私の仕事場の前には多分100年以上たった桑の木があります。
高さは7メートル目通りの太さは約40センチ。
劉備玄徳の生まれ育った老桑村の大木ほどではなくても、なかなかに桑としては立派な木です。
初夏のころになると、その桑の実を狙って多摩川の様々な鳥たちが集まりますし、
手の届く範囲は近くの学校の子供たちの、良いおやつになっているのです。
桑の木ほど有用な木はないかもしれません、その葉は、皆さんご存知のように蚕の食料になりますし、
実や葉、そして、樹脂からは漢方の医薬品にも作られ、
その樹皮からはいまだに紙を作っているとところもありますし、また衣服を作る材料にもなります。
木材としては、江戸時代以来最高級の工芸素材として珍重されてきています。(特に三宅島や御蔵島の島桑は)
もちろん楽器としては、正倉院の琵琶や阮咸は桑で作られていますし、いまだに琵琶は桑で作ります。
大きくは鳴らないけれど、その音色のやさしさは人の気持ちを潤わせるといわれます。
既に、なかなかに手に入れることが難しい材として、最高級の木材として扱われています。
昨年ある仕事がきっかけで、30年ほど前に中国から仕入れたという、桑を入手出来まして、
二胡に仕立てました。とりあえず2台。
其の2台ともお客様の下で、美しく鳴ってるとおもいます。
二胡は紫檀や黒檀だけでできるわけではありません。
木にはそれぞれ、独特の音があります。
現在は楓材だけが全盛を誇っているヴァイオリンにしろ以前は、ポプラやウォールナットなおども使われていました。
大きく響き、そして大合奏団の音の統一のためでしょうか、楓に限られてきたようですが。
現在二胡には紫檀類が沢山使われています。
私が知っているだけでも、7,8種類の違う木が紫檀として販売されています。
そこで数年前から、様々な樹種で二胡を作って試してみています。
その中の白眉が桑の木でしょう。
以前、他のお店で100年以上前の二胡というのを見せてもらいましたが、それが桑の木でした。
多分昔は琵琶などと同じく桑の木で楽器を作っていたのでしょう。
ただ、桑の木は養蚕に使われるため、それほど大きくは育てません。むしろ葉っぱや実をとるためにせいぜい高さ2メートルくらい
日本の中では、大きな桑は取りつくされてしまったのかもしれませんし。
今工房の目の前のこの大きな鍬の木を、とてもではないですが、切り倒す気にもなれません(台風で倒れでもしない限り)
桑の木の西野二胡、とにかくたくさん弾いてやってください。
いろいろな木で二胡を作ってきました。桑、楓、さくら、朱里桜、ブラックチェリー(これはパラゴンを作る木です)
クルミ、そして欅です。
欅もよいですね===
音色の良さは、桑と双璧ですし、材料としてもたくさん日本中にあります。(欅は日本原産といわれます、中国にもありますが)
問題は、木の反り捻じれ、です。いくら10年以上乾燥しても捻じれるのです反るのです。
楽器を作るのには最悪。まず樹皮を剥がします。荒く製材して、4,5年寝かせます。それから、楽器の部材に近い暑さに挽いて、さらに1年以上乾かします。
そして最終的に人工乾燥、それも軽く、長く
そして使用する厚みより一割くらい厚くして、さらに寝かせること半年。
そこでやっと楽器に仕立てられます。
木で何かを作るというのは、どのように製材してどのように乾燥させるかなのだと、思い知ったのが欅です。
乾燥のさせ方によっては、鳴らない楽器も出来上がるからです。
今私としては驚くほどの数の注文を、この欅でいただいています。
この欅で作った二胡を、「和胡」というなまえで、和胡演奏家として、里地帰君が活躍し始めているからです。
彼の弾く、欅のCDMの楽器「和胡」の音色ユーチューブで聞いてください。
それから、来年また、桑の二胡作りたいなと思っています。
高さは7メートル目通りの太さは約40センチ。
劉備玄徳の生まれ育った老桑村の大木ほどではなくても、なかなかに桑としては立派な木です。
初夏のころになると、その桑の実を狙って多摩川の様々な鳥たちが集まりますし、
手の届く範囲は近くの学校の子供たちの、良いおやつになっているのです。
桑の木ほど有用な木はないかもしれません、その葉は、皆さんご存知のように蚕の食料になりますし、
実や葉、そして、樹脂からは漢方の医薬品にも作られ、
その樹皮からはいまだに紙を作っているとところもありますし、また衣服を作る材料にもなります。
木材としては、江戸時代以来最高級の工芸素材として珍重されてきています。(特に三宅島や御蔵島の島桑は)
もちろん楽器としては、正倉院の琵琶や阮咸は桑で作られていますし、いまだに琵琶は桑で作ります。
大きくは鳴らないけれど、その音色のやさしさは人の気持ちを潤わせるといわれます。
既に、なかなかに手に入れることが難しい材として、最高級の木材として扱われています。
昨年ある仕事がきっかけで、30年ほど前に中国から仕入れたという、桑を入手出来まして、
二胡に仕立てました。とりあえず2台。
其の2台ともお客様の下で、美しく鳴ってるとおもいます。
二胡は紫檀や黒檀だけでできるわけではありません。
木にはそれぞれ、独特の音があります。
現在は楓材だけが全盛を誇っているヴァイオリンにしろ以前は、ポプラやウォールナットなおども使われていました。
大きく響き、そして大合奏団の音の統一のためでしょうか、楓に限られてきたようですが。
現在二胡には紫檀類が沢山使われています。
私が知っているだけでも、7,8種類の違う木が紫檀として販売されています。
そこで数年前から、様々な樹種で二胡を作って試してみています。
その中の白眉が桑の木でしょう。
以前、他のお店で100年以上前の二胡というのを見せてもらいましたが、それが桑の木でした。
多分昔は琵琶などと同じく桑の木で楽器を作っていたのでしょう。
ただ、桑の木は養蚕に使われるため、それほど大きくは育てません。むしろ葉っぱや実をとるためにせいぜい高さ2メートルくらい
日本の中では、大きな桑は取りつくされてしまったのかもしれませんし。
今工房の目の前のこの大きな鍬の木を、とてもではないですが、切り倒す気にもなれません(台風で倒れでもしない限り)
桑の木の西野二胡、とにかくたくさん弾いてやってください。
いろいろな木で二胡を作ってきました。桑、楓、さくら、朱里桜、ブラックチェリー(これはパラゴンを作る木です)
クルミ、そして欅です。
欅もよいですね===
音色の良さは、桑と双璧ですし、材料としてもたくさん日本中にあります。(欅は日本原産といわれます、中国にもありますが)
問題は、木の反り捻じれ、です。いくら10年以上乾燥しても捻じれるのです反るのです。
楽器を作るのには最悪。まず樹皮を剥がします。荒く製材して、4,5年寝かせます。それから、楽器の部材に近い暑さに挽いて、さらに1年以上乾かします。
そして最終的に人工乾燥、それも軽く、長く
そして使用する厚みより一割くらい厚くして、さらに寝かせること半年。
そこでやっと楽器に仕立てられます。
木で何かを作るというのは、どのように製材してどのように乾燥させるかなのだと、思い知ったのが欅です。
乾燥のさせ方によっては、鳴らない楽器も出来上がるからです。
今私としては驚くほどの数の注文を、この欅でいただいています。
この欅で作った二胡を、「和胡」というなまえで、和胡演奏家として、里地帰君が活躍し始めているからです。
彼の弾く、欅のCDMの楽器「和胡」の音色ユーチューブで聞いてください。
それから、来年また、桑の二胡作りたいなと思っています。