スワロー・タン、と言ってわかるヒトはいないかな・・・。
チェリー・レッド・レコードから出た、この「Got To Be There」という12インチシングルが、1983年当時大好きだった。
きっかけは、土曜日の夜中3:00にやっていた、FM東京の「FMトランスミッション/バリケード」だった。
この曲の入ったカセット・テープは、よく聴きましたなあ。
されど、レコードは見つからず・・・。
と言って、CDなんかにもなる訳はなかった。
では、上の写真は?
というと、偶然、神保町の中古レコード屋さんで発見したもの。
かなりジャケットは傷んでいて、カビの斑点がたくさん付いていたけれど、この機会を逃したら、永遠に、二度と出会えないだろう・・・・、そう思って購入した。
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スワロー・タンは、女性ヴォーカルに、男性2人の3人組らしい。
この「Got To Be There」は、カーメルの「ドラム・イズ・エヴェリスィング」のように、ベースとドラムのタイトな刻みの上に、サックスと女性ヴォーカルが乗っかった「カッコイイ」曲。
ちなみに、ドラムは、機械です。
1983年らしく「リン・ドラム」!です。
しかし、重くならずに、チェリー・レッドらしい清涼感・すがすがしさがある。
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こういうCD化されていない80年代のニューウェイヴ音源が、まだまだ埋もれていますな。
誰かCD化してくれないものだろうか。
こんな名曲が、レコードすら手に入らないという事態は、何とかせねばならない。
と、言いつつ、プチプチ言わして、12インチシングルを聞く今日である。
このところ、細野さんのトリビュート盤に入っている、教授(坂本龍一)がカバーした「風の谷のナウシカ」ばかり聴いている。
実は、自分は、映画の「風の谷のナウシカ」を見たことがない。
というか、宮崎作品は1本も見たことがない。
ただ、安田成美のテーマ曲だけは知っていた。
この作曲が細野さんである。
最近、やっと、細野さんと教授の間のカベが取れて、融和的になれたこのときに、教授が細野さんの曲をカバーするという美しい図式。
虫の音や水滴の音、レコードのプチプチ音、そんなアンビエントな音の中、嶺川貴子のかぼそいヴォーカルがゆるやかに歌う。
この静けさ・・・。
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当時、宮崎監督から、細野さんは、なぜか気に入られていなかったらしい。
そんな中、作った「風の谷のナウシカ」。
安田成美の歌がまるでへたくそで、その歌唱指導をしながら、細野さんは苦慮をして録音をしたという。
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細野さんも教授も、また、新しい領域に変化していく気配を、近時、ひしひしと感じます。
2人の音楽の旅は、まだまだ続きます。