二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

技術を伝える。仕事場を残す。

2021-07-04 15:23:24 | 二胡の救急箱に書かなかったこと
弦堂さんに、というのが、ほぉさんと私の話し合ったことです。

そして、より進めて、二胡の修理制作を仕事でやりたいという方へ残したいと考えています。

ほぉさんの懸案の一つが、この二胡の調整修理という技術を誰にどのように残すかという事がありました。

より進めると、場所と材料ということも含むのです。

二胡の調整というのは、単に駒を取り替えて、千斤を巻きなおす、という事だけではありません。

それは楽器自体が、使用期間に応じて変化していくからです。

木の狂い歪み、接着剤の劣化、あるいは皮の伸びや変化ということもあります。

季節によっても皮は変化し、次第に伸びていきます。

必ずしも均一に伸びていくわけでもなく、それに応じた駒の高さの設定などもあります。

当然それに応じて、糸千斤も巻きなおすのです。

それだけではなく、二胡の場合、木軸と台とが、健全ではないものがかなり多いのです。(新しいワックイのことなどもまた別の項で)

この辺になると、簡単な作業にしろ木工の技術が必要になってきます。

そして材料もですね。

また棹も割れたり、曲がったりということも、出てきます。そして胴割れですね。(棹だけの交換というのも考えられます、西野二胡の差をは大変持ちやすいですから、これもまた別の項で)

いずれは皮の張替えという事も必然になってくる思います。そしていつまでも蛇皮が使えるとも限りません。

当然人工皮への変更ということも考えなければいけません。(人工皮CDMも一昨年以後新しい段階に入ってきています、このことは別の項で)
何しろ、紫檀黒檀が枯渇してきています。そしてより規制が厳しくなります。

そして、弓毛の張替えの技術。

これらに必要なのは、実は単に技術というよりは、材料の確保と、作業場なのです。

駒を作ったりするくらいなら、小さな部材を購入して小さな部屋でもできます。

仕事でやる以上、それなりの機械も必要ですし、原木も必要になってきます。

それが光舜堂にはあります。

それらを残そうと思っています。

具体的にどのようにというのはこれから、弦堂さんとも相談しながらやっていくことになると思います。

暫くは私も現役ですから。


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6 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (弦堂)
2021-07-10 15:54:30
そうですね、黒毛は中国でも見つからなくなってきているようです。甘い音がして良いのですけどね。
CDMは良いですよ。本皮は難しさがありますが、和紙は安定していますからね。
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Unknown (石原)
2021-07-06 12:32:54
おお、弦堂さん。御無沙汰しております。
今は梅雨時期で二胡の音が飛ばなくて
イライラするから西野さんにCDM張替えを
依頼しようかと思ってるのですが
真っ黒毛の弓が欲しいのに中国でも
無くなって来ているのか見当たらないのです。
何方も要るんだけど…金が(笑)
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Unknown (弦堂)
2021-07-04 20:34:42
関西の調整会で石原さん来られたら久しぶりにお会いしますね。楽しみにしています。
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Unknown (石原)
2021-07-04 18:17:57
なるほど。
暫く御二方にも、お会いしていないし
是非お願いします。
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石原さん (nisino)
2021-07-04 17:10:07
光舜堂を続けるという事ではないです。日本では本格的に二胡の制作と修理調整では食べていけません。販売も含めてやる方がいれば、サービスの一環として成り立つのではないでしょうか。それと本当に二胡愛好家の方の為にと考えられる人。
多分、弦堂さん以外にも、時々でも二胡系の何か作りたいという人はいると思うのです。そう人のためにもなるかとおもいます。まあ、私が逝った後かもしれません。でも調整会には弦堂さんはしばらくは一緒に動いてもらいたいと思っています。ですから関西でまたお会いしましょう。
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Unknown (石原)
2021-07-04 16:44:21
弦堂さんが後釜とは面白いですね。
何事にも熱心だし良いと思います。
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