大和郡山市の外れに こじんまりと佇む禅寺があります。
臨済宗大徳寺派の寺院で「慈光院」と言い 45年程前に初めて訪れた際に感動し 何度も足を運んでいるお寺なのです。
ここは 境内全体が茶席の風情になっており 入場門から玄関までの道 書院内の通路 座敷や庭園 全てが茶の湯で人を招く際の
演出が施され 正に「わび・さび」の境地に浸れます。
まずは表の門から入り・・・
苔むした石畳の道を進むと・・・
木の根が土の上に現れた珍しい風景の向こうに 茅葺の楼門が現れます。
受付を済ませると まずは書院に案内され お抹茶が運ばれてきます。
茶席から眺める庭園は よく手入れされた「さつき」を始め数種類の木々で構成され また眼下に奈良盆地の街並も見ることができます。
庭の要所要所に 趣のある「手水鉢」が配置され・・・ (重要文化財の手水鉢が四つあります)
刈り込みや「萩の花」越に見る「茨木城楼門」も素晴らしく・・・
本堂に向かう廊下から眺める中庭は 額縁のような演出が施され・・・
本堂の天井には 迫力ある龍が描かれていました。
今回は花の季節でなかったこともありますが このお寺 見どころ満点の割りには訪れる客が少なく ゆっくりと見学でき
写真も撮り放題です。 この日も我夫婦以外に出会ったのは 時々来られるという一人だけでした。
茶道の寺として全国的にも貴重な場所で 奈良らしく「ゆっくりと時間が流れる空間」として 穴場でお薦めですよ。