世界には美しい大聖堂がいくつも点在しており、キリスト教徒が祈りを捧げる場としてだけでなく、観光を目的に訪れても楽しむことができます。実は、世界遺産として知られるスペインのサグラダファミリアも大聖堂の1つなんです。私たち日本人にはあまり馴染みのない存在かもしれませんが、海外では中東の一部地域を除くほとんどの国で見られます。
ヨーロッパを中心にキリスト教を信仰する国々に点在する大聖堂。世界78億人の人口のうち、全体に占めるキリスト教徒の割合は3割弱とされています。つまり、世界の約3人に1人はキリスト教徒なのです。一般的に大聖堂とは、カトリック教会では司教座が置かれている教会を指します。ロシア正教やギリシャ正教では、司教座の有無に関わらず、由緒ある教会を大聖堂とみなし、司教座制度を持たない宗派であっても、大聖堂と呼ばれるものもあります。世界各地には美しい教会が数多くありますが、大聖堂は高い格式を有する一際異なる存在です。
フィンランド「ヘルシンキ大聖堂」
「青空に緑のドーム輝いて 白い外壁良く映えてこそ」

フィンランドの首都ヘルシンキのランドマーク的存在として親しまれる大聖堂です。1852年に竣工されたのち、約30年もの歳月をかけて完成しました。この建物は、同国が国教として定めるフィンランド福音ルーテル派の総本山とされています。シンプルでありながらも、荘厳な趣が感じられる佇まいは、宗教建築ならでは。元老院広場を見下ろすようにそびえる白亜の大聖堂は、中央のドームを軸としたシンメトリーなデザインを持つのが特徴です。設計に携わったのは、ドイツ人建築家のカール・エンゲル。建物には5つのドーム屋根が設けられているのですが、四隅の小さなドームを除く大部分がこの人物によって建造されました。

参照
https://dokodemodoors.com/column/cathedral
https://tabichannel.com/article/1191/cathedral