内的自己対話-川の畔のささめごと

日々考えていることをフランスから発信しています。自分の研究生活に関わる話題が多いですが、時に日常生活雑記も含まれます。

年内最後の授業の後、よく晴れた空の下、眩しい雪道を歩いて帰る

2022-12-16 23:59:59 | 雑感

 今日も寒い。深夜にまた少し雪が降ったようだ。今日が年内最後の授業だ。自転車は諦め、路面電車でキャンパスに向かう。
 交通量の少ない道路面上は一昨日降った雪がほとんど解けておらず、歩道も人通りの少ないところは雪に覆われたままだ。路面電車はまったく問題なく走ってくれた。ただ、車内の床一面が濡れている。乗客の靴底に着いた雪が解けるからだ。
 キャンパス内の歩道も路面が見えているところは少なく、学生たちが行き来するところは雪が踏み固められている。滑らないように用心しながら歩く。
 教室には大きな旅行鞄を持って入って来る学生もいた。これはヴァカンスの前日にはよく見られる光景だ。授業後にその足で実家に帰るのだ。でも、他のヴァカンスの前日とは雰囲気がちょっと違う。何か教室に浮き立つような気分が漂う。ノエルが近づいている。
 大半の授業の前期期末試験はヴァカンス明けの最初の週に予定されている。私の授業もそうだ。今日の授業は年明けにまだ補講が一回残っているが、それは試験の四日前になるので、ヴァカンス前の最後の授業である今日、試験範囲と問題形式について説明した。中間試験のクラス全体の平均点が高すぎたので、問題量をかなりボリュームアップすることにした。試験準備用の資料もたっぷりムードルにアップしておいた。「ちょっと早めだけど、私から君たちへのクリスマスプレゼントです。きっと気に入ってくれると思う。」教室に笑いが起こる。
 正午に終わる授業の後はオフィスアワーなのだが、明日からノエルの休みだという日に来る学生などいるはずがない。本来二時間いなければいけないのだが、一時間で教員室をあとにする。
 今日の午後六時で、実験施設がある建物、図書館、学生会館を除いて、キャンパス内の建物はすべて閉鎖される。再開は一月九日である。ここまで徹底するのは、エネルギー節約のためである。
 朝は曇り空だったが、午後になってすっかり晴れ上がった。気温は零度前後だが、陽の光が雪に反射してキラキラと眩しい。四キロほどの道のりを街の雪景色を眺めながら歩いて帰ることにする。
 ああ、明日から一月八日まで、三週間余りの休暇。遅めの昼食時、祝盃を挙げる。