「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

スクールカウンセラーと共に

2007-07-20 23:12:29 | 教育
小学校、中学校にスクールカウンセラーが配置されています。

中学校は、東京都の管轄で、東京都教育委員会。
小学校は、中央区の管轄で、中央区教育委員会。

スクールカウンセラーは、臨床心理士です。
心の専門家です。
非常勤の職員であり、週に一度程度、
その学校に勤務。

臨床心理士は、文科省の資格。
現在2万人。
指定された大学院を出て、資格が得られる。
5年おきの免許更新制。


本日7/20に、あるスクールカウンセラーの講演を聴講致しました。

スクールカウンセラーの役割・働きを述べたいと思います。

どのようなことをするのか。
①面接相談
②就学相談
③進路相談
④他機関との橋渡し
(児童相談所、家庭支援センター、病院等)
⑤教員の心のケア
⑥家庭訪問
⑦病院に一緒に受診
⑧校内委員会に参加
などなどしながら、
子ども達の心のケアをしている。


先生と親、子どもの間をうまく受け持ち、
パイプ役、コーディネーターの役割だという。
親の悩み、不安、時には愚痴を聞いて、アドバイスもする。
年齢が上がると、生徒本人の面談もする。

心の専門家ゆえ、子どものとった行動の意味を分析できる。
なぜ、パニックを起こしているのか?
なぜ、泣くのか?なぜ、不機嫌なのか?
不思議な行動の通訳者になり、
その分析から、
子どものこだわりなどを見出し、
今後の行動で、気をつける点などをアドバイスする。

また、発達障害等の診断のある子に、
その子の行動が、診断の病気から来るものなのか、
その本人の性格、その子の特徴によるものなのかを判断し、
学校生活をうまく送れるようにの環境整備をするのである。

もし、必要がある場合、
関係者会議を開催。
スクールカウンセラー、親、担任、養護、
生徒指導、学校管理者、病院、児童相談所、
民生委員らが、一同に集い、
子どもの対応を情報交換する会である。
開催の声かけは、
担任、校長、スクールカウンセラーいずれの場合もあるし、
親が、もちかけてもよい。
どのように関係者会議を開催していくかは、
スクールカウンセラー同士の研修会でも、
話題に上っているらしい。


課題として、
①スクールカウンセラーは、一人
各学校一人であり、その先生の、
年齢、性別、専門性に依存してしまっている。

②スクールカウンセラーの移動
6年程度で、移動になる。
その引継ぎをうまくしていく必要性がある。

③病院、医院など医療機関との連携。
現場の情報が入りにくいので、どういう連携とるべきか、
わかりにくい。

等の課題がある。


講演いただいたスクールカウンセラーは、
しきりにおっしゃっていたが、
スクールカウンセラーをどんどん利用してほしいとのこと。


子どものことで、何か相談があった場合、
一人で抱え込まず、スクールカウンセラーに話してみることも、
一法であると思います。



子ども達の学校生活が一人ひとりにとって、
充実したものとなるよう、
学校ー家庭ー地域ー地域の医療機関などの連携を
とって行きたいと考えます。

その連携において、
スクールカウンセラーの役割も大きいと考えています。






コメント
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