この数年、二胡を作ると共に、沢山の二胡を修理調整してきて、二胡の雑音についても研究することになってしまいました。
調整、千斤の交換、千斤の巻き方を変化させ、そして駒を交換し、様々な種類の木の駒を作ってみて、結局彪駒黒彪駒にたどり着いたようなわけですが、
これらの調製でも治りきれない雑音や、音の違和感と言うのも原因を特定できたと思います。
雑音と言ってもたくさんあります。
まず購入したばかりの二胡の雑音。
木軸のガタつきによる雑音。
胴の下部の蛇皮に弦が当たってしまっている雑音。
弦による雑音。
皮の経年変化による雑音。
弓による雑音。
そして調整では直りきれない、ウルフ音、特に第二ポジションのF、E、の音の裏がえり音。
そして、内絃の高音域の裏がえり音(ウルフ音)
これらが、ひとつだけでなく、複合的に表れるのが二胡の雑音です。
ですので、これらの雑音の一つ一つを特定していきながら楽器を調整していくのが、本当の意味での二胡の調整という事になります。
これらの雑音の複合体である二胡を、マニアックな方々は、単にこのようではないかと闇雲に千斤を巻き直したり駒を変えたりする人も多いのですが、
これらの雑音は、楽器としての二胡の病気のようなものですから、一つひとつを検査しながらそれに見合った作業をしていくのが二胡の調整だと考えて下さい。
その調整には、順番があります。
まず、木軸、あるいは金属軸にガタつきが無いかどうか、というのが最初に調べる事です。
弦を張っている大本ですから、これがガタついていては、他の雑音があったとしても調べようがないのです。
そうで無くとも揺れる弦ですから、弦を張ってある根本をまずキッチリと止まるように、そしてガタつきの無いようにしなければいけないのです。
楽器屋さんの中には、木軸が緩いという訴えを聞いて、闇雲に木軸を削って、棹の穴に合わせてしまう人もいます。
棹の穴の方が棹が痩せて楕円形に変わってしまったとは考えないようなのです。
これは棹を見ると解るのです。このブログを読んでいるかもしれない楽器屋さんはこの事に注意してください。
棹は経年変化で痩せます、ですから棹が刺さっている胴の穴との間が緩くなり、隙間が出来ます、その時は棹が痩せて細くなったと判断します。
穴の方が広がったのではないかと考える人もいると思いますが、経年変化で胴の棹の刺さる穴はむしろ木全体が痩せますから穴が細くはなりこそすれ、穴が広がるということはあり得ません。
棹が痩せると、木軸の入る穴は、横方向が縮まり、縦長の楕円になります。
これは削りなおして円形にするか、長くなった方を埋めて円形に戻すきりありません。
パテなどを棹の穴に詰めて、一応直った形にする楽器屋さんもいます。
パテは所詮粉を固めたものにすぎませんのですぐ取れてしまいます。
紫檀黒檀はパテより硬いからです。
使うなら、同じ木を使って、全部穴をふさいで、それから穴をあけなおすか、
或は、かなり密着力の強くまた固まった時に、木の硬さに似た樹脂で同じ木の微粉末を注入して、隙間を埋める事です。
そうすると、これは、しっかりと木軸を支えてくれます。
木軸のガタつきと言っても、このように木軸そのものが原因と木軸を受ける穴の方が原因と二通りあります。
木軸だけを削り合わせても、一応木軸は止まりはしますが、小さなガタつきは直らずその上、硬く入り過ぎてしまって、力の弱い女性には、木軸がまわせない状況になってしまいます。
これは比較的、黒檀や、アフリカ紫檀などに多い状況です。
理由は、黒檀は動き易い木であるということ、そしてアフリカ紫檀は、最近使われるようになった材で乾燥度が十分ではないので、木が痩せやすいという事です。
これから少しづつ、二胡の雑音の研究結果を、書いていきます。
調整、千斤の交換、千斤の巻き方を変化させ、そして駒を交換し、様々な種類の木の駒を作ってみて、結局彪駒黒彪駒にたどり着いたようなわけですが、
これらの調製でも治りきれない雑音や、音の違和感と言うのも原因を特定できたと思います。
雑音と言ってもたくさんあります。
まず購入したばかりの二胡の雑音。
木軸のガタつきによる雑音。
胴の下部の蛇皮に弦が当たってしまっている雑音。
弦による雑音。
皮の経年変化による雑音。
弓による雑音。
そして調整では直りきれない、ウルフ音、特に第二ポジションのF、E、の音の裏がえり音。
そして、内絃の高音域の裏がえり音(ウルフ音)
これらが、ひとつだけでなく、複合的に表れるのが二胡の雑音です。
ですので、これらの雑音の一つ一つを特定していきながら楽器を調整していくのが、本当の意味での二胡の調整という事になります。
これらの雑音の複合体である二胡を、マニアックな方々は、単にこのようではないかと闇雲に千斤を巻き直したり駒を変えたりする人も多いのですが、
これらの雑音は、楽器としての二胡の病気のようなものですから、一つひとつを検査しながらそれに見合った作業をしていくのが二胡の調整だと考えて下さい。
その調整には、順番があります。
まず、木軸、あるいは金属軸にガタつきが無いかどうか、というのが最初に調べる事です。
弦を張っている大本ですから、これがガタついていては、他の雑音があったとしても調べようがないのです。
そうで無くとも揺れる弦ですから、弦を張ってある根本をまずキッチリと止まるように、そしてガタつきの無いようにしなければいけないのです。
楽器屋さんの中には、木軸が緩いという訴えを聞いて、闇雲に木軸を削って、棹の穴に合わせてしまう人もいます。
棹の穴の方が棹が痩せて楕円形に変わってしまったとは考えないようなのです。
これは棹を見ると解るのです。このブログを読んでいるかもしれない楽器屋さんはこの事に注意してください。
棹は経年変化で痩せます、ですから棹が刺さっている胴の穴との間が緩くなり、隙間が出来ます、その時は棹が痩せて細くなったと判断します。
穴の方が広がったのではないかと考える人もいると思いますが、経年変化で胴の棹の刺さる穴はむしろ木全体が痩せますから穴が細くはなりこそすれ、穴が広がるということはあり得ません。
棹が痩せると、木軸の入る穴は、横方向が縮まり、縦長の楕円になります。
これは削りなおして円形にするか、長くなった方を埋めて円形に戻すきりありません。
パテなどを棹の穴に詰めて、一応直った形にする楽器屋さんもいます。
パテは所詮粉を固めたものにすぎませんのですぐ取れてしまいます。
紫檀黒檀はパテより硬いからです。
使うなら、同じ木を使って、全部穴をふさいで、それから穴をあけなおすか、
或は、かなり密着力の強くまた固まった時に、木の硬さに似た樹脂で同じ木の微粉末を注入して、隙間を埋める事です。
そうすると、これは、しっかりと木軸を支えてくれます。
木軸のガタつきと言っても、このように木軸そのものが原因と木軸を受ける穴の方が原因と二通りあります。
木軸だけを削り合わせても、一応木軸は止まりはしますが、小さなガタつきは直らずその上、硬く入り過ぎてしまって、力の弱い女性には、木軸がまわせない状況になってしまいます。
これは比較的、黒檀や、アフリカ紫檀などに多い状況です。
理由は、黒檀は動き易い木であるということ、そしてアフリカ紫檀は、最近使われるようになった材で乾燥度が十分ではないので、木が痩せやすいという事です。
これから少しづつ、二胡の雑音の研究結果を、書いていきます。