楼や茶室だったとされる「御亭」跡が出土したと発表した。資料から御殿の存在は知られていたが、私有地のためこれまで本丸の調査は行われておらず、建物跡が確認されたのは初めて。
国史跡指定を目指し、江戸中期に製作された間取り図「指図」を基に、古御殿と御亭があったとされる計約90平方メートルを2017年8月から発掘調査した。古御殿跡からはコの字形で東西12メートル、南北7メートル以上の溝跡、御亭跡からは東西4・5メートル、南北4・8メートルの溝跡が出土し、それぞれ加工跡がある礎石も見つかった。
溝跡や礎石は指図通りに配置されており、周辺の竹林からは本丸を取り囲む土塁跡や櫓跡も見つかった。市教委は「非常に状態がよく、当時の資料との整合性も高まり、御殿の全容解明へ前進した」としている。
御殿は徳川家が上洛(じょうらく)時に休息や宿泊に使った施設で滋賀県内では水口(甲賀市)、柏原(米原市)、伊庭(東近江市)にもある。永原御殿は約4万平方メートルと県内最大級で、1601年までに家康が築いたとされ、7回宿泊した記録が残る。その後、拡張工事も行われたが、幕藩体制が確立して将軍の上洛の機会は減った。34年の家光の上洛を最後に使われなくなり、85年に解体された。
2018年2月17日午後1時半から、現地説明会に参加した。野洲市077(587)1121。
参考資料:滋賀県神社庁・京都新聞 2018.2.15
本日の訪問ありがとうございす!!