「生きてください!アリスさん!私も、生きますから!」
死ぬはずだったアリスを救ってしまったことで、墓守としての夢を失ったアイの苦悩を描く第6巻です。
前巻で自分のアリスへの想いを優先してしまった結果、”現実世界”では既に死んでいたアリスが生き返ったものの、これまで墓守としてやってきたことを無にしてしまったアイ。
今巻のアイはこれまでのただひたすらに前向きだった彼女とは違い、ただひたすらに落ち込み苦悩し後ろ向きになっています。周囲の優しさすらも拒否して、時々それらを自然に受け止めてしまうけどそれに気付いて再び心を凍りつかせたり・・・前半の彼女は見ていて痛々しいものでした。
まぁ冒頭でのアリスの「これからも俺の家で暮らさないか?」という何気ない一言(紛らわしいけどw)をプロポーズとして受け取ったときは可愛かったですけどねw あと、「俺はロリコンじゃねぇ」でユリーの暴走を止めるのを止めたときもw つか、ユリーはだんだん親バカぶりが激しさを増してますねw スカーはどんどん可愛くなっていくけどw
後半は”魔女”が作ったという独立司法旅団”魔女旅団(ガヴン)”による世界を救う者を裁くための裁判が始まります。裁判というより一方的なものみたいですけど。アイが指摘した矛盾点も棚上げされちゃいましたし。つか、マダムは化け物だよね~・・・生者には”異能力”があるように、死者もやろうと思えば何でも出来るということですね(世界が終わった直後の頃の死者は生きてた頃の”常識”が残ってたせいで頭が吹き飛べば動けなくなったが、世界から”常識”が無くなった後の死者は骨だけになっても動けるようになった人がいる等)。
本来ならば封印都市を解放し更に死んでいたアリスを生き返らせるということをやってのけたアイが裁かれるはずが、アリスが事前にリークしていたことで、アリスが裁かれることになります。ここでもアイは持ち前の頭の回転の早さが発揮できず、周りにヒントを出されるまでアリスが身代わりになった理由が分かりませんでしたね。うーん、早く元のアイちゃんに戻ってほしいです。
裁判ではディーが得意の口八丁で時間を稼ぎ、様々な策を講ずるも、最後はアリスに全てを拒否されてしまい、更にオスティアの人々の反乱の兆しもあり泥沼と化してしまいます。ディーはかなり頭いいけどそれが裏目に出ることが多いですねぇ・・・あと結構読みが外れてたりするw でもそこがディーの可愛いところでもある(爆)
裁判の場が混沌とする中、アイが出した答えは”墓守としてのアイ・アスティンを捨てること”。”1人の女の子として好きな人と一緒に生きること”。既に死んでいる自分が封印されれば良いと考えるアリスにアイが自分の想いをぶちまけるシーンは見物です!
・・・まぁだからといって魔女裁判が解決したわけではないんですけどね、むしろ状況は悪化してるみたいですしw
ただ、アイちゃんはようやく女の子らしいところを見せるようになりましたね。まだ最終的な結論は出てないのでどうなるか分かりませんが、やっぱ”神曜日”(←作者はこの略称をやたら押してるが担当には拒否されているw)・・・いや、”神ない”は可愛らしいアイちゃんを見てこそのものです!
次巻では今巻では少なかった可愛いアイちゃんをいっぱい見せてほしいなぁ。
・・・ちなみに5巻から続いてるオスティア編は三部作になっていて(作者は5巻だけで終わらせるつもりだったらしいw)今回は中巻だったわけですが、これが総集編ってことは・・・次で最終回ってことは・・・ないよね?(´Д`;)ヾ
ぃゃ、3部作どころか8巻まで長引いたりしてなwww