二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

大阪の楽しき二胡仲間達、その2.

2012-09-17 12:40:04 | ■工房便り 総合 
あろうことか、光舜堂を始めて以来、初めてお店を休みました。

インテリアの方の仕事でのプレゼンが大阪であったことも有り、(いい訳だとほぉさんはいっています)鳴尾弦楽団のファーストコンサートに行って来ました。

その上多少のお手伝いになるかと、30年来のお客様にも声をかけて、(二胡の演奏会というのには殆ど二胡弾ききりいかないような印象があります。)3年ぶりでお会いすることも出来ました。

演奏会の事など会場での出来事などは、多分ほぉさんが腕によりをかけて報告するかと思います。

私の感想は、想像よりはるかに、思っていたより期待していたより、凄くよかったです。

多分想像ですが、それほど皆さんが全員参加しての、練習というのはそれほど多くは無かったのではないでしょうか。

何しろ皆さんお仕事お持ちでしょうから、せめて月一回ぐらいの総合的なリハーサルだったのではないかと思うのですが、

ほぼ全員がちゃんと指揮者の方を向いていたというのはこれは凄いです。

個人個人の演奏力というのは、相当なものと推察されます。

何しろ、王永徳先生を迎えて、その先生の力強い、奔放な演奏に、きっちりついて行って指揮をされた鳴尾先生も凄いですが、(何しろメトロノームで2~30の音のスピードの変化は曲相が変わるごとに代わって行きましたから)それについて行った楽団員の力量というのは、これは私は初めて二胡の世界で聴きました。

まるでジャズセッションのようでしたから。

二胡の演奏力その物が相当シッカリしていないとできないことです。

鳴尾弦楽団全員に、ブラッボーです。



私の思ったことは、簡単です。

もっと良い二胡作ろうという事です。

音の通りという点では合奏用の二胡が必要かなという事です。

やはり二胡は音が小さいですから、そして、音が周りの人に吸い込まれてしまう傾向があります、バイオリンのような音の通りというのは望みにくいのです、身体に楽器が密着してそのう上周りの人に音が吸収されます。

反射板でも置いた方が良いのかもしれませんね?

この演奏会で良いヒントはふたつありました。

高胡と、革胡です。

この二つは相当に音が通ります、音が高いから、低いからということでは無いような気がするのです。

発音そのものが良いようなのです。

皮の張力の限界、或いは、皮の張力と、その面積の問題というのは、2年ほど前からやって来ていました。

要するに皮の張力が一番発揮できる二胡の胴の皮の部分の面積はどれくらいの大きさが適正かという事なのです。

現在の二胡の胴の皮の面積というのは、殆ど60平方センチ位なのです。

高胡は50平方センチぐらいです。

この位ですとボリュームは出ませんが、音の強さというのは蛇皮だとしっかり出ます。勿論皮の厚みや張り具合というのも有りますが、

弾きこんでいって良い音色になったなという時には、二胡は皮が相当緩みます。

勿論それが二胡のよいところですが、音の発音の良さというのは落ちていきます。

緩んだ皮の良さと発音の良さ、それが相反するのです。

王永徳先生も劉継紅先生も、宋飛先生も皆さんそのあたりを越えた、右腕の力というのが有り、音色と発音の良さはしっかりと出てくるのはこれはもうレッスン量の違いとしか言いようがありませんでした。

ただそこまでのレッスン量の無い私としてはそれをカバーする二胡というのは出来ないのかといろいろ考えていたのですが、

先日革胡を直させていただいて、良いヒントが有ったと思います。これは壊れた革胡に出会わせてくれた二胡神様に感謝です。

革胡は40センチを超える、面積を持ちながら決して緩いという感じはありません。

叩いてみるとキンキンというぐらいに響きます、真ん中を押しても二胡のようにはへこみません。
それでいて、音色というのは、何年も使い込んだ二胡のように出てきます。

皮そのものの加工が違うのです。

多分これこそ、次世代の二胡になりうるのではないかと、考えています。

そうすれば、ソロで演奏しても、合奏しても音が周りの人に吸い込まれて響いて行かないということも無くなり、大きな音ではなくとも抜けては行くと思うのです。

と、こんな二胡を作り始めていますし、多分完成型はこ来月には出来上がるのではないかと思います。

但しこれは、多分5,6年ぐらい弾いてきた人ではないと、弾きにくいかもしれません。

何しろか皮も厚いですし、皮の張ってあるところも普通より厚いです。

これはプロ用と仕分けしようと考えています。

その、プロ用の実験機を、(あくまでも実験機です)森敦志さんが(もう立派なプロですからお名前は出させていただきます、これからの活躍祈っています)弾いてくれました。

演奏会のあと、ずうずうしくも、(ホントすみません)打ち上げに参加させていただいて、王先生に少しご挨拶をさせていただきました、

西野二胡の感想をお聞きしたところ、(これもすみません二胡を作ること以外に頭がいかないので)真剣なお顔になり、色々お話しいただきましたが、(中国語解りませんから)最後に、あの楽器は出来上がって2週間ですと話したところ、

にっこりと笑って、親指を立てていただき、しっかりと握手が出来たのは、とっても嬉しい事でした。

それよりもっと嬉しかったのは、皆さんが、何でこのこの爺さんここに居るのという顔もされず、(私は人前とても苦手ですし、ほかの方と話すのも苦手ですから)なんなり皆様が打ち解けてくれたことです。

二胡弾き仲間良いですね。





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昨日はお疲れ様でした! (カーク船長)
2012-09-17 20:05:04
縁あって川野講師が出演されると言う事で昨日の『鳴尾弦楽団1STコンサート』楽しく鑑賞させて頂きました。
鳴尾先生は川野先生の師匠に当たる方と言う事で、興味もありましたが、その鳴尾先生が師と仰ぐ「王 永徳老師」の暖かくも情熱的な人柄も、客席にまで確りと届いておりました!

二胡に興味を持ち始めて以来時々こちらのサイトも拝見しておりましたが、代表者の西野様とまさか同席してコンサートを鑑賞できるとは夢にも思いませんでした!

『全国二胡弾き瓦版』が会場受付にあり無料配布との事で、レッスン生仲間と共に頂いて帰りました!
内容も、初心者や入門者が疑問に思う事を判りやすく解説してくれており、大いにタメになりそうです!
『定期購読』をお願いしようかと思いますが、読者が増え続けた場合送料や手間隙がそっくり西野様のお店のご負担になってしまうのではないかと、いささか危惧して居ります!^^;

今まで他の弦楽器を嗜んで来ておりますが、『二胡』についても演奏だけではなく簡単な修理や調整くらいは出来るようになりたいと思って居ります!
今後とも色々と勉強させてくださいませ。

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書き込みありがとうございます。 (nishino)
2012-09-17 20:22:26
カーク船長(船長という呼び名に様もつけがたく、さんも変なので、)ずうずうしくも押しかけてしまいました。さすがに流石という感じでした。あの位の演奏を聴くと気分が、スカッとしますね。大ホールでの二胡の演奏というのは大変ですね。
私も今色々企画していますので、衣装や人の配置音響の吸収などなど(昔大道具をやっていましたので)考えている最中でしたので、良い勉強にもなったのです。
何時か光舜堂にもいらして下さい。
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カーク船長 さんへ (ほぉ)
2012-09-19 16:20:13
瓦版をお持ち下さったとのこと、ありがとうございます!!
是非、今後ともよろしくお願いいたします。

info@ko-shun-do.jp へ、必要部数と送付先をお知らせくださいね。
ご心配いただいているほどには まだまだ程遠く、今は、ひたすら購読及び普及の協力者を募集中。。。
今は、カーク船長さんが危惧して下さるような事態を、逆に夢見ております♪
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