二胡工房 光舜堂

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良い二胡弓とは、その2.

2014-07-24 09:13:21 | ■工房便り 総合 
たまたま、弓の重さについて書こうとしていたところ、nikolさんからコメントをいただきました。

50グラムの弓を使われているとの事ですね。

グラムという事で行くと、二胡の弓は、最低でも40グラムくらいです。

弓の毛の重さと言うのは、現状の物は0,08グラムくらいです。

12,3本で一グラムです。ヴァイオリン弓の毛は0,1グラムくらいあります。

nikolさんは相当重い方を持っていると思います。

たぶん男性でしょうね、二胡歴7,8年と言うところですかね。

本題です。

正直、二胡弓で大切なのは重さではないと思います。

勿論、其々の体格や手の重さに似合った、重さはあると思います。

でも擦弦楽器のゆみで大切な事の一つに、バランスと言うのがあります。

ヴァイオリンなどは手元から15,6センチが重心になるものが良いと言われています。

そのくらいに重心のある物が先端まで弓の力がきれいにかかり重くも感じず、演奏しやすいと言われます。

弓の評価として、グラム数を通販などでは書いていますね。

通販会社は大変ですね(絶対できない)

以前購入した物と同じものと、言う方がかなり多いのだそうですが、これはあり得ませんね。

0,5グラム変わってもクレームの対象になるのだそうです。

お客様はちゃんと測るのですね。

でも、大切なのは、数値ではなくバランスです。

同じ重さの弓でも先端の方が重ければ重く感じます。

手元が重ければ妙に軽く感じ先端まで圧力がかからない感じがします。

これはヴァイオリンの場合です。

では二胡の弓はと言った時に、ヴァイオリンの弓と違うのは上からウエイトを載せるだけではない事ですね。

外弦はたしかに右腕のウエイトが弦にも弓にもかかるように弾きます。

内絃も言ってみればそのウエイトが弦に係るようにしているはずなのですが、ついつい右手の中指と薬指に力を入れて内側に引っ張るように弾いてしまいます。

擦弦楽器の弾き方から行くとウエイトを載せるべきだと思うのです。

チェロの弓の弾き方がそうです。

そのときに弓のバランスが悪いと、弓の先端はついつい右手の指に力を入れて引っ張るように演奏してしまいがちです。

考えてみてください、弓の先端がすごく軽いとしたら、先端にまでウエイトを載せようとするとみょうに力が入りませんか。

チェロは、(ヴァイオリンもですが)弓の先端が塊りになっています。

1700年代までは、ヴァイオリンも今の二胡の先端と同じように、木に穴が開いていて毛を結び付けていたのです。

先端を塊にする事でバランスを今のようにできたのです。

今私の実験は、先端をどの位重くしたら、適正なバランス、(手元から30センチくらいが重心)になるのかという事です。

最近長い弓はとても使い後心地が良いと、長い弓を使う人が増えて来ています。

どうも誤解があるようです。

長い弓は、毛が長く、ロングトーンがしやすいという事ではなく、重さが先端に係るという事のようです。

たしかに長い弓は使いやすいです。ある意味使いにくいところもあります。それは先端まで弾こうとしたときにかなり無理な手の動きをしなければいけないからです、

だからでしょうか長い弓をお持ちの方でも先端までは使ってはいないのです。

長い弓が弾き易い理由の一つに重さのバランスが良いという事があるのではないでしょうか。












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2 Comments

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nikolさん (nisino)
2014-07-25 08:28:00
ホントにまれな例ですが、ある人は、銅と千金の真ん中ぐらいで弓をもって弾いている人もいます。何でもありなのが二胡なのかもしれません。(笑)
弓は基本的に弦と直角に動かすのが弦を振動させる最も効率の良い角度だとは思いますが、意外とそう弾く人は少ないです。かなり、床と平行に弾く人が多いのですが、これは弓の毛をうまくコントロールしているからかもしれませんし、また弓の毛が緩いということ、そして弦も緩いから出来る事のようです。ご自分が納得する音が出ればよいのではないですか。
ただ竹を胴にくっつけるのは反対です、と言い真宇sの刃ピアニッシモで弾こうとしたときに、どうも竹が胴をこする振動が聴こえてしまうのは私だけでしょうかそしてデンペンをこするシューっと言うおともしますね。良い音で弾くというのが基本でしょう。
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Unknown (nikol)
2014-07-24 22:08:32
二胡の迷路の中でさまよっている若輩ものですが
詳しいお答えありがとうございます

私には先が軽いとどうも物足りない気がしていました

また、垂直に弾くか、立てて弾くか、胴に乗せるか、浮いているかでも、おのずから違ってくるわけですね
返信する

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