内的自己対話-川の畔のささめごと

日々考えていることをフランスから発信しています。自分の研究生活に関わる話題が多いですが、時に日常生活雑記も含まれます。

辞書に囲まれうっとりとする春の宵

2021-04-23 23:59:59 | 読游摘録

 同一辞書のすべての版(あるいは僅かでも修訂があれば刷までも)買い揃えるような筋金入りの辞書マニアの足元にも及ばないが、私も辞書を読むのは好きだ。といっても、多種多様な辞書を手元に揃えているというわけではなく、仕事机に向ったまま、椅子から立つことなく、手が届く範囲の書棚に並べてあるのは、仏仏、仏和、和仏、仏語類語辞典、仏語文法辞典、古語辞典、古典文法辞典、漢和辞典、国語辞典、仏教語辞典、哲学用語辞典(仏語)、西洋哲学語彙辞典(仏語)、美学辞典(仏語)、宗教事象辞典(仏語)、西洋中世辞典(仏語)などである。今数えたら全部で三十五冊あった。
 授業の準備など仕事上必要があってこれらの辞書を引くのは日常的なことだが、そういう必要からではなく、ふと気になった言葉やただなんとなく頭に浮かんだ言葉を引いてみたり、同じ言葉を複数の辞書で引いてみて、それらの説明を読み比べたりするのが楽しい。
 先週日本に発注した十冊の辞書が今週月曜日に届いた。漢和辞典五冊、古語辞典四冊、国語辞典一冊である。これらを加えて我が辞書軍団は総勢三十五冊となったのである。今回新加入の十冊を一番手近な本棚に並べて眺めているだけで顔がほころんでしまう。
 今回初めて漢和辞典と国語辞典を買った。普段はジャパンナレッジやネット上の検索で済ませていたのだが、漢字についてもっと詳しく知りたくなり、今回の購入に至った。なにも五冊も買わなくてもよさそうなものだが、どれにしようか迷っているうちに、どれを選んでも後で必ずや別のも欲しくなるだろうと思い至り、一括購入したのである。それでも悩んだ挙げ句に五冊に絞ったのである。国語辞典は、ジャパンナレッジやネット上の辞書類で事足りていたのだが、一冊くらい紙の辞書も持っていてもいいかという理由だけで購入した。
 古語辞典はすでに六冊持っていたのだが、それ以外の辞書もそれぞれに説明や付録に工夫が凝らされているので、今回の追加購入となった。かくして購入したのは以下の十冊である。
 『新漢語林』第二版(大修館書店 2011年)、『新明解現代漢和辞典』(三省堂 2012年)、『新字源』改訂新版第3版(角川書店 2019年)、『漢字源』改訂第六版(Gakken 2018年)、『全訳 漢辞海』第四版(三省堂 2017年)、『全文全訳古語辞典』(小学館 2004年)、『全訳古語辞典』(角川書店 2002年)、『新全訳古語辞典』(大修館書店 2017年)、『全訳読解古語辞典』第五版小型版(三省堂 2017年)、『新明解国語辞典』第八版(三省堂 2020年)。