何とか日本でも安い楽器を作れないかと考えています。
日本では現在、二胡は工場生産されていません。
中国ではすべての二胡が工場生産なのです。
ですから、いくら高いと言っても、せいぜい20万円くらいの物だと言われます。ただここにきて、ワシントン条約が相当厳しい規制をかけてきています。ある種の紫檀などほとんど中国にも入っていないようです。
これから二胡の金額も上がるでしょうね。
現地で伐採禁止になった、ブラジリアンローズやインドの紫檀(小葉紫檀)など大変な付加価値が付いて中国でも100万円を超えるといわれています。
紫檀の入手や黒檀など、日本では中国より高いものになっています。
紫檀にしろ黒檀にしろ,もうほとんど入ってこないからでもあります。
私の場合は、幸いにも、木場という,かつては日本での大本の市場での入手が可能でしたので、比較的には、かなり安い金額、(紫檀黒檀としては)で購入出来ていました。
しかしこの数年の中国からの紫檀買い入れという事態になり、どんどん金額が上がってきています。
私は今、多分二胡を作れば、100台前後作れる紫檀を持っています。
それもいわゆる小葉紫檀。
これらを私は、自分の入手した時の金額ベースで発売しています。
ですから100万などという無茶苦茶な金額にはなりません。
私の場合、全ての二胡の金額は、/その材料費を基準にしているのです。
そんな中で、やはり比較として安いのは、やはり花梨です。何しろ花梨は大きな木がありますから。
花梨というと皆さん初心者の頃の二胡に使われていた方も多いと思います。安ければ、4,5万円高くても8万円前後ではないでしょうか。
皆さん一二年弾くともっと高級な、もっと深い音色のということで紫檀や黒檀に替え替えたりする方がほとんどです。
中国の場合安い材料の木にはそれほど良い皮を使いません。
お腹のあたりの比較的伸びやすい皮が多いです。それもあって、何となく深い音色が出にくいと感じられるのかもしれません。
厚い皮を使うと、皆さんのイメージにあるより深い音色になります。
寧ろいわゆる昔の二胡の音に近いです。
そして、実は、小葉紫檀というのは、花梨の仲間なのです。
花梨はよく響きます。
もし花梨に高級な皮を張ったらどうでしょうか。
どんな音色のどんな響きの楽器になるのでしょうか。
そこで今花梨に高級な皮を張ってみたらどうなのだろうとやってみています。
その結果次第では西野二胡としては、相当リーズナブルなものが出来上がるのではないでしょうか。
そしてこの形、私の言うやまと二胡です。
花梨の周辺部に小葉紫檀のは材をはぎ合わせます。普通なら二胡を作る場合このような細かい、細いものは使えません、しかし折角育ってきた小葉紫檀いくら端材と言ってももったいないのでは、
そこで考えたのが、他の素材との組み合わせです。これはまだ音を出してはいませんが、今までの経験からすると相当良い音に鳴るはずです。
工房が出来上がるころ皆さんにお披露目できると思います。多分これは工房だけ、工房まで来ていただいた方のみでの販売となります。
工房光舜堂西野和宏&ほぉ