二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

二胡の修理の色々、大手術。

2015-03-24 12:23:34 | ■工房便り 総合 
たぶん、今までで一番大きな修理でしょう。

この二胡はソノケリンというインドの小葉紫檀をインドネシアに植林した木で、小葉紫檀より少し硬めのしかしとても良い木です。

私の楽器に対する意見は、古い良い材料で出来た楽器は、直してでも弾き込むのが一番良い楽器になるという事です。

むしろ良い材料は年々少なくなっていきます。

二胡の特徴は音色だとすると音色を作り上げるのは材料の良さですから。



そしてご覧の通りこの8角形の二胡には、内部に竹の筒が入っていません。

内部に竹の筒が入っていない二胡は先生方が持っているくらいに良い楽器が多いです。

それは十分に乾燥されていて、そして雑音も出ないという事が約束されているようなものです。

それだけの楽器をあえて他の楽器に替えるというのは考えにくいです。

そこで今回はお客様のご意見もあり、皮の張替、そして金属軸を木軸に替える事になりました。



これは今までに実験としてはやったことがありますが、依頼されるのは初めての事です。

金属軸を分解するとこのように成ります。



この金具を外して、再度木を埋め込み。穴をあけなおして木軸を製作するのです。

この日は面白い事に、反対に木軸を外して金属軸を取り付けたいという依頼も来たのです。

ある意味とてもうれしいのは、最近他の二胡屋さんでは絶対できない事の依頼が来始めたことでしょう。

先日納品させていただいた、小音二胡もそうです。

弱音器の音にならずに、二胡の音がしながらどこまで音が小さくなるかということの実験でもありました。

胴を作り変えたり材料を色々替えたり、皮の張り方を変えたり、この3ケ月ほど実験を繰り返し、簡莉緒気にいっていただく物が出来ました。
その新しい物を作り出していくことの大変さをとても良くご理解していただける方でしたので、

作者としては、大変感激いたしました。

さて、次回からこの大修理の模様を少しずつ画像に残していこうと思います。

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