平成22年に「ヨーロッパ100名城」が選定されました。近年ヨーロッパを訪問する日本人が増えるにしたがい、城郭を見学する機会も多くなりました。しかし華麗な宮殿は脚光を浴びますが、古代から発展した城郭都市や堅固な中世城郭は見逃されがちです。この選定を機にヨーロッパを代表する歴史的文化財としての名城を訪問することで、各国の歴史、建築文化に触れていただきたいと思います。
イギリス「ウインザー城」
口語短歌
「国王が 週末過ごす 公邸で 王室・国旗 はためく景色」
ウィンザー城は、英国の首都ロンドンの西34kmに位置し、テムズ川南岸に築かれたイギリスの君主の公邸の一つである。イギリス王室の所有で、イギリス国王が週末に過ごす場所でもある。およそ45,000平方メートルの床面積を持ち、ウィンザー城は住居者がいるものとしては世界最大の城で、ヨーロッパでもっとも長く使われている王宮である。なおロイヤル・コレクションで、王室図書館にレオナルド・ダ・ヴィンチ手稿が蔵されていることでも著名である。ウィンザーの町中にあり、裏手にはウィンザー・グレート・パークが広がっている。国王が週末を過ごすためにここを訪れているときには王室旗が、平日などのいないときにはイギリス国旗がはためいている。
イギリス「ウオリック城」
口語短歌
「中世の 典型的な お城こそ 要塞化され 強化されるも」
ウォリック城は、イングランド中部ウォリックシャーのウォリックにある中世の城。エイヴォン川に臨む崖の上に建っている。17世紀初頭まで軍事拠点として使用された。1088年以降、ウォリック伯に所有され、その権力の象徴となった。1153年にアンジュー伯アンリ(後のヘンリー2世)に接収され、囚人を閉じ込めるために使われた。例えば14世紀のポワティエの戦いにおける捕虜がここに収監された。“ウォリックのキングメイカー”リチャード・ネヴィルの所有時代にはエドワード4世王を監禁するために使用された。11世紀に建築されて以来、この城は改築されつづけている。百年戦争の期間には要塞として強化され、14世紀の典型的な軍事建造物となった。17世紀には敷地に庭園が作られた。
イギリス「エディンバラ城」
口語短歌
「岩頸のキャッスル・ロックの上に立ち 駐留部隊警護に当たる」
イギリスのスコットランド・エディンバラにある城。キャッスル・ロックという岩頸の上に建つ古代からの要塞。人間の定住は紀元前9世紀前後からといわれている。城内で最も古い建築物は12世紀初期のセント・マーガレット教会堂で、16世紀以前の建築物もいくつかある。エディンバラのシンボルであり、スコットランドでは、グラスゴーのケルビングローブ美術館・博物館に次いで多くの観光客が訪れている。多くの城がそうであるように、エディンバラの要塞は軍事活動の中心地で、かつてはロイヤル・スコッツ連隊やロイヤル・スコッツ・ドラグーン・ガーズ連隊の本部があった。現在も城と陸軍のつながりは深く、朝6時から9時まで城の城門に歩哨が立ち、スコットランド王の宝冠の警護に当たっている。
イギリス「カーフィリー城」
口語短歌
「大規模な 水濠迫る 要塞は 盤石の守備 城郭は堅固」
ケルフィリー城は、イギリスのウェールズ南部、ケルフィリーの中心にある城郭。城郭の規模はウェールズ最大で、イギリス全体ではウィンザー城についで2位である。二重の塀に囲まれ、大規模な水濠に囲まれた盤石の守備を誇る要塞として知られる。ケルフィリー城がある天然の土手の先端は、ダムを作るために湖が開削されており、堅固な湖の防壁として機能している。ダムは城の両面の守備を固め、またケルフィリーの街への城門としての役割も持っている。城の主要な建物がある中央の島の敷地は、城門から城内の庭、塔に至るまで堅い壁で包囲されている。城の最も広い部分は1268年から4年かけて築造された。以降、城の北にあるダムを除き、ほんの僅かな修正が加えられた。城を囲む堀の面積は30約エーカー(120,000㎡)であり、その規模はヨーロッパ最大級である。
参照
http://jokaku.jp/europ-100/
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