ちょっとできてよかった。

心に響いたことを記録してみました。

繊細な金継ぎ

2023-09-28 14:45:47 | 日記

大雑把な金継ぎ - ちょっとできてよかった。

で修復した食器を使っていたら、金色の部分がはがれてきました。

 

正確には、金に覆われていない漆で、

作業工程でそれを削ることができるということは、

金属のスプーンなどが当たると削れる、ということのようです。

 

改めてネットと本で調べてみました。

Amazon.co.jp: おうちでできるおおらか金継ぎ : 堀道広: 本

こちらの本を参考にさせていただきました。

 

 

前回は、大雑把すぎでした。

 

糊となる米粒をつぶすとき、もっと広い所ですればよかった。

そしたら、しっかりとつぶすことができたと思います。

 

蒔絵は、すごく繊細な筆使いで作られます。

(Wikipedia「蒔絵」より)

 

金継ぎもそれと同じ。

筆先にほんの少しだけ漆をつけて、細い線でつなぎ目をなぞるもの。

太かったら、乾きにくいし、金粉が足りなくなるはずです。

 

本によると、つなぎ目に3回漆を塗ってから、金粉を蒔くようです。

そういえば、伝統的な漆塗りのお椀を作るとき、十数回漆を塗る、という話をテレビで見たことがあります。

漆は、一回で分厚くぬると、剥げやすい。

だから、薄く塗って乾かすということを何回もして、強度を出すのだと思いました。

 

金継ぎ教室があり、メルカリで金継ぎの練習用に割れた食器が売れるらしいから、

素人が1回やって完璧にできるはずもなく、

本当は、奥の深い、繊細な世界のようです。

 

 

はがれてきた食器は、やり直すことにしました。

天然素材とはいえ、口に入っていいものか疑問なので。

 

金粉をもう一度買う・・・には、ちょっとお値段が・・・

なんせ、金、ですから。

金色でなくてもいいから、漆だけでも、もう一度塗り直そう。

(家人曰く「新しいの買った方が安い」・・・それを言っては終わりです)

 

はがれてきた部分を削って、糊でくっついた状態に戻しました。

 

微妙にできてしまった段差をなくすように、

細い筆先に、少しだけ漆を付けて、できるだけ細く、つなぎ目をなぞりました。

 

乾かして、盛り上がりすぎたところと、はみ出た部分を削る作業を3回しました。

 

最後に、しっかりと乾かして完成!

 

金色だったらもっとカッコイイでしょうけど、茶色でも味があっていいなあと感じています。

念のため、お箸で食べる料理専用にします。

 

 

最初から、もう一度試してみたいな・・・と思ったら、

今度は、お気に入りのマグカップを割ってしまいました。

まだ1年も使ってないのに!これは、是非とも、金継ぎをしよう!

金粉はないけれど。

 

反省点を生かして、

米粒は普通の皿とアイスクリームスプーンでしっかりとつぶして、

糊を作るとき、欠けた部分を補う粘土を作るときに、注意を払って、

少量を丁寧に塗っていって、

カップの表面まで削れないか気をつけながら(このカップはやすりで削っても大丈夫でした)、

本体を傷つけすぎないように漆を削って、また重ね塗りをして、

出来上がりました。

 

(カップの取っ手が猫のしっぽになっていて、このS字カーブが特徴なのに、

S字の上半分を割ってしまいました)

 

(だんだん上達してきた。うれしいな)

 

三毛猫のカップだから、金色じゃなくても、

ちょうど白黒茶の3色でいい感じ。

よかった・・・また使えるよ。

 

なんとか、金継ぎは終了いたしました。

 

しかし、今度は、とてつもない「おまけ」が付いてきました。

 

(続く)

 

ブログを書けてよかった。