これは桐の木です、シベリア産です。
桐箱に入ったものというと、ついつい高級なというイメージが出てきます。
以前から思っていたのですが、私なども例え同じお菓子でも桐箱に入っているとなんだか高級な!!
と考えてしまいますし感じます。
しかし、桐そのものは、私などが手に入れるルートで行くと、杉材の高級なものほどの値段ではありません。
材料で言ったら、みなさんがお持ちの初心者用の花梨材の4分の1くらいです。
ましてや、小葉紫檀などに比べると50分の1くらいです。
決して桐そのものが高級高額というわけではありませんが、見た感じのこのしとやかな感じ木目の美しさなどもあるのかもしれませんが。
私自身が、もう桐は高級品のための材料というのが、刷り込まれてしまっているのでしょうね。
ところが、松脂。
最初は、この画像の様に縞黒檀あるいはホンジュラスローズウッドに入れていたし、この形で発売しようと考えていたのです。
ところが、これ十数人のヴァイオリン弾きさん達に送ったところ、その中のいくつかがひび割れたり、割れていたりしたのです。
最初はこの縞黒檀に松脂を流し込んで、紙で包んで、エアキャップアでくるくる巻いて、それでも、割れてるいるものがありました。
これでゃだまだな、何か周りの包装を、紙や布地や、皮やいろいろやってみたのです
このように、桐の箱に入れると、割れがかなり少なくなりまして。
それではと、
このように桐の箱に、松脂を流し込んだところ、大変割れにくくなったのです。
更に流し込むのではなくもう一工夫はしたのですが、いわれるまでもなく紫檀黒檀は硬いですから衝撃が直接松脂を破壊するのですね。
桐を使うと、今までぶつけるだけでひび割れていたのが、かなり収まったのです。
桐は柔らかいです。なおかつ弾みもあります、バルサ材なども柔らかいですが、この弾みが無いのです。
きっとぶつけたり落としたりしたときにかなり衝撃を吸収してくれるのでしょう。
だからこそ、貴重品を入れるために、桐箱ですし、下駄なども桐ですと足に衝撃が少ないです。
山桐と言われる、クルミ材の下駄などに比べますと相当足の負担が少ないです。
昔の人は、それを知っていたからこそ、傷を付けてはいけないものなどを桐箱に入れていたのでしょう。
まあ、これでこの割れやすい松脂が無事にお客様のところへ届けられるようになったと思います。
にしても、いくら割れにくくはなったとはいえ、テーブルや譜面台などの上から落とせば、
他の松脂と同じように割れますからね。そこは皆さんご存知だと思います。
この画像の四角い板。
これも、松脂を桐の板に張り込んだのです。
これだけで、直接丸いのを落とすよりはとても割れにくくなります。
この2何とか出来上がりつつある、二胡用です。
箱に流し込んだ松脂は、ヴァイオリン系4種類出来上がる予定です。
二胡用だけは、丸で作る事にしました。
発売まで今少しお待ちくださいませ。弾いた瞬間、皆さんに喜んでもらえるようにと、頑張ります。
松脂工房 光舜堂 西野和宏&ほぉ