二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

弓毛の復活!

2015-03-21 09:41:37 | ■工房便り 総合 
通常、弓毛は洗っていません。

勿論馬の尻尾から切り取ってから、弓になるまでの間に埃や汚れを取るために水洗いがしてあるだけです。

ですから、今発売されている二胡の弓毛は、かなり油分が乗っています。

ですから皆さん弓を購入して、初めて松脂を塗る時に、5分も10分もかかります。

たぶん50回から中には100回くらい松脂を弓毛にこすりつけなければいけない物も在ります。

松脂は油分で少し解けます。

温度でも、40度くらいになると少し表面がべたついたりもします。

夏場によく見かける弓は、松脂が毛にこびりついてごわごわしているものまであります。

こうなると弓毛の弾力が生きてこないのです。

そこで提案です。

使い始めてから、半年ぐらい経ったら、弓毛を洗いましょう。

それも洗剤を使ってです。

洗剤は、中性洗剤を使って下さい。

原液のままで大丈夫です。

それからよく水で洗って、洗剤を落とし、弓毛をぴんと張るまでネジを回して下さい。

張りにくい場合は、竹と毛の間に何かはさんで毛がぴんと張るようにして、乾かして下さい。



そうすると弓毛は一度は復活します。

普通今販売されている弓は、1年ぐらいでダメになります。

毛が傷んで弦にひっかかりが悪くなるのですが、油分も落とし、松脂も落とすと、かなり状態が復活します。

1年でダメになるものが、数か月ぐらいは長持ちします。

なお、福音弓は最初から洗ってあります。

そして毛がとても強いですから、松脂は一週間に一回。5,6往復弓毛に松脂を滑らせればよいです。

付け過ぎは毛をごわごわにしてしまいます。

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