さまざまなメディアで、昨日の「豊洲汚染土壌コアサンプル廃棄処分の差し止めを求める訴訟」提起の記事が取り上げられていました。
私は、都の態度がとても疑問です。「当たり前のことがなぜ、なされないの?」という疑問です。
科学の分野では、導き出された結果の“再現性”や“検証”はとても基本的で大切なことです。
科学的な思考に立つなら土壌コアサンプルを廃棄処分するという結論は導くことはできないと考えます。
この訴訟を契機に、いままで都民・区民の皆様や、地元中央区や市場関係者が求めつづけてきましたが、まったく実現の糸口をみつけることができなかった「公開討論会」を、法廷という場で、もつことができればと思います。
****朝日新聞8/12 社会面****
仲卸業者ら、都を提訴
東京都中央区の築地市場の移転先とされている豊洲地区(江東区)の土壌汚染問題で、移転に反対する同市場の仲卸業者など14人が11日、都を相手にした訴訟を東京地裁に起した。都が汚染調査のために採取した土壌を廃棄しないように求めている。
訴状などによると対象は07年8月~08年8月に同地区の計725ヶ所でボーリング調査した土壌。同地区からは環境基準を超えるベンゼンやシアン化合物が検出された。業者らは、土壌を廃棄すると汚染状況の再検証が不可能となり、そのまま有害物質が放置される恐れがあると主張。安全性が確認できないまま市場が移転されると、そこで働く業者の健康被害を招くことになると訴えている。
都は「訴状が届いていないので、内容について申し上げることはできない」とのコメントを出した。
****朝日新聞以上*****
****毎日新聞8/12
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20090812k0000m040115000c.html
事件・事故・裁判
築地市場移転問題:土壌サンプル廃棄差し止め求め提訴
東京都中央卸売市場築地市場(中央区)の移転が予定されている豊洲地区(江東区)の土壌汚染問題を巡り、仲卸業者や一般都民ら移転反対派14人が11日、都の調査結果は多くの問題があり科学的な再検証が必要として、都にボーリング調査で得た土壌サンプルの廃棄差し止めを求めて東京地裁に提訴した。
原告は、NPO法人「市場を考える会」の山崎治雄代表や消費者ら。訴えによると、都の調査は表層のみで分析も不十分な上、高濃度の発がん性物質検出を専門家会議に報告しなかったと指摘。725カ所から採取されたサンプルは予定地に置かれ、日本環境学会などが開示を求めたが、都は拒否し7月には担当者が口頭で「1~2カ月程度で廃棄する」と伝えたという。
原告側は「証拠隠滅の疑いがあり、移転されれば業者や消費者に危険が及ぶ恐れがある」と主張している。
提訴後に山崎代表は「都は情報を隠ぺいしてきた。食の安心・安全を守るため提訴した」と話した。
移転予定先は東京ガスの工場跡地。都は07年8月~08年8月に土壌調査を行い、有害物質のベンゼンが最高で環境基準の4万3000倍、シアン化合物が860倍検出された。都は10年秋にも汚染土壌の除去を始め、14年12月に新市場を開場する方針。【北村和巳】
▽都中央卸売市場新市場建設課の話 訴状が届いていないので、内容について申し上げることはできない。
****毎日新聞以上****
****読売新聞8/12 都民版****
豊洲土壌サンプル 廃棄差し止め提訴
築地市場移転問題
中央区の築地市場の移転予定先となっている豊洲地区(江東区)の土壌汚染問題を巡り、同市場で働く仲卸業者や都民ら14人が、「土壌調査の検証に欠かせないサンプルを都が廃棄しようとしている」として、都に廃棄差し止めを求める訴訟を11日、東京地裁に起こした。
訴状などによると、都は2007~08年、豊洲の新市場予定地で、約700か所の土壌サンプルを採取。都は、このサンプルをもとに地質の構造図や、有害物質の分布状況を示す資料を作成し、汚染対策を検討する専門家会議に示してきた。昨年から今年にかけ、原告らが、再調査のためにサンプルを保全するよう数回、求めたところ、都は7月、口頭で「近く廃棄する予定」と回答したという。
都中央卸売市場新市場建設課の話「訴状が届いていないので、内容について申し上げることはできない」
****読売新聞以上****
****東京新聞8/12より****
【社会】
豊洲土壌サンプル保存を 築地移転問題 都側は廃棄方針 反対仲卸業者ら提訴
2009年8月12日 朝刊
東京・築地市場(中央区)の移転予定地とされる江東区豊洲地区の土壌汚染問題で、移転に反対する仲卸業者ら十四人が十一日、都に、ボーリング調査で採取した土を廃棄しないよう求める訴訟を東京地裁に起こした。
訴状などによると、都は二〇〇七年八月-〇八年八月、豊洲地区計七百二十五カ所でボーリング調査を行い、土のサンプルを採取。専門業者に委託して土壌や有害物質の分布状況を分析し、汚染対策を立てた。都は土壌サンプルを近く廃棄する方針。
これに対し原告らは「都の調査は精度の保証がなく、第三者による科学的検証が必要」と主張。検証もなく市場が移転すれば、市場で働く業者や消費者の安全が害され、業者の営業権も侵害される、と訴えている。
都は汚染対策を行った上で一四年の新市場開場を目指している。
東京都中央卸売市場の話 訴状を見ていないので、内容について申し上げることはできない。
****東京新聞以上****
****FNN フジテレビネットニュース 8月12日****
築地市場移転問題 市民団体など、土壌サンプル廃棄処分の差し止めを求め東京都を提訴 (08/12 01:28)
築地市場の移転予定地、東京・江東区豊洲の土壌汚染問題で、調査で得られた土壌サンプルをめぐり、市民団体などが、検証のために必要なサンプルを東京都が廃棄しようとしているとして、廃棄処分の差し止めを求める訴えを起こした。
築地市場の移転をめぐっては、予定地の江東区豊洲の工場跡地から有害物質が検出されていて、東京都が「ベンゼンが環境基準の4万3,000倍の値だった」などと会議で報告している。
また、土壌の調査計画の対象外だった「ベンゾピレン」などもデータがまとめられたが、対象外の項目だったため、都は会議では報告しなかった。
このため、市民団体などは「東京都はこの土壌コアサンプルを廃棄しようとしているが、実態調査の検証には必要不可欠なものである」として、廃棄しないことを求める訴えを東京地裁に起こした。
*****FNN フジテレビネットニュース以上****