二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

駒の向き?

2014-05-02 14:01:13 | ■工房便り 総合 



彪駒も黒彪駒も、向きがあります。

上下の方向です。

たまに弦交換されたり、木軸が調弦の際にゆるんだりして、駒が外れてしまう事もあります。

その時に上下を間違える方もあるようです。

この駒の形状は、素人ながら、二胡の音響的な研究をされていた、内田氏が考え出したものです。

或る時私がこの駒の考え方で、駒を製作しいつものように光舜堂へ持っていき、来客に見せたところ、常連さんのJIMMYさんに、それはだいぶ前に、「にこやるぞー」と言うブログで、内田さんが考えてたと言われ、

早速に内田さんに問い合わせたところ、私が作って、二胡弾きの皆さんに供給してもいという事になりました。

当時は、楠や、ゼブラや、そのほかの種類の木を使って、金額としては無料で、(調整費の中に含まれる)皆さんの二胡に装着していました。

当然、最初の発案者の名前を付けてウチダ駒としました。

要するにヴァイオリンの駒などと同じく、弦に直角になるように、駒としては皮に垂直ではなく、少し後ろ、(下、台の方に)傾いた形をしています。

それは駒を装着した時に、弦が、駒の上と駒の下では角度が違い、駒が皮を垂直に押していない現状の駒の形状を補正した形になっているのです。

ですから、脇から駒を見ると、少し下の方へ駒が傾いています。

この絵は、ほぉさんの手書きですからら傾いているようには見えませんが、下(台の方)が、えぐれていて、上(棹の方)が、少し丸く出っ張っている感じです。

彪駒も黒彪駒も、ヴァイオリンの駒を原型にしたという点では、このウチダ駒と原点では同じです。

ウチダ駒は駒の形態を、そして、彪駒黒彪は、ヴァイオリンの駒の構造、要するにサイドに切れ目が合って、横方向の振動を縦(皮に対して垂直)の方向に変化させ、下部を薄く作ることによって、バネの役割を果たしています。

形状としてはウチダ駒を踏襲していますが、このバネ構造は、私の考えです、と言うよりヴァイオリンの駒を作った人たちのお蔭です。

(素人の考えたものをいかにも自分で考えたかのように横取りしてと、批判される方もいらっしゃいますので、ここであえて言わせていただきます。

最近では、二胡は中国の物以外は認めない、私が良しとする楽器以外は認めないという、中国人の先生方も、生徒さんたちが、この彪駒黒彪駒を使うようになりそれを試してみたところ、全く否定すべくもない効果として、認めてくれているようです。

駒は当然木で作っていますから、その木の種類により鳴りは違いますが、効果としては、みなおなじです。

鳴り過ぎて、向いていない、北京系(皮が薄い)の物以外の、諸州系や上海系の物にはとても良くその効果を表します。

ただ、弾き方によっては、この音の質は嫌いだという方もおられます。

それは次項、「皮の音色、木の音色」で。





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2 Comments

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Unknown (カズ)
2024-05-24 09:26:57
今コメントさた駒の件教えて頂きたい
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Unknown (カズ)
2024-05-24 09:30:00
次の質問に明記してます。駒の溝に弦を通すのか否か
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